【自己紹介】私のセクシュアリティ
noteに初めて投稿しようと思う。
今まで、何かしらの文章を書くことといえば、大学のレポートや、趣味で細々と続けている創作以外になかった。
私の思ったことや考えたことを文章にするのは緊張する。でも投稿をただ虚空に放つようなこのスタイルはプレッシャーが少なくていい。
最近考えていることを記録したい。
高校を卒業するまで、私は男性になりたいと思っていた。
当然のように制服はスカートで、休み時間には女子トイレに行き、性別欄は「女」の方に〇を付けていた。その行為に嫌悪感や疑問、怒りというような感情を抱くことはなかった。
小さな違和感は抱いていたような気がする。でも、楽観的すぎる性格のせいか、それについて真剣に考えることはなかった。
「男性になりたいかも。でも身体を変えるほどでもないかな」その程度だった。
その後大学に進学し、クィア・スタディーズ、フェミニズム、性の管理などといった分野の本を読むようになった。
様々な著作や論文を読んでいる中で、セクシュアリティが4つの観点に分けられること、SOGIという概念があることに突き当たった。
4つのセクシュアリティの分類とは、身体的性・性自認・性的指向・性表現である。
そして、SOGIとは
”Sexual Orientation and Gender Identity”
の略である。
4つのセクシュアリティの観点の中で、性的指向と性自認の2つに当たる。
性的指向とは、「好きになる性」のこと。性自認とは「自分の性をどのように認識しているか」ということだと解釈している。
LGBTやLGBTI、LGBTQ+などの言葉はゲイやトランスジェンダーといった、特定の身体の性や性自認、性的指向の呼称の総体である。
その一方、SOGIという概念は全ての人の性的指向と性自認を表すことができる。
というようなことを考えて、私が私の性別をどのように考えているのか整理してみた。
結論からいうと、私は決して男性になりたいわけではなった。
私は女性であることから逃れたいだけであった。
男性になりたいということと、女性であることから逃れたいというのは全く異なる。
男性でもなく女性でもなく、男性でもあり女性でもある、そんな存在になりたい。それが私の性自認である。
調べてみると、このような性自認をどうやらノンバイナリーと言うらしい。身体の性に関わらず、性自認と性表現が男性にも女性にも当てはまらないセクシュアリティである。
自分の心も、何を着るかも男性と女性という二元論的な概念に囚われないということだ。
私は自分の世話で精いっぱいな人間である。基本的に他人に興味がない。正直他人の悩みを一緒に考えてあげられる余裕はない。
だから誰かと一緒に何かするというよりは、自分一人で何かする方が楽しい。
そして何より自分一人だけの空間が欲しい人間だ。そこへの干渉は誰にもして欲しくない。
そのような性格だから、恋人や恋愛というものに興味がない。誰かを好きになったと思っても、次の日にはその気持ちがはたと消えている。そんな調子である。それどころか、好意を寄せられると恐怖さえ感じるときもある。
女性の友人が何人か集まると決まっていわゆる恋バナが始まるが、その手の話も苦痛だ。「ああ、またか」と頭を抱えたくなりながら、ひきつった笑みを浮かべているしかない。
その延長線上にある性行為、誰かと体を触れ合いたい、つなげたいという欲求もない。それを想像すると「ちょっとグロテスクかも」と鳥肌が立つ。
だから私は性指向としてはアロマンティックかつアセクシュアルだ。
アロマンティックとは誰にも恋愛感情を感じないというセクシュアリティだ。"Romantic"という単語に否定の意味を持つ接頭辞"a-"が付けられた単語である。
アセクシュアルとは誰にも性的感情を持たないというセクシュアリティだ。(日本では「誰にも恋愛感情を持たず、性的感情を持たない」というアロマンティックの意味も兼ねて理解されることもある)
だが、私は自分がノンバイナリーであること、アロマンティック・アセクシュアルであることは今後変わりうると思っている。
何しろ、自分のSOGIなどについて自分の中で考えることはあっても、今まで他者とそれについて議論したりすることはほぼなかった。だから、他者との関わりの中で自分のセクシュアリティについての認識が変わるかもしれないという可能性もあると思うのだ。
これからも、セクシュアリティについては興味を持って調べたり、考えたり、議論したりしていきたい。
とかくこの社会は性について語らずには生きていけない。「アイデンティティ」の大部分をセクシュアリティが占めていると言っても過言ではない。
みんな性に興味がないふりをしながらも、内心では性を語りたいと思い、誰かが性を語ることを待っている。性を語る必要が無くなればどんなに楽だろうか。
最後に、私がセクシュアリティについて勉強する際に読んだ文献、参考にしたホームページなどを載せておきたい。