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福島初夏の旅~ドキュメント72時間聖地巡り~(後編)
4.大束屋珈琲店
アーカイブセンターから20分程で須賀川の市街地に到着です。近くのコインパーキングに車を停めて歩きます。
街の中のいたる所に懐かしい怪獣がいます。
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さて、お店のある場所にはすぐ着いたのですが、喫茶店らしきものが見当たりません。しばらくうろうろすると建物の裏手にある事がわかりました。
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店内は混んでいるわけでも無く、一番奥のテーブルに座りました。
本当ならデザートでも食べたいところですが、お腹の中はまだラーメンとチャーハンが闘っている状態なので、ここは大人しく水出しのアイスコーヒーにしました。
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美味しいコーヒーを頂いた後は、近くのお土産屋さんを覗いたりしばらくブラブラしました。ここからまた高速で45分ほどかけて二本松に引き返します。
5.観世寺
安達ケ原の鬼婆伝説で有名なお寺です。
有名と書きましたが、会社で安達ケ原に行ってきた話をしたところ、僕の部下は誰一人鬼婆の話を知らなかったのでショックでした。
そんなわけで知らない方のために簡単なあらすじを。
昔々、都で身体の弱いお姫様に仕えていた乳母が、妊婦の生き胆を食べさせれば治ると聞いて、妊婦の生き胆を手に入れるために安達ケ原までやってきました。
ある日、妊婦の夫婦が一晩の宿を求めに来ました。
その夜妻が産気づいたので夫は人を呼びに出かけます。その隙に乳母は妊婦を殺して念願の生き胆を手に入れました。
ところがその妊婦は生き別れになった娘であることがわかり、乳母は気が狂って鬼婆となります。
それからは旅人を襲っては金品を奪ったり肉を食べたりしていましたが、その地を訪ねた徳の高いお坊さんに観音様の力で退治され葬られましたのでした。
ちなみにここは、安達ケ原ふるさと村という観光施設が近くにあるので、そこに車を停めて歩くのがいいかと思います。
ふるさと村にはお土産屋さんや飲食店もあります。
とりあえずお土産屋さんで「いか人参」を購入しました。
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鬼婆が住んでいたという笠石と呼ばれる岩屋ですが、見れば見るほど不思議です。こんな重い石を人力で載せたのでしょうか。それとも近くを流れる阿武隈川が大昔に巨石を流して積みあがったのでしょうか?
人力では無理だよなと昔の人も考えて、そこから鬼婆伝説ができたのでしょうか。
お寺から少し離れたところに鬼婆を葬ったとされる黒塚があります。歩いて2分ぐらいでしょうか。そこへ行ってみます。
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それは阿武隈川の河原にありました。
いまでこそこの辺りは人家もありますが、当時はうら寂しいところだった事は容易に想像がつくような場所です。
遠い奈良時代に何があったのか本当の事が知りたいところです。
日も傾いてきました。
最後の目的地へ向かいます。ここからさらに高速で45分、福島市の隣にある伊達市へ向かいます。
6.まきばのジャージー本店
牧場が運営しているアイスクリーム屋さんです。
30年以上前からありますが、交通の便の悪い山の中にあるにも関わらず人気です。
ホームページによると、なんでもジャージー種というのは日本の乳牛の中でも1%未満に過ぎないそうで、そのジャージー種を育てているそうです。そんなジャージー種の牛乳で作ったアイスが売りらしいです。
何回かこのお店の前を通った事がありますが、毎回素通りしていました。
何故なら牛乳が嫌いだからです(先日の好き嫌いの記事では書くのが面倒で端折りました)
牛乳は嫌いだけどバターもチーズも大好きで、ホワイトソースも好きで・・・やめておきましょう。
今は高速道路ができてすぐ近くにインターもあるので、行くのは随分と楽になりました。
さて、インターが近づいてきて何気なく下を見下ろすと、丁度お店が見えました。
なんともう16時30分になろうかというのに行列が見えています。
食べられるのかしら?
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駐車場もほぼ満車ですが、回転が速いのと広いのでなんとかなります。
行列を見て慌てた我が家はとりあえず最後尾に並びました。
実はこれは失敗でした。
写真では解り難いのですが、入り口の上に青い看板が2つ並んでいて、左が買う人が並ぶ列、右がチケットを買う人の列と書いてあるのです。
つまり、最初にオーダーを言って会計を済ませて、引換券を貰って列に並ぶのが正解なのです。
何も知らずに並んでいると店内から4人組の家族連れが出て来て
「何だよ、もう一回並びなおさないとだめなのか」
「なんで全員で列を離れたのよ」
「だって知らなかったもの」
等と険悪な雰囲気を漂わせて僕の後ろに並びました。
何があったのだろう?と思いつつ列に並んでいたのですが、店の入り口近くまで進んだ時に先ほどの看板が目に入って、このままではまずいと気がついて、僕と息子は並んだままで家内がチケットを買いに走りました。
次が僕の番というところでなんとか家内がチケットを貰ってきました。
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牛乳が嫌いな僕はコーヒー味のアイスを、息子はバナナ、家内は濃厚なミルクの味がする何かを食べていました。
こうしてドキュメント72時間の聖地を巡る、初夏の福島の旅は無事終わりました。
次は夏競馬かな。
おしまい