ぺルラの日記 #3 【トルコ】返信しない男
なんだか後味が悪い別れだった。前回までのお話はこちらで。
ただもう時刻は4時近い、かなりお酒も入っている、ちゃんとしたバイバイもせずに居なくなったトルコに腹を立てながらも、疲れ果ててそのままタクシーで寝てしまった。
ロンドンのタクシードライバーは世界一優秀だと思う、市内の道の名前を全て覚えているというか知らないと超難関のテストに合格できない。ドライバー歴がまだ浅くてルートどうしましょうか?などと聞いてこない、黙って最短最速の道で連れて行ってくれる。
クラッパムコモンはテムズ川の南岸にある、若者の街。トルコはその街の一角にある、ジョージア朝時代のホワイトスタコな建物のアパート一室をアルメニア人の銀行員の友人とシェアしていた。
テムズ川を渡り、私がお世話になっている友人の家がある北ロンドンの閑静な住宅地であるMaida Vale(マドンナ、ケイトモス、リアンナら有名人の豪邸が多くあるとか?)まで20分弱、すぐに到着しドライバーに起こされた。
居候の身なので静かにそっとドアを開けて、あてがってもらっている自分の寝室に直行しベッドになだれ込み顔も洗わず、服も着替えずそのまま眠ってしまった。
(今でも時々やっている、当時は本当に出かけた日は殆ど顔も洗わず寝ていた)
6月6日(土曜日)
相当疲れていたのに、急に目が覚めてしまった。時計を見るとまだ朝の7時半
眠れない。。。
3日前に東京から着いたばかりで今日あたりが時差ボケのピークか
(昨日何があったんだっけ?そうだ。。。今日はあの60億円のおじさんとお寿司行けるのかな?)
疲れているのにもう目はパッチリ。しょうがないのでシャワーを浴びて、朝ごはんを食べて、部屋の掃除をし始めた。
(まだ寝てるわよね)
夕方になりお腹が空いたのでとりあえず近くのデリまでお茶をしに外に出た。
まだメッセージは無い。。
(まだ寝てるのかしら?)
だんだんイライラして何度も携帯を確認する。
そして夕方の5時
📲『Whats up baby, hope you are ok, why did you leave yesterday?』
(は?連絡遅いし、昨日は私は帰るねと言ったのにそっけなく消えたのはお前だろ!!)
『Hi dear, how are you? You did not say a proper good bye and you are the one who left without saying good night! I told you I should not stay any longer as we have a dinner tonight with your client and his wife tonight, remember?』
こうゆう質問系のメッセージの場合、大して考える事も必要ないし、すぐに返信が来ると思っていた。。っというか、まさかここから無視されるとは思ってもみなかった
待つこと10分
何度も携帯を見るも返信無し
もういいや、だんだん眠くなってきたのでとりあえず家に帰った。
1. おじさんの気分が変わってお寿司ディナーがキャンセルになった。
2. トルコが私に腹を立てているので無視している。
3. ノリでお寿司に行くと言ったけれど2日連続はきついし、今日は土曜日だからクライアントとは出かけたくなくお寿司ディナー自体行かないつもりなので、特に今晩の予定について話すつもりもない。
どれなんだろう?3の線が濃厚かな?
1のおじさん(お客さん)はロンドンに住んでいる人では無いので、奥様が具合が悪いとかでない限りディナーをキャンセルする可能性は低い、2の怒るような事は何一つしていないので消去法で3かな
ただこちらから返信も無いのに、ディナーはどうなったの?行かないの?っと聞くのもしゃく!!
携帯とにらめっこをしている間に家につき、ベッドに横になるとそのまま気が付いたらまた眠ってしまった。。
6月7日(日曜日)
まだメッセージは無い。
私はまだ外国人の男性とのコミュニケーションが下手なのかもしれない。
イギリス人の女の子だったら、待ったりはせず『どうなっているの?』とガンガン責め立てるはず。
でも、私にだって大和なでしこのプライドがある。
無視されている?連絡が無い事に頭にきて数少ない連絡が出来る友達に連絡しまくった。
前回滞在した時に遊びに行ったMayfairの高級クラブでドアの外でセキュリティーをやっていた男の子、なかなか可愛い顔をしている。
外で入れるのを待っている間に話がはずみ電話番号を交換した、まさか連絡を取り合う事になるとは思わず、結構頻繁に彼からメッセージが来ていて、今日も彼の返信が1番のり。
そうそう、こうゆう時って1番どうでもいいやつが1番先に返信してくる!!(この説、絶対当たってるはず!日曜からダウンタウンで検証してほしい!!)
『Oh my god, welcome back, when did you come back? I am off today, lets meet up and grab a drink!? 』
『Ok, sounds good! 』
特に会いたかったわけでもないけど、とりあえずお化粧をしてまた街に出かけた。
大好きなロンドン、夜出かけるのは更に楽しい。ただ連絡が欲しい相手から連絡を待って居る時程もどかしい時間は無い。