酒が好きだ
酒という飲料が好きです。
酒を飲む場、も好きです。
死ぬほどベタな話を軸に書いていこうと思う。たぶん、その軸からギリギリ外れないようにしながら、自分のことを掘り下げる面倒な記事になる。
某銀色のレモンサワーが好き。缶で売っているアルコール飲料の中で、ずば抜けて美味しいと思う。
夏仕様の塩レモン味、最高です。
ビールも1杯目として最高だし。
ウィスキーなんかはとにかく好きだ。ハイボールでも香りが立つし、サクッと飲める。ロックにしたら、深く強い味わいが、より早く酔いに誘ってくれる。
日本酒やワインも好きだけど、蒸留酒ではないので、飲み過ぎると頭痛が来る。すごく頭痛が来る。なので、頻繁には飲まない。でも、大好きだ。
酒を飲み始めた頃は、某ブリティッシュパブでばかり飲んでいたことを思い出す。
バイト代のほとんどを飲酒代に注ぎ込んでいた僕は、あの高い店も平気で通っていた。
1杯目のレッドブルウォッカは今でも外せない。当時はキューバリバーを死ぬほど飲んでたな。シーバスリーガルをミストで頼んでイキっていた。それとつまみに厚切りベーコン。
つまみもいい。良い。良き。
もともと濃い味付けの食べ物が好きな僕は、小さい頃から酒のアテになるようなものを好んで食べていたらしい。
そんな僕を見て、酒を飲むのが好きな両親は「こいつは酒飲みになるな…」と思ったらしい。
酒に強いところは姉に、酒が好きなところは僕に遺伝した。
つまるところ、そんなに酒に強くない。すぐ酔う。でも、酔うために死ぬほど飲まなきゃいけないなんてつらいので(胃が小さくてしんどい)、ちょうどいい遺伝子を僕にぶん投げてくれた。身長だけは恨む。あと4cmくれや。
酒という飲料は、メンタリティが脆弱であるが故に考えすぎたり傷つきやすかったりする僕に「外的刺激をぼやかす」ということをもたらしてくれる。
一時期頼りすぎて健康診断の数値がえらいことになっていたので、減酒中なのだが。
それでも、週一の休肝日を除いて毎日飲んでいる。週一の休肝日は、地獄に近い。ノンアルコールビールを飲んで、疑似飲酒をしている。屈辱だ。
仕事終わりに、疲れたな、とか、あそこああすればよかったな、とか、あいつマジで面倒くせえな、とか、自分はダメだな、とか。
ふとした時に、嫌なことを思い出してしんどいな、とか。つらいな、とか。
むしゃくしゃするとか。
そういったものを、ぼやかしてくれる。ついでに、歌詞にメッセージ性が少ないような音楽を、ノイズキャンセリングをONにして大きめの音量で流しながら、ふらふらと歩く。タバコもあるとなお良し、だ。
健全に物事を受け取ることができない。
裏を読みすぎたり。素直に咀嚼できなかったり。気を使いすぎたり。
バカになれない。僕は賢いから、考えすぎることができてしまうんだ、という、絆創膏を貼りながら、自分を責める。
酒はその人の本性を暴くというが、ある程度本当だと思う。
僕の友人たちのほとんどが、酒を介して遊んだり話したりしている。僕にとって気を遣わない関係は、酒ありきである。気を遣っているのは、後天的なものだということである。
酒に頼りすぎていた時期は、朝起きて通勤前に酒を飲んでいたりもした。わかりやすくヤバい。そら肝臓も悲鳴上げるわ。
酒を飲むことにばかり金を使っていたので、いわゆるコロナ禍でお金が貯まって仕方がない。とても少ない賃金でも。
閑話休題。
つまり、酒を飲んでいる場が好きなのは、自分を解放、表現して、他人と交流できるからだ。
根底にある欲求が、それである。
大学に入るまでは、とにかく気を遣ったり考えすぎたりして、小学生の時は両親を怒らせないことだけを考えて行動したり、中学生の時は大人に好かれようとして表面上は真面目に振る舞ったり(一回悪い方に爆発したことがある)、高校生の時は敢えてイタく振る舞ったり、邪魔だけはしないようにしたり、でも芽生えてくる自我に苛まれたり、可哀想だなあと思う。
そら敏感な人間にもなるわ。えらいね当時の僕。今もその習慣は抜けていない。
何かしらのメディアで、僕が大好きな音楽を作ってくれている人が、言っていた言葉。
「18歳(ないし20歳とか、思春期とか、そんな言い回しだったと思う)までの人格形成はもうその時点でfixで、それ以降はその人格との付き合い方をどうするか、だけである」
だいたいそんなことを言っていた。
刺さるよね、すごく。その通りだし、その通り。(?)
根っこは、変わらない。
今の仕事で師事している偉い先生がいるのだが、その方は、人間は気質を持っていて、環境やらで性格がその周りに形成され、その周りに理性やらなんやらが纏った結果、「外的刺激」に対する「反応」が返っていく、とおっしゃっていた。
刺さるよね、すごく。その通りだし、その通り。(?)パート2。
気質やらなんやらは置いといても、余計な化けの皮というか、そういうものを剥がしてくれる。
小学生時代に、無邪気に友達と遊んでいた、純粋無垢な僕が、現れる。
酔っている時の方が、いい歌詞が書ける。気がする。やりすぎかなとか、恥ずかしいなとか、そういうものも吹き飛ばしてくれる。
断じて、シラフの自分が恥ずかしいとか、自信が無いとか、そういうことではない。
そういうことでは、ない。