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ペロちん日記 2024年8月25日 て

8月25日
この一ヶ月以上、ずっと気にしていたイベントの日がやってきた。

みんなで「て」を読もうの会
ハイバイの「て」をみんなで読む会。

劇団 ハイバイの「て」という名作を、作者・演出家の演出で、イベントチケットを買った人が読む、ということだ。

すごく惹かれたので、参加したいと思っていたが、見学枠しか空いてなかった。なので、一回見学して、ものすごい勢いで台本に書き込みをした。毎月一回開催されるので、参加枠が空いている時を狙って入った。

のが、8月25日。
ここまでにしっかり予習すっぞ!! と思ったが、こどもオモ部とお香のいろいろで、すっかり後手後手に周り、結局やったのは前日の数時間と当日の午前中から午後にかけて。

人間を演じるのに、最高の教材と感じた。
予習の内容としては、語彙でわからないところ、読み方を調べ、「リバーサイドホテル」をカラオケで歌う、讃美歌を聴く、あとは、何度か同じシーンがあるが、どこからどこまでが同じシーンでどこが違うか。このシーンは、どの裏シーンがあったからこうなっているかを台本にかきこむ。最初の何シーンかのト書きどおりに絵を描いて位置関係をつかむ。あとは、普通に読む。ところどころ感情を入れない声で読んでみる。気持ちよく読むよりは、いかに当日出会う人たちと物語にうまく埋没できるかに焦点を当てた(とかかっこいいこと言ってみる

なんにしろ、疑問点があったら、聞ける!! 作演出の人がなんかいも上演しながら生きているというこの奇跡w
今まで私がやってきたのはシェイクスピアだったり、死んでたり外国だったり。まず「こういう時代(国)だからこう」っていう前提資料が書籍だったら2冊ほど必要だった。

戯曲の感想。
父の暴力が、家族全体にかげを落とすんだけど、と、血、父の血も潜在的にかげを落としていて、その正体はなんだ(なんで暴力をふるうのか)というと、お父さんが「なにもわからない」からだと思った。
自分が何をしたいかわからない、なんで生きているかわからない。それなのに、生きるエネルギーだけはあって、わからない、わからない、と子どもたちを殴ることで助けを求めていたんじゃないかと思った。
それは、一番最後の棺を持つときのお父さんのセリフが印象的で、そういう感想を持つようになった。
時代なのか、定年後という年代なのか。正直、私は一番お父さんの気持ちがよくわかる。私もキレるときこういうキレ方をする。
お話屋さんっていう仕事で話を聞いているときに、その人のお父さんのあたりに悪の渦巻があるのが見えて、その渦巻に感度の高い肉親が触れるとひどいことが起こることを感じた。どうかお父さんをなるべく生活のなかから無くして、と言いたかったが、気づいたのがセッションのあとだった。
そういう見方でいうと、チンコ霊みたいなのも関係ある気はするけど、チンコ霊ってそもそもなんだw 何言ってるんだ私

それで、みんなで「て」を読もうの会

みなさんいろいろな方がいらっしゃって、本当に楽しかった。めちゃくちゃ声が小さいけど、全部こもっている人。率直に表現する人。体の中心に太い空洞があって、そこに響くようないい声を持っている人。一番手というよりかは、二番手みたいなのがすごい上手で柔軟に入っていく人。いろいろなところに気が配れて、柔軟に表現する演劇畑の人。

体の中心に太い空洞?みたいな方が、途中で物語にすっと入っていった時、若干台本がら浮いているように感じていたその場の雰囲気がぐっと台本にくっつき、私たちなりの物語がはじまった。おおおおお!! と思った。今日のチームのキーはこの人だったか、と思った。

なんだかウンゲの無理ゲキ以降、演劇経験のない人たちの普通の語りにすごく惹かれる。今まで、上手い人もたくさん見たけど、普通すぎて感動がない。不思議。

「死ねーーーーー」とかひとしきり叫ぶ役をやらせてもらい、脳の血管が相当切れたし、ちょっとおしっこちびった(腹に力入れすぎ)し、喉つぶした。自分の表現したい感情にいつも喉が追いつかないのは本当にうんざりする。

この感情ってどこから出てくるのかな、と思っていたが、昔の職場で、保育方針が合わなくて、毎日このくらい「死ね!!!」と思っていたことを思い出した。自分の保育方針を存分に実現したら、ストレスすごくて途中で片目が見えなくなって怖くなって10kg2ヶ月くらいで痩せた。
あんなに「死ね!!」って思ってたけど、言葉に出さなかったら、そんなに仲悪くなってないのに、表面にちょっと出した人はめちゃくちゃ嫌われて仕事辞めさせられてるって本当に意味がわからない。でも、仕事やめたほうがまっとうな生き方と思う。

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山本ペロ
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