#163 寂しくなるね
今朝、日課の散歩に出掛けようとドアを開けて鍵をかけようとしたら、ドアノブに紙袋が掛けられていた。
中を覗くと林檎と柿が1つずつ入っており、小さなカードもついていた。お隣さんからだ。
以前の日記にも書いたが、お隣さんの飼っている猫が脱走した際に私が捕まえたことから、緩やかなお付き合いがある。
時々、余った果物をくれることもあったので今回もそれだろうと思った。カードを読むと、引越しの挨拶が書かれていた。なんと、明日には出ていくのだという。
少しショック。
お隣さんとは、たまに外で顔を合わせると挨拶を交わしたり、外でお神輿が走っているとたまたま居合わせて一緒に見たりしていた。
たまに、外に猫を紐をつけて散歩させていたりすることもあるので、脱走事件以降も猫を可愛がることは多かった。
寂しくなるなぁ。
カードを仕事用のデスクのサイドに置いて、たまに眺めながらそんなことを思う。
考えてみれば、果物をお裾分けされてもなかなかお礼に値するものが私の家にあることがほとんど無かったので、お礼らしいお礼もしていない。せっかくなら、この機会にお礼をしよう。
何がいいかと考え、引越し前だから荷物になるようなものは避けようと考え、ギフト券にしようと決めた。
仕事が終わったら、コンビニと100円ショップに出掛けて、カードとギフト券を買って、カードにメッセージを書いた。
正直、私は著しい悪筆なのでカードや手紙を書くのは苦手なのだが、こういうのは書いた方が良いと思っている。
カードを書き終わったら封筒にギフト券と一緒に仕舞い込んで、ポストに入れた。
新たな旅立ちが、良きものとなりますように。
ささやかながら、そう願うしかない。