最近の若いもんは
先日同じ部署の社員が一人辞めました。
一番の若手で、今月末で入社して丸2年というところです。
最近は人の出入りが激しく、入社してすぐ辞めるなんていうことは珍しくないですし、終身雇用が怪しくなってからというもの、転職は一般的になってきたなという印象があります。
僕も転職の経験があるので、会社を辞める事については異存はないのですが、この彼については物申したい事があるのです。
2年前の5月、各種基礎研修を終えて彼は営業部に配属されてきました。
2ヵ月ぐらいは日替わりで各営業員と同行しながら仕事を覚えて行くのですが、その頃僕は営業をしており、彼が来てから2日目ぐらいに同行する事になりました。
最初のうちの同行なんて仕事の事を説明しても理解できないので、世間話中心で人となりを探る感じになります。
「どうしてうちを受けたの」と無難な質問をすると、彼は開口一番「ぼくは公務員になりたかったんですよ。一次は受かったけど面接で落ちてしまって。だから今年も受けるんです。早く受からないと年々厳しくなりますからね」
「ん?じゃぁ今年もし受かったら?」
「来年からは公務員ですね」
「じゃぁ辞める前提でうちを選んだの?営業をやりたいって聞いたけど」
「僕、学校で経理を学んでるんですよ。だから後は営業経験があるって言えば、コミュニケーション能力も高そうだし、潰しもきくじゃないですか。早く公務員になりたいなぁ」
これを聞いた途端、彼には何も教える気はなくなりました。
仕事内容や対人関係が自分に合わなくてとか、スキルを身に着けて転職するとか色々ありますが、別な仕事に就くまでのアルバイトの代わりとして就職されてもなぁと思ったわけです。
結局その年は試験に落ちたようで、仕事は続けていましたが、落ちた後は試験対策として土曜日に専門学校に通うようになりました。
うちの会社は交代で月1程度で土曜日に出勤しないといけないのですが、彼は全ての土曜日出勤を有休休暇にし、出勤しませんでした。
最初の頃に上司が、休むのはいいが、みんな仕方なく土曜日に出勤しているのに、毎回休むのは如何なものかと言ったようですが「僕は公務員になる為に勉強しています。その為に有休を使って学校に行っていますが、有休休暇は取っちゃいけない決まりでもあるんですか」と言われて、何も言い返せなかったとか。
そして学校に通った甲斐があって、2年目の試験で受かってこの4月からどこかの公務員になるらしいです。
今どきはこれが当たり前なんでしょうけど、昭和生まれの僕としてはなんだか納得いかないなぁと思うわけです。