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【ベトナム】新規事業に向けた事業戦略コンサルを有効活用しよう①

進出コンサルの必要性や利用意義については以前書きました。(こちら

それを踏まえて、進出コンサルではカバーし切れないが必要となる事業コンサルを有効活用するための理由や目的等々を数回に分けて書いて行きたいと思います。

◆ 事業戦略コンサルを利用するにあたり

ベトナム市場に新規参入する上で、そもそも参入当事者が市場について十分知見があれば必要ありません。自社で市場調査を行い、事業戦略を組み立て、ビジネスプランまで落とし込みができれば良いです。しかしそれは多くの企業では不可能なケースが多いため、一部進出コンサルのサービスを利用しつつ経営戦略となる事業戦略コンサルの利用を検討します。

事業戦略コンサルでは、参入する前にプロジェクトとしてコンサルを利用し進出企業は短くて半年、長いと1年以上の時間を費やしてアドバイスを受け判断して行きます。そもそも事業コンサルでは事業の目的ではなく、プロジェクトの目的を定めます。本プロジェクトがある定めた時期までにどのようになっていれば良いかと決め、さらに本プロジェクトが何を成果物とするかを決めます。

ここで、この成果物が重要で、プロジェクトスコープと言います。ご存知かもですがスコープはプロジェクトで何を範囲としているかを示します。最初に進出企業とコンサル企業が合意しておかないとプロジェクトが永久に終わらないことになってしまいます。

お互いに成果物の合意が取れたら、進出企業の事業領域についてヒアリングを行い仮説を立てていきます。事前に事業領域は想定していると思いますので、仮説については事業戦略コンサルのプレゼン資料に既に組み込まれているケースがほとんどだと思います。(コンペで決めるにしても事前に進出企業の進出事業領域やビジネスモデル等はあるかと思いますので、それを元にコンサル側で用意しています)

この仮説を元にマーケットリサーチで検証して行くのが最初のステップになります。進出企業は事業コンサルを決めた後、多くの場合は1回目のMTGでプロジェクトスコープの策定合意をし、1つか2つにフェーズを分けて進めていきます。その後プロジェクトの規模に因りますが1ヶ月から2ヶ月で途中経過報告を受け、追加の質問要望や掘り下げた情報精査の依頼、新たな疑問点などを交わして進め、同じく1ヶ月から2ヶ月してフェーズ1の報告書を受け取ります。そこでフェーズ1の成果物を報告し、次のフェーズ2に進めるスケジュール感やエグゼクティブサマリーをまとめておいてもらいます。

フェーズ1の途中経過報告の時点で、進出企業にとっては想定していなかった情報や市場動向及び法律分野における規制や緩和などを理解されると思います。イメージからより詳細な図が描けるようになると思います。

基本的に事業コンサルでも決められた業務以外についてはタッチしないドライなコンサルタントもいれば、親身に当事者の如く進めていく運命共同体のようなコンサルタントもいます。これは進出企業の希望に応じて選択して行けば良いと思います。新興市場であるベトナムでは後者の方が融通とフレキシビリティに溢れて企業ニーズに合致しそうな気はしています。

次回



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