ライター初任給で「家」を買ったげた件について
しょにん−きゅう【初任給】
「自分であくせく働いて稼いだ金、親のすねをかじることを卒業したことの意。」
7月にとうとうライターとしての初お給料をいただきました。ありがとうございます。アルでライターをやらせてもらっています、あごたふです。表の顔はとある大学図書館員です。
決して大きな金額ではないけれど、本業以外のことで自分の手でお金を稼いだ、その経験はお金には代え難いものです。大げさかもしれませんが、何か特別な経験をしたという感情が込み上げてきています。この初心を忘れずに、これからも文章を書くことに誠実に向き合って行こうと思っています。
さて、特別なものですから、何か特別な使い方をしたいと思いました。
結局は、マンガのお役に立って(本当に「役に立てた」のかは置いておき)稼いだお金なのだからマンガに還元しよう。
どこまでもマンガ人間を貫くことを最初に思いつくわけです。
しかし、なんの捻りもないやないかい、ってわけで。
だって、いつもの自分と何も変わらないんですもん。
それでも、自分のためではなく何かのため、誰かのために使いたいと思ったわけです。
悩んだ結果、じゃあ、家を買ってやろう、と。
誰に。
妻に。
ってことで、買いました。家を。
怒らないでください。吉田誠治さんの『ものがたりの家』です。
美術設定集です。
こういう画集のようなものって、ちょっといいお値段しますし自分で買うのはためらってしまいますよね。ちょうど、妻が欲しいとボヤいていたのを思い出しまして、プレゼントしてやろうかということで、サプライズ的なあれです。
反応はというと、こんな感じ?
まあ、うん。喜んでくれたようですよ。
しかしまあこの設定集、本当に素晴らしいものです。もちろん中身はお見せできませんが、吉田さんのツイッターを紹介します。つぶやきを遡れば何枚か収録されているイラストを確認できます。
テーマは「ものがたりの世界に登場するような、空想の家」
物語好きの皆さんであれば、誰もが妄想したことでしょう。
小人の家、図書館の家、灯台の家、水没都市の家
もう最の高でした。空想の世界に存在するような家の外面と内面を世界観の設定説明と共に描いていて、それを見てさらに妄想が広がりんぐ。こんな家に住んでみたいなあ!!
家の見取り図を見るのが好きな人にはたまらないでしょう。
僕、実は夢というか、憧れがあって。マジでただの妄想・空想なんですが、
電車やバスのような車両を丸ごと買い取って秘密基地みたいな部屋(住まい?)を作りたいんですよね。もしくは、移動図書館をしながらあちこち転々として子供達に本(貸しマンガなんかもいいですね)を貸しながら暮らすような生活。
そんな夢のような暮らしをしている空想の住人と家がこの本にはたくさん描かれています。僕のお気に入りは、「機関車乗りの姉妹」、「失われた書物の図書館」、「見捨てられた駅の青年」、「竜使いの郵便局」です。
気になった方は、ぜひ読んで確認してみてください。お高いですから、こんな時こそ、図書館を活用しましょう。
そうそう、昭島市には新幹線の車両を改装して図書館にした分室があったんですよ!残念ながら、今年の3月に閉館してしまいました。一度訪ねてみたかったなあ。
それではっ!
※マンガサービス「アル」ではライターを募集していますよ。(ヒソヒソ)