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新たな挑み

そこまで色々こだわるタチではないから精巧緻密とは程遠いのだが、
今回は挑んでみたいと思った次第です。
スケールアヴィエーションコンベンション
今回のお題は、「日本陸海軍 実験、試験、計画機」
というテーマでやるそうで。
「ハセガワ製日本機プラモならなら任せろ!」的なノリで始めてしまいました。
自分の制作しようとしている機体は、毎度おなじみ「鍾馗」。
奇を衒うではなく、あくまでオーソドックスな試験機がコンセプト。
それに鍾馗については「腕におぼえあり」な機体なので、挑んで見る予定です。

中島 二式単座戦闘機「鍾馗」


ただ今回はリベット打って完成というわけではなく、
前と後ろのプロペラがに互いに反対方向に回る「コントラプロペラ」なので、
そのままキットのプラスチック製のプロペラでは使用できず、
最終的にプロペラブレードを金属化、という方向へ舵を切りました。
流し込む金属は「錫」、融点が230度という低融点、
かつシリコンも「200度までは持つ」というウェーブのシリコンを購入。
そこまではいいのだけど鋳造は高校以来なので、
ダイキャスト専門家に色々聞いて先の粘土型の流路を作っていき、
シリコンを流し、オス型メス型をつくっていきます。
型が出来上がってから、湯の流動性の上がるベビーパウダーを軽くまぶして、
オーブンにて200度まで熱し、そこから型を合わせて、いざ鋳込み。
錫の融点は230℃、型は200℃、差は30℃ということを見込んで流し込んでいきました。
プロペラなので肉薄過ぎるのであらかじめプロペラブレード先端にタミヤの光硬化パテを盛ってたおかげか、
ブレード先端の細い流路にはわずかに湯回り不良はあるものの、ブレード本体は無傷。
無事成功しました。


型から外した状態だと、まだ型も温かいので、矢継早に鋳込んではすぐ型から外す、
の繰り返しで、2時間で13枚のプロペラブレードが出来上がりました。一枚整形して磨いていったものと、そのまま素材のままのプロペラです。
素材ペラとの違いが一目瞭然。銀塗装や、メッキシルバーでも出すことの出来ない、ナチュラルメタルの質感を得ることが出来て、
うっとりしております。


「この質感を待ってたんだ!」と言わんばかりの輝きです。
今度は逆捻りのプロペラの製作です。
一度削って、逆方向にねじって、また光硬化パテにてエッジを肉盛り。
またシリコン型で型を取って、逆向きプロペラブレードを制作します。
勝利や賞より、期限ギリギリまで頑張って、
限られた時間の中で最高の作品を作れたらなと思ってます。


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