大人しか持つことのできないハンカチ
フェイラーのハンカチは、ずっと品格のある大人が持つものだと思っていた。
シェニール織で仕上げられた、上品ながらもどこか妖艶な空気感もあるハンカチ。
そんなものがスッとカバンの中から出てくるような大人に、私はずっと心のどこかで憧れていた。
それこそ今はポップな柄やら、私の好きなディズニーとも多くコラボをして若向きな柄も多いけれど、フェイラーと聞いて思い出すのは、気品に満ちた美しい花柄のハンカチ。
そんな大層なもの、私はいったいいつになったら持っていいんだろう。
そもそも、私のようなちんちくりんなのにオマセな小娘として育ってきた私が持っていいような物なのだろうか。
どうしたって、なかなか手を出せる物ではなかった。
◇
先日、夫のお母様から少し遅れた誕生日プレゼントをいただいた。
ウキウキして中を見ると、そこには指を咥えて見ていたフェイラーのハンカチが入っていた。
紫とブルーの大判の花が描かれた、まさに大人の女性を象徴するかのような柄だった。
普段ディズニーランドで購入したものや、動物柄のハンカチばかり使っている私にとっては、背伸びをしすぎてしまったような気がしなくもない柄だ。
でもそれが、なんだか自分以外の誰かから、大人だと認められたような気がして嬉しかった。
もしかしたら本当は、私には似合わないのかもしれない。
少なくとも今の私はそう思っている。
でももう、30代に足を突っ込んだことだ。
フェイラーが似合う大人の女性に少しづつなっていきたい。
せっかく、こんな風に手を伸ばしても届きそうもなかったフェイラーへの道を切り開いてもらったのだ。
今度、自分でハンカチを新調する時も迷わずフェイラーを選んでみよう。
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