#196 事故は誰のせい?
今朝方見た夢の話だ。
私は家族から車を預かって、運転することになった。ところが、運転席に乗り込んでエンジンをかけたところで、運転席にいたはずの私は後部座席に座っていた。
後部座席にはどういうわけかハンドルとアクセルはあるのに、ブレーキがない。見ると、私の前の運転席にしかブレーキはなく、発進した車は凄い勢いで壁に激突しようとする。
正面衝突を避けるため、私はハンドルを切ってそれを回避し、車体を壁にガリガリと擦りつけながら、駐車場を走り回った。
このハンドルとアクセルがまたクセモノで、まるで大昔のレースゲームのような操作感で少し動かしただけで大ぶりに動き、アクセルは足を離しても減速することなく、車体はあちこち蛇行しぶつかりながら走行する。
止めたくてもブレーキが前にあるから、減速もできず、暴走する車をどうにか物理的に止めようと最終的に壁に横から押し当てながら減速させて止めることができた。
あまりに恐ろしい車から降りると、私は一目散に走り去った。
誰も同乗していなかったよな?と何度も自分に問う。同乗者はいなかったはずだ。いなかったはずだ。いなかったはずだ。
車を振り向くのが怖い。
ただ、一目散に走り去って、不思議な西洋のアンティークを揃えた店に駆け込むと、そのクローゼットの中に入り込んで小さく身体を折り曲げた。車のエンジン音が聞こえてきそうで怖かった。
当たり前だが、目覚めてから背中がじっとりと濡れているのに気付いた。
車なんて最近はとんと運転していないのに、なんでこんな夢を見たのかなと思ったが、運転していないからこんな夢を見たんだろうなと思った。
たまには練習がてら、運転すべきかもしれない。世界の車があんなに暴れ馬ではないと再確認するためにも。