院内見聞録 退院後の日々
2021年2月2日
8:11に目覚める。昨日寝たのが12時を回っていたとはいえ、まとめて8時間ほど眠れた。やはり、家だとよく眠れる。なんだかんだ言って、他人の気配や、廊下にうっすらともる明かりが熟睡を妨げていたのかもしれない。
そういえば、昨日退院してから写真を撮っていなかったことを思い出し、記録用の写真を撮る。というか、術前から写真は撮っている。家の中にあるはずの三脚がどうしても見つからず、このためにわざわざ三脚も買った。新しく買ったのはスマホにも対応しているタイプなので、結果、買って正解だった。
まだがっつりとテープが貼られているので傷は見えない。このテープは自然にはがれるまで、このままシャワーを浴びてよいとのこと。胸骨の右下辺り、つまりかつてあった胸のふくらみが始まる地点を押すとぶよぶよして何か水が溜まっているように感じる。
2月4日
胸骨付近に溜まっていた水を抜いてもらう。水は抜いてもらったが、こういうのはほっておいても自然になくなりますから、と軽くいなされる。リハビリの人めー(*1)。これじゃまるでわたしが心配しぃみたいじゃないか。
体がガチガチなので駆け込みテルミー。脇の辺りが引き攣れているような違和感。喩えて言うなら… 裁縫をしてるときに、たとえば大きい布を縫ってるとします。布が大きいんで縫ってる以外の余ってる部分はその辺に折り重なっています。それで間違って本来縫うつもりじゃない下のほうの布も針ですくってしまって、「あ、下の布もくっついてきちゃった!」っていうの分かります? そうなったら、一度針を抜いて間違って縫った部分の糸を抜くか、糸を切るしか直しようがない、っていうあの状態。自分の体感ではあれっぽいのよ。切開した皮膚を縫うときに、どこか別の筋繊維も間違えて縫い込んでしまったんじゃないかと秘かに疑っている。
入院中は痛み止めが不要なぐらい何も痛さを感じていなかったが、退院したらまったく違う種類の痛みが出てきた。喩えるなら金縛りにあう直前、「あ、来る」と思うと体中の細胞がミチミチに密度が高まって、体が重くなっていくあの感じに似ている。が、金縛りにあうわけではない。ベッドに横たわりながら「何だこれ、おもしれ~」と思っている。
診察代 1,500円、テルミー代 5,000円
基本的にわたしは大抵のことを「こんなもんかな」と受け止めがちだし、大抵のことは「何とかなるだろ」とあんまり深刻にならない。なのに、あの理学療法士の子が「何か変わったことがあればすぐに電話してください」って何度も念を押したからさぁ、これって何か変わったことの一つなのかな? って思うやん。だから電話で聞いてみたら、とりあえず明日来てくださいって言われて来たら、この言われよう。確かもともとは退院1週間後に診察予定だったのが、そんなに頻繁に来なくてもいいからとそこから2週間後に来院することになった。