障害者採用枠で活躍できる人・はたらくための準備編
こんにちは。パーソルダイバースの障害者採用担当、本田です。
障害のある方が就職・転職活動をする際には、「一般採用枠ではたらく」か、「障害者採用枠で必要な配慮を受けながらはたらく」かという2つの選択肢があります。
今回は、障害者採用枠で就業を検討されている方に向けて、当社が障害者採用面接を行う際に重視しているポイントと、はたらく際に必要な心構えについて紹介します。ぜひ参考にしていただければと思います。
障害者の就職状況は? コロナ前の水準に回復…
厚生労働省が公表した統計データ「令和4年度障害者職業紹介状況等」によると、ハローワークを通じた2022年の 新規求職申込件数は、233,434件(対前年度比4.2%増)となり、2年連続で増加しています。
また、就職をした方の件数「就職件数」は102,537件(対前年度比6.6%増)で前年度を上回り、障害のある方の就職状況はコロナ禍前の水準に回復しつつあります。
「就職件数」が増加している要因としては「新規求職者申込件数」の増加とともに、障害のある方の就職先として比較的高い割合を占める「医療・福祉」、「製造業」、「サービス業(他に分類されないもの)」、「卸売業・小売業」において、令和4年度の求人数が増加していることが要因として考えられます。
障害者採用枠とは?
障害のある方の求人には、「障害者採用枠」と「一般採用枠」の2つの選択肢があり、どちらも応募することができます。
採用枠による違いにより転職・就職活動の流れには大きな差はありません。
「障害者採用枠」は、障害者手帳を持っている障害のある方を前提にした雇用枠です。障害による制約が理由で仕事に支障をきたしたときに、必要な「配慮」を受けることができます。
障害がある方の転職・就職活動において大切なポイントは、「自分にとって望ましいはたらき方はどのようなものか」、「はたらくことに自分は何を望んでいるのか」など、自分の考えを整理することが重要です。
企業が求めるのは、“安定的に就業できる人”
企業が障害のある方を雇用する際には、「求める職務スキルがあるかどうか」とともに、雇用した後も「安定的に就業を継続できるかどうか(安定就労要素)」を重要視する傾向があります。
「障害採用枠」で就職活動を行う際の大前提は、自分の体調や障害の理解を深めることです。
「希望する仕事や職種を探し出すこと」だけではなく、「自分を知ること」が大切です。自分が希望する仕事を見つけられても、障害特性などによって合わない・就けない場合も出てくるからです。
ご自身の持っているスキルはもちろん、「自分の強みや苦手なことはなにか」、「長所や短所はどのようなものか」整理する時間を作るとよいかもしれません。しっかり自己理解を深めることが、のちの安定就労につながります。
採用面接で聞かれることは?面接官がみているポイント
当社の採用面接では、障害者採用枠で就業を希望する方に、「ご自身の障害内容について」、「何のためにはたらくのか」、「当社の業務や環境をご理解いただいているか」を聞いています。
特に障害内容については
障害特性はどういったものか
症状が現われた際の対処・対策がご自身でできているか
配慮事項は何か
といったことなどをお聞きしています。
自分の状態を他者に自分の言葉で伝えることができるか、採用を判断する際の結果に大きく関わっています。
応募者様の中には、面接対策として、就労支援員の方やご家族といった身近な人に協力や助言を仰ぎながら準備をする方や、
支援機関の担当者の方と、上記に挙げた内容を整理した上でナビゲーションブックを作成し、ご自身で伝えることができるように準備して面接に臨む方もいらっしゃいます。
採用担当からみた障害者採用枠で輝ける人材とは?
私が採用担当として経験する中で、当社に障害者採用枠で入社後に安定した就労を実現している方の特徴として、ご自身の取扱説明書をきちんと準備している方が長期的に活躍しています。
取扱説明書の具体的な内容として、繰り返しになりますが、ご自身の「障害特性の理解」「症状が出た場合の対処・対策、ストレスの管理」「体調管理」などが挙げられます。
また、就業後の定着支援についても重要です。
当社では、「業務の見える化の推進(仕事における不安の解消)」「教育研修の充実」「支援体制の構築」など、社員が心身共に健康的にはたらける職場づくりに取り組んでいます。
当社内の取り組みだけではなく、産業医や主治医との連携、就労移行支援事業所に通所されている方は、就職後の継続支援を依頼していただき、支援機関登録をされていない方については、障害者就労支援センター等をお調べいただき、就職後の「定着支援」について相談の上、ご登録を進めていただくようにお願いをしています。
最後に私が思う障害者採用枠の就職活動について、一つ大切なことをお伝えします。
それは採用面接の際に、自分の言葉で話すことができるかということです。
特例子会社である当社が障害者雇用で期待しているのは、障害のある方それぞれのできることで力を発揮されることです。できないことを無理にやることではありません。
できないことが多いからマイナスが付くということはなく、できないことに対してどのような対策を準備しているかが大事だと思います。採用面接のときは自分のことを正直に伝えることが、障害者採用枠ではたらく際に必要な心構えだと考えています。
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