啓太の一番長い日
先ほどKEITA MACHIDA FAN MEETING 2024 in JAPAN 第2部から帰ってきてこれを書いている。一緒に行けなかった友のために記憶がホットなうちに…
っていうか、波打ち際に書いたラブレターのごとく、聞いたそばからさらさら~と記憶がかき消されていくお年頃なので自分の記憶はまったく当てにならない。そこで頑張ってメモを取った。とはいえ、一秒たりとも町田くんから目を離したくないから手元は見ずに書いている。殴り書きなのでいきなり4行目から解読で躓いているが、とりあえずミミズのようなメモを頼りに書いてみま~す。
入場が始まるのが16:50~だから16:30ぐらいに着けばいいかと思ってた。が、オンラインストアのグッズが瞬殺だったと知り、予定より少し早めに家を出る。そしたら、たまたまやってきた電車が噂に聞いていた無料のお試しグリーン車がついてる中央線ではないか。しかも並んでいた場所がちょうどグリーン車の車両だったので幸先がいい!(こういう町田くんと関係ないところから書き始めるのがわたしの悪い癖)
開場からオープニング
グッズは特に会場では売切れることなく普通に買えたのだけど、二度三度と列に並ぶのを防止するためリストバンドにチェックを付けられる。絶対に転売させたくないという事務所の気概を感じる。どんどんやってください。
そうこうするうちに照明が落とされ、舞台横の扉が開いてジャーン! 出てきたのはあさりどー! なるほどそう来たか。
成さんは客が自分のことを知らない体で自己紹介をしたけれど、知ってますって。ザっと周りを見渡した感じではいいとも青年体を知ってる世代が半数以上だったもん。
いよいよ町田くんの登場となり扉を凝視していたら、背後から「こっちでした~」と。声がするほうを見るけどキーッ、柱が邪魔で見えない。ようやく通路を歩いてくる姿が見えたらキラキラのラメ入りタキシード。自ら発光するミラーボールか。まぶしっ。
オープニングの雑談で「ここで聞いたことは他言無用、思わず口を滑らせて何かを言ったとしてもすぐに忘れてください」と言われる。じゃあ、今何で書いてるんだって話だけど、特に口も滑らせなかったし、一応念のため帰りにスーツを着た偉い人っぽい男性に「今日のイベントのことSNSで発信してもいいんですか?」と聞いたら「いーんじゃないっすかー」って許可をもらったからです。(偉い人っぽい人を選んだけど返事軽っ)
深掘りコーナー
最初のコーナーは「もっと深掘りしたい」
事前に集めた質問から仕事に関する質問が5つピックアップされている中から開場の拍手の量で答える質問を決める。ここでわたしの筆は止まっていた。なぜならメモが読みとれず、何とか記憶を掘り起こそうとしてたのだけど、いかんせん記憶力が波打ち際のラブレター、もう諦めて捨てます。
Q1:これからの俳優人生でやってみたいこと
町:挑戦し続けたい。見たことのない町田啓太を見せて喜んでもらいたい。観客の予想の斜め上を行けるように。
成:チャレンジングなオファーが来たときは?
町:とりあえず受けてみる。受けたあとで失敗したか? と思うこともあるけど、そこから乗り越えたり、やっぱり失敗だったと思うこともあったり。
(その失敗だった作品名を聞いてほしかったけど、そこまで突っ込んだ質問はなかった)
成さんが「町田くんはミクロとマクロな部分があると思ってて、細部へのこだわりがある一方、全体を俯瞰してみている」と話し出すと、そのワードがえらく気に入ったらしく「今度からミクロでマクロな町田ですって名乗っていいですか?」と言っていた。さらに成さんの「繊細、かつ大胆」の言葉に「ぼく、同じような感じで丁寧、かつ大胆にやりたいって言ってたんですよ」と。
あ~、あまりにも当たり前すぎることなので書いてなかったけど、この間ずっとカワイイカワイイだったからね。舞台の真ん中にスツールがあって、基本そこに座るはずなのだけど、お題が後ろのスクリーンに映し出されるたびに立って舞台袖によけ、答えるときは中央に戻ってウロウロしながら話していたので「町田くん、ずっとウロウロしてるけど座って」と言われていた。かわいい。
Q2:演じてみたい歴史上の人物は?
町:時代劇とか、大河ドラマとか、「坂の上の雲」とかが好きなので、坂本龍馬をやってみたい。(え?「坂の上の雲」に龍馬出てくるの? と思って調べたら出てなかった)あとは信長。(え、それは見たい!)いろいろな資料を読んでぼくなりの信長像があるので、これまで先輩が演じられてきた信長とは違うものを見せたい。
成:歴史に名を残している人はそれなりにいい人というイメージがあるけど
町:それがそうとも限らないんですよ。ふふふ。
成:言霊ってありますから、言っときましょう。
町:大河の主役で信長をやりたい。
ということなので、ぜひともお小姓さんとの関係にも踏み込んだ大河が見たい。「光る君へ」を経た今ならできるはず。NHKの偉い人よろしくお願いいたします。
ちなみにわたくしも妄想とやりたいことを口にすることで、夢をかなえてきた実感があるのでここで言っておこう。
町田くんが出た外国資本の映画に字幕をつけたいです。
次はプライベートに関する質問
また5つほどピックアップされていたのだけど、拍手で決める前に「嫌いな虫なら今すぐ言えます。足がいっぱいあるヤツ」ムカデやゲジゲジが嫌いだそうです。
Q3:実は〇〇なんです
町:ドライアイがひどい。すごい量の目薬を差している。乾き過ぎてコンタクトが取れたたこともあるので、撮影のときに裸眼でやることもある。そしてそれが功を奏することもある。ちなみに視力検査の一番上のCの文字が見えないので、少しずつ前に歩いていくほどのド近眼なのでメガネをかけると目がちっこくなる。
(悪いけど全部わかる。今は手術して遠くにピントを合わせているけど、かつては0.01のド近眼だったので、視力検査のときはいつも前に向かって歩いていたし、メガネをかけると似顔絵ならばほぼ点ぐらい目が小さくなったし、一度、映画を見てるときに、瞬きした瞬間にコンタクトが外れ、残りずっと片目で見たことがある)
Q4:意識して続けたいこと、新しく始めたいこと(+モーニングルーティーン)
町:なんだろうな~(とかなり考えて)シャワー?(それはそうだろう)強めのシャワーを当てないと目が覚めない。いつも家を出る1時間前から支度をする。慌ててバタバタしたくないから。なんだけど、なぜかいつも集合の時間に2~3分遅刻しちゃうんですよね。時計の針を進めたり、いろいろやるけどダメだった。ガハハ
(っていうか2~3分なら誤差のうちで遅刻ちゃうやんと思ったけど、これはわたしがラテンの国になじみ過ぎているせいかもしれない)
あ~、ファンミはこれからも続けたいですね。(ぜひ、続けてください、ヒロシアタ-並みに)
Q5:生まれ変わるなら何の動物になりたい?
町:その前にこのUMA(未確認生物)が何か分かりますか?(と、台北ファンミのグッズで初見のオタクをざわつかせた例の生き物を指さす)実はこれは馬です。その理由は午年生まれ、群馬出身、若干馬面(そんな高貴な馬いる?)、姉が馬好き(急に姉がぶっこまれたけど、もしかしてお姉さまが乗馬をやってたり、馬主だったりするのか?)なので馬を描きました。(馬先生エピソードには触れず)
成:じゃあ、生まれ変わったら馬になりたいの?
町:いや、鳥ですね。(馬ちゃうんかい)空が飛びたいから。
成:鳥って言ってもいろいろあるけど、種類は?
町:ツバメ!
たぶんね、町田くんは無意識に何の屈託もなく言ったと思うけど、会場の大半が町田くんよりも年上女性だったので、みんなの心に去来したと思う。“若いツバメ”というパワーワードが。少なくともわたしは心の内を見透かされたようで“ひっ!”となりました。
ここからは入場者からの質問が入ってる箱から引いて答えていく。
Q6:最も思い入れのある作品や役は?
町:キャリア初期の作品を大切に思っているから、朝ドラや「美女と男子」(ここ伏線です。テストに出ます)当時の自分と同じ駆け出しの俳優の役だったので、いろいろ挑戦や勉強をさせてもらった。まだ楽屋がなかったのを仲間由紀恵さんがスタッフに掛けあってくれて、NHKに楽屋ができた。すごく優しい人で見習いたいと思った。(うんうん、座長のときの振る舞いはちゃんと下の世代に伝わってるよ)
Q7:思い悩むことが多くて歯ぎしりする日々。不安なときの解消法は?
町:ぼくも歯ぎしりするんですよ(え? 奇遇。わたしもだよ、と何でも共通点を探すのがオタクの悪い癖ね)
フ:夜寝るとはマウスピースをしています(あ、わたしも作ったのに全然使ってない)
町:ぼくも溜め込みやすいタイプだけど、何とかなると思い込むこと、いろいろ考えても最終的に最初の感覚があってることが多いから、最初の感覚を大切にすることと、あとは開き直り。気分転換は自然の多い場所へ。ピンチのときは物事にフォーカスするのではなく、ここで何が学べるのか? という大谷翔平マインドが大事。
Q8:これまで海外の仕事で食べたおいしかったもの、最後の晩餐に食べたいものは?
町:おいしかったものは今日の「アナザースカイ」を見てください。最後に食べたいものは米と味噌汁です。米が好きなので。(言うてもおかず要るやろう)
クイズの時間
マネージャーさんが撮った動画や写真について答える本人クイズ。サービス問題と思いきやそうさせないのが町田啓太。
Q1:「ミスなか」の撮影の合間に集まった鯉に餌をやって振り向いて言った一言とは?
町:え~、なんだろ。食欲旺盛だな、とか?
会場から「鯉よ、来い」とアシストがあるが、結局思い出せず。答えは「超絶鯉」
Q2:この隣の人は誰でしょう? (という「青天~」のときの成さんとのツーショット写真)
完全にサービス問題だが、一応「誰だろうな?」ってボケていた。こういうときに強めにツッコむおのちゃがいてくれたらいいのに。最近はどこに行っても、相手からたぐいまれなる美貌と演技力を褒められて、いえいえって謙遜する姿が見られるけど、わたしは雑に扱われる町田くんも見たいのよ。だから単独ファンミもどんどんやってほしいし、劇団総出演も同じぐらいやってほしい。
Q3:動くシャンデリアを前にしての二言は?
これも答えは出なかったのだけど、二言目の正解「しゃれてんな~」にかなり近い「シャレオツ」という答えが会場から出ていたので、1問目の「超絶鯉」と合わせて、「みなさんのほうが、ぼくよりぼくのことを分かってますね」と言っていた。そら、そうよ。町田くんは無意識にふと思いついたことを言ってるだけだけど、オタクと言うのは推しから発せられた一言を繰り返し咀嚼し、しゃぶりつくし、時にはまったく言ってないことまで読み取って、推しを内面化している生き物。言いそうなことはオタクのほうが分かっている。
グッズ紹介の時間
まずはいきなりオンラインストアで完売した件について。当日だし大人の事情があるから何一つ断言できない中「強めに圧をかけておきます」って言ったのは、何とか在庫を復活させるという意味だと思うので、買えなかった人も焦って転売ヤ―から高値で買わないようにね。そのうち定価で出ると思うので。
チェキ風カード。イタリアに来たからせっかくだし自撮りをしていみようとしたけど、超絶下手で奇跡的に撮れた2枚らしい。でもね、町田啓太に死角なし。どんな角度から撮っても奇跡しか写らないんだから、下手っつってもほほえましい写真だと思うの。何度も言って申し訳ないけど、そういうボツ写真ほど見たいもの。公式グッズは無理としても、ほら、そのためにトラモバあるやんか。“K to K”と書かれた写真とギターを弾いてる写真は寛ちゃんが撮ったもの。「町田さん、アイス買いましょうよ」って小道具で使うのかと思って買ったら、寛ちゃんが食べたかっただけという相変わらずの末っ子ムーブなのであった。
そして巾着は自分が欲しかったから作った。(メモにUMAって書いてあるからここで初めて言ったのかも。もう、前に書いたのを直すのめんどいのでこのままで)オレンジにしたのは、公任カラーであり、トッズカラー(とあともう一つ何か言った気がするけど記憶にもメモにもない)を意識したからだそう。
啓太が弾いた
そして最後のコーナー「弾かせてください」
ゲストがグラスハートのときのギターの先生、あべちさん。わたしが唯一エキストラとして参加できたぴあアリーナの3階から、豆粒みたいなサイズで見てた町田くんの横で一緒に弾いていたあの方? 町田くんはあべち先生と一緒に買いに行ったという薄いミントグリーンのマイギターを持参。購入の決め手はかっこいいから。先生もほしくなったけど、「ぼくが買いました」その後も「超絶ギター」とか、「しゃれてんな」とさっきの自分をネタにしていた。町田くん、いつの間にかかぶせて笑いを取ることも覚えたんやね。かつては話にオチがないって言われてたのに、そんなところも向上したんやね。
そしていよいよ啓太が弾く。二人並んで椅子に座って。
曲は「美女と男子」のテーマ曲「Step by step」。「美女男のときはエアギターだったけど、やっとこうしてちゃんと弾けるようになりました」と弾いている最中も客席を見て笑顔を向ける余裕あり。ちゃんと本当にギタリストだった。大河やったり、超定義やったり、イタリア行ったり、京都行ったり、和歌山行ったり、もうずーーーっと、ずーーーーっと忙しい中、わざわざこのためだけに練習したんだよね? 1年ぐらいまから企画してと言ってたから、1年後にギターを披露する自分を思い描いていたんだよね?
これで終わりかと思いきや「次の曲は…」(え? 2曲もやってくれるの?)Omoinotakeの「産声」をやってくれた。今度は立って弾く。とても楽しそうに。その顔を見ていたら、ここまでずっと「楽しい、かわいい、好き、大好き」しか思ってなかったのに、急にこみ上げてくるものがあった。あかん、泣きそう。目にぐっと力を込めて何とか表面張力を保って踏みとどまったけど、この感情は一体なんだろう? 最初、初めてのお遊戯会で一生懸命おどる子どもの姿を見る親の気持ちってこんな感じなのだろうかと思ったが、やっぱり違う。おぼつかない子どもの一挙手一投足を愛でているのとはわけが違う。だって、町田啓太だよ。ちゃんと完璧に仕上げてきてるに決まってるじゃん。
人前に立つことを選んだ人間が、ときには獰猛なまでに推しを摂取しようとするファンを前に、殉教者のように差し出した純粋なエネルギーに触れたような気がしたからなのか、実は今でも自分の感情がよく分からない。よく分からないけど、あのときのことを思い出すだけで1日たった今でもじんわりと涙が出てくる(家なので遠慮せずにべそべそ泣いている)
曲が終わったら高岡仕草がデフォなのかちゃんとピックをくわえていた。いや、全身全霊サービスの人だからファンサだな。
あべち先生もこみ上げてくるものがあった、と言ってたので、あの瞬間、あの場所で何かが起きていたのは間違いない。その場に立ち会わせてくれてありがとう。町田くんを応援してきてよかった。町田くんはここを安全地帯だと言った。スタッフや共演者から愛される人だけど、出役をやっていればときには的外れな悪意を向けられることもあるだろう。わたしたちがいつまでも彼の安全地帯でいられますように…
終わったらCLやりますと言ってたから、帰りの電車でチラッとスマホを見たけどお知らせは来てなかった。家に着いて機内モードのままだったことに気づいて慌ててアーカイブを見た。そこから「アナザースカイ」「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」で11月9日は幕を閉じた。たぶん、オタクにとって今年で一番、啓太が大量供給された1日だった。これ、本当に使用上の注意と容量・用法守れてる? いや、オーバードーズだよ。