#169 沖縄ジャングルデスゲーム

どうも寝てる時に足が冷えるので困っていたが、靴下の岡本が出している「おやすみスイッチ」なる就寝用靴下が良いと聞き、購入。

目に見えて睡眠の質の向上を感じており、今年も終わるという最中、買って良かったと強く思うものだと感じている。

とにかく目覚めが違う。
朝起きた時に「あー、よく寝た!」と言いたくなるほど深くよく眠れる。

それはいいんだが、一つ困ったことがある。
夢をよく見るようになったのだ。それも結構変なやつ。

悪夢とまでは言わないが、まぁまぁ複雑な気持ちになるものが多い。今朝方見た夢もそんな夢だった。

私は沖縄県内の片田舎(離島?)にある、小さな村の小学校教師として赴任してきた。村にはレトロだけれどなかなか大きな本屋があり、訪れると学校の生徒達が私をからかってくる。

迷路のように入り組んだ本屋で、子どもたちが私をどこかに誘き寄せると仕掛けた罠にかけようとしてくる。どの罠も捕まえるというより、もはや殺すことが目的のような、殺傷能力の高そうなものばかりである。冗談じゃない。

ギリギリで罠を回避し続けていると、同じ学校の若い女教師がからかわれる私を連れて、子どもたちの目の届かない場所へ隠れた。

「草葉刈りですよ」
と彼女が言う。私はそれで合点がいった。
草葉刈りは、かつて沖縄県内の一部地域で行われていた儀式で、所謂鬼ごっこのような感じで住民同士で罠を仕掛けたり、武器で攻撃などを行う豊穣の祭りの一環であった。

昭和初期の過激だった頃は連続での虐殺も起こったと言われており、大昔の新聞で読んだことがあるのを思い出した。

この地域の草葉刈りは、かつての残虐さをまだ残しているらしく、アカギの生い茂る森や小学校にある大きな貯水槽には無数の罠が仕掛けられているらしい。

私は彼女の手引きで本屋を出て、街中を抜けて安全な場所を目指した。彼女が言うには、この草葉刈りが行われる期間中はこのような残虐行為を許さないセーフティエリアがあるらしく、そこに行けば安全だという。

その場所はアカギやアダン、ガジュマルなどが生い茂る、村でも一番大きな森の奥にある神社にあるらしく、森の中で彼らの攻撃を避けながら、神社へ向かうリフトを目指した。

森の中にはスキー場にあるようなオープンタイプのリフトがあり、神社へはそれに乗らないと行くことができないのだという。

基本的に、リフトに乗ってしまえば攻撃をしてはならないとされていると彼女は言うが、そこに辿り着くまでの間も、ありとあらゆる罠や攻撃が襲ってくる。

大きなアメ車で突っ込んでくる大人がいたり、小さな爆弾を投げつけてくる子供がいたりと、ずっと忙しない時間が続く。

ようやっとリフトに辿り着いて乗り込むと、朝日が登ってきたようで、神社のある方向から金色の日差しが森を照らしていく。ジャングルがすっかり明るくなると、彼女は言った。

「草葉刈りは終わりです、一安心ですね」
その言葉に安心した瞬間、私の胸を銃弾か矢が貫き、私はリフトから真っ逆さまに落ちた。

落ちた先は妙に柔らかくフカフカした白いもので覆われており、地面にあたっても痛くない。しかし、身体からは血が流れており「もう助からない」と直感的に思った。

気配を感じて見てみると、視線の先に村人たちが綺麗な伝統衣装を着て、金色の朝日に照らされる中、宴の準備をしているようだった。

森の中で綺麗な敷物が敷かれ、お膳に乗せられた料理が並べられていく。白い地面に落ちた私を見て、村人たちは大変嬉しそうだった。

そのうち、祭り囃子や踊りが始まり、私は日差しに照らされてだんだん温かくなるのを感じていた。

そんな夢でした。

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