TOEIC Part7攻略 その1 最後まで解きたい!
TOEICのPart7は、長文といっても、まぁ短文ですが、英語中級レベルの者にとって何が苦痛って、最後まで終わらない、終わらせられないってことです。じゃあ、一体どうやったら最後まで解くことができるのか? 私もいろいろしらべましたが、その答えについて詳しく書いてあるものには出会えませんでした。おそらく、普通に、語彙を増やして普段から英語を読むようにというのが正道なのでしょうが、それでもちょっと無理じゃね?と思いましたので、以下、リーディングセクションのタイムマネジメントについて、思いつくことをなるべく緻密に書いていきます。
まず、リーディングセクションの時間配分はものすごくシビアで、30問あるPart5を10分で、続くPart6を10分で解いたとしても、part7を最後まで解くのは至難の技です。有名なTOEIC対策サイトで見ると、Part7は55分で解く。さらにその内訳は、シングルパッセージ10セット29問を25分、ダブルパッセージ2セットを10分で、トリプルパッセージを20分でと書いてあります。
とはいえ、普通の人はPart5を10分で解くのは至難の業だと思いますが、これはもういくら眺めていてもわからない物はわからないのです。ですから20秒以上は悩まずに、わからない場合は(B)とか決めてどんどん進んでゆくしかありません。Part6も同じことです。
人間は自負心があるから、わからないものを素通りできないものですよね。でも、そこはもうロボットのようにやるしかないです。この試験はそういう試験なのです。できる人は、パッと答えを眺めた瞬間、1秒未満で正解が目に飛び込んできます。そうならなかったら、その問題は諦めて(B)を塗りましょう。辛いけど。それが、Part5とPart6です。
さて、前置きが長くなりましたが、Part7の第一関門、シングルパッセージについて攻略を考えていきましょう。Part5、6で、わからない問題を早々にあきらめることができるようになれば、残り55分の時点でPart7の入り口に辿り着けます。ここでやっと第一関門突破です。(本番では、時間配分命と心得よう!)シングルパッセージは、29問なので、1問につき51秒しかありません。文章一つにつき、問題が2問の場合もあれば4問の場合もあります。なので、2問であれば1分42秒以内に解く必要があります。4問であればその倍の3分24秒です。これ、大事ですよね。時間の感覚を身につけたいです。
その文章がどんな内容であるか、ページ上部で確認したら、まずは問題を読みます。リーディングセクションでもそうだけど、問題を読むのが先なんですよね。それも死守しなければなりません。本文よりも問題の方を先に読みます。その際、(A)〜(D)の答えの選択肢は読みません。早く読める人なら、選択肢を読んでも良いです。高得点者で全部読むという人を知っています。私はグズなので読みません。(私は、問題→本文→選択肢の順で読みます。)Part7の入口、シングルパッセージの第1問目は、問題が2問の場合が多いようですので、許された時間は1分42秒です。
一つ目の問題の答えは、二つ目の問題の答えが書いてあるところより前に書いてあります。つまり、順番に答えが書いてあります。答えを見つけたら、左手で書いてあるところを押さえて右手でマークシートを塗り、次の問題の答えが書いてあるところまで引き続き読み進んでマークシートを塗ります。文章は念のために本文は最後まで読みます。この一連の流れが、1分42秒で終わっているかが肝心です。
文章を読んでいく際に、指を使った方が早く読めます。2本か3本の指で、一行づつ押さえる感じで下にスライドしていく方法があるのです。英語の速読の方法なのです。薬指の上のチャンク(塊)、中指の上のチャンク、人差し指の上のチャンクを自然に目が追いますので早く進めるのです。やってみてください。TOEICは、質問文が、本文の言葉と少し違う言葉で書いてある場合があります。これをパラフレーズと言います。まぁ、800点くらい取れる人ならすぐ解ると思いますけれど、本文に書いてある答えを探す作業ですね。必ず書いてあります。「ここ」ってところを見つける作業です。本文中に書いていないことを「想像」で答えてはいけません。私はよくやっていましたが、それは間違いのもとです。問題を読んで、本文を読んで、答えが書いてある箇所を見つけて、選択肢から選ぶ。これをずーっと繰り返すということになりますね。繰り返す。作業感満載なんです。リスニングセクションもそうなんですけどね。
どの問題集でも良いのですが、シングルパッセージの29問を時間を計って解いて行くと、おそらく25分で終わらないのですが、その原因はわかるでしょうか? 押し並べて時間オーバーだったという人もいるかもしれませんが、特定の問題に時間がかかった人が多いのでは。どちらでしょうか?
特定の問題に時間をかけてしまうのは、大しくじりです。後半の問題を終えられなくなってしまうからです。ですので、その場合も、Part5、6同様、時間が来たらさっさと(B)などにマークをして、次の問題に進むべきです。それがベストです。なぜかというと、その1問の時間で後の3問が正解できるかもしれないのに、その時間すら無になります。
私の経験から言って、Part7でも、知識がない問題は持ち時間内に解くことができません。ですが、Part5、6と違って、長文は時間をかければ解る可能性がなきにしもあらずなんですね。そこをぐっと堪え、時間オーバー気味なら、早めに諦めた方が高得点を狙えます。
ダブルパッセージも、トリプルパッセージも、やることは全く同じです。
同じペースで解いていき、分からない設問に遭遇し、持ち時間が過ぎたら諦めて(B)をマークして次にいく。そのペースを守って最後の問題までたどり着く。自分がどこでタイムオーバーしているか、チェックのタイミングはシングルパッセージを終えた時刻です。終了まで30分余っていればセーフです。また、ダブルパッセージを終えた時刻が終了20分前であれば予定通りです!
以下は、Part7の勉強方法について書きます。
何度もTOEIC受験していると、パターンがだんだんわかってきます。同じパターンの問題に当たると、楽にささっと解けるものですが、自分の知らない世界の文章が出てくると、ものすごく時間がかかってしまいます。例えば、自分が、企業研修の会社に勤めていて、本番でもそのテーマが出たら、ささっと楽に解けます。Workshop:Team Building などといいうヘッドラインで中身を想像しやすいです。逆に、小売業や輸出入などが出たら、慣れていないぶん、苦しく時間がかかりますよね。
TOEICは、ビジネスを想定した英語の能力テストなので、ビジネスシーンに必要な英語能力を問われています。だから、自分が解きにくかった、時間がかかった問題に関しては、英語だけではなく、ビジネス知識もこの際一緒に学ぶつもりになった方が効率が良いです。
それを念頭に入れて、Part7の問題集を見ると、いろんなシーンが見えてきます。今、手元にある問題集をパラパラめくっているだけでも、弁護士事務所に新人が入ってきた社内のお知らせ、街の映画館がリオープンする新聞記事、インターネットの求人広告、パーティーメニューのケータリング、講演会の依頼状などなど、ある程度パターンとして準備できる問題があり、ストーリー展開にも独特のパターンがあることに気がつきます。
TOEICに登場する全てのストーリは、前向きで模範的です。書類をオフィスに忘れてきたけれど親切な同僚が車で取りに行ってくれたりします。街の古い映画館は売り払われてショッピングセンターになるどころか、新しいオーナーになって最新設備で新装開店する上、古い映写機も残して懐かしい映画も上映できるというような、理想的な話が出てきます。TOEICを作る人の身になってみれば、それだけで事情もコンテンツも理解できてくる気がします。
以上をまとめると、
職種・業種などについて、なるべく広く浅く知識を増やす
多くのパターンに慣れて、問われている情報を本文の中から的確に拾う
全ては出題者の創造の産物である(特に新聞記事などは)と心得る