熱くホヤを語らせて下さい
7月は食べ物ネタ強化月間と勝手に位置付けています。
前回は鯨肉の話でしたが、夏ともなればホヤを語らずにはいられません。
しかし、このホヤ、大体評判が悪いのです。
そこで、今日はそんなホヤの汚名を挽回すべく、ホヤについて語ります。
ホヤはこりごりという人も、是非最後まで読んで行って下さい。
三陸沿岸はホヤの産地で、この時期になると地元のスーパーではホヤが売られています。
初夏の頃は一個130円ぐらいですが、今頃になると90円ぐらいで買えます。
このあたりで取れるのはマボヤと言われる種類で、海のパイナップルとも言われますが、別にパイナップルの味がするわけではありません。
ミネラルやビタミンを豊富に含んでいて、夏バテ防止にもってこいの食べ物です。
最初にも書きましたが、地元以外の人のホヤ評は大体が惨憺たるものです。
意見としては大体こんなところでしょうか。
さもありなんですが、これには2つの理由があります。
ホヤは鮮度が命の食材で、時間の経過とともに独特の臭みが出るのです。
ガソリン臭とか金属臭と言われる事もあります。
つまり鮮度が悪かったという事です。
もう一つは数年前にわかったそうなのですが(ニュースでやってました)、ホヤは生きているので、少量の海水と一緒に輸送されます。
これが曲者で、ホヤは一生懸命海水を吸って老廃物とともに海水を吐き出します、これを少量の海水の中で繰り返すと当然ながら海水は汚れていき、それをまた吸って・・・
こうして生臭いホヤになってしまうのです。
最近はすぐに冷凍したり、大量の海水とともに運んだり工夫をしているそうですが、産地で食べるのが一番でしょう。
また、美味しくなかったという人は、ホヤの調理方法も関係していると思います。
昔は居酒屋でホヤを食べると言うと「ホヤ酢」なるものが多かった気がします。
その名の通りホヤの酢の物ですが、僕は一番美味しくない食べ方だと思っています。
普通にそのまま生で食べるか、焼くか蒸すかすればいいものを、わざわざ酢に浸すから不味くなるんだと思います。
ちなみに莫久来なる珍味があります。
あの三大珍味の「このわた」とホヤの塩辛です。
居酒屋でこれがあると必ず頼むのですが、これがもう・・・至高の珍味です。お酒飲めませんけど。
ところで、ホヤを食べると味覚に変化が起こる事をご存じでしょうか。
過熱していても生でも構いませんが、まずは、もぐもぐとホヤをよく噛んで味わいます。
その後に水を飲むのが一番わかり易いのですが、水が砂糖を入れたように甘く感じるのです。
この効果のおかげで、お酒(特に日本酒)を飲む人は、お酒が美味しくなるといいます。
ちなみに僕は「蒸しホヤ」が好きです。
簡単に作れるし、美味しいし、我が家で出すと息子が全部食べる勢いで食べてしまいます。
それでは蒸しホヤの作り方を紹介します。
ちなみにタイトルの画像は、気仙沼の観光キャラクター「ホヤぼーや」です。
サンマの剣にホタテのベルト鮫のマントにホヤの頭というキャラクターですが、頭のツノに注目して下さい。
片方が+でもう片方が-のマークになっています。
これ、本物のホヤがそうなっているんです。
先日遊びに行った、女川の復興商店街でも焼きホヤが売ってました。
そんなわけで、もし三陸沿岸へ旅行へ行く機会があったら、焼きホヤや蒸しホヤを食べてみて下さい。
ホヤ感が変わるかと思います。
おしまい
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