恐怖症
誰しも怖いものがあるかと思います。
例えば高所恐怖症や先端恐怖症などがポピュラーですね。
そして何故それが怖いのか、原因がわからなかったりします。
僕も高いところはダメで、椅子の上に上がるのも怖いです。
以前、未解決事件が怖いという記事も書きました。他にも虫、特に蝶や蛾がダメですが、子どもの頃はちょうちょどころか、毛虫ですら平気で触ってました。高校生になったあたりで、ある日突然ダメになりました。不思議です。
高い所や虫が怖いという人は割と多いので、人に言っても理解してもらえるのですが、この他にも僕が病的に怖がるものがあります。
うまく言い表せないのですが、簡単に言うと「水利施設恐怖症」とでも言えばいいでしょうか。
具体的には、よく山の斜面にある太い水力発電用の鉄管がありますが、あれが怖いです。あのウォータースライダーのよなやつ。
それと、川にある堰も怖いです。
ダムは好きですが、古い作りだったり取水口が滅茶苦茶怖いです。
一頃画像が出回ってたダム穴なんか実物を見たら気絶するかもしれません。
実際に見た事はありませんが、円筒分水もダメです。
水を通すための専用の水路トンネルは実際に見たことがありますが、鳥肌が止まりませんでした。
極めつけは佐久にあるような、巨大なサージタンク、これなんか近づきたくないです。
ちなみにサージタンクはここまで大きくなくても、あちこちにこっそりあります。
勢いよく出している水道を急に止めると、ガガン!と音がして軽い衝撃があたりしますが、これはウォーターハンマー現象というものです。
水道管の中の水は高圧で押し出されてきているので、それを急に止めてしまうと行き場が無くなって、衝撃が発生するのです。
もちろん水道管は金属で固いので、破裂する事は無く、音や衝撃程度で済みます。
これが水力発電所にあるような、大きな鉄管だとそうはいきません。
万が一発電所に不具合が起きて、急に流れてくる水を止めたらどうなるでしょうか。
山の上から大量の水が鉄管の中を通ってきています、中の水の重量も何百トンあるかわかりません。
そんなものを急に出口を塞いだら、どこかが破裂するかもしれません。大惨事です。そうならないために、鉄管の途中に大きな煙突のようなものをつけておくのです。
そうすれば出口が急に塞がれても、行き場を失った水はその煙突の中を吹き上がる事で圧力を抜く事ができます。
それがサージタンクです。
話が逸れましたが、こういった水利施設が怖いのですが、これらの設備が古ければ古いほど恐怖心が増すのです。
真新しいコンクリートよりも、黒ずんだ古い昭和に作られただろうというコンクリートの方が怖いですし、レンガ造りなんかが出てくるともうどうしようもありません。
海や川そのものは怖く無いですし、泳いだりもするので、誰に言ってもなかなか理解されません。
これらの何が怖いのかと言われると、そこに吸い込まれてしまう事を想像してしまうのです。
例えばダムに浮いていて、少しずつ取水口へ向かって身体が引き寄せらて行き、ジタバタするけど一瞬で吸い込まれてしまい、真っ暗な水の中身体はすごい勢いで流されて、息もできず苦しみながら死んでいく・・・
これを想像してしまうのです。
堰なども、堰き止められているところはいかにも深そうで、底の方は水が渦巻いている気がします。そこに引き込まれて、もがいても浮き上がれずに、人知れずグルグル堰の底で死んだまま回っている光景が浮かんでしまうのです。
きっと前世は、水死したんだろうななんて思っています。
ああ、思い出したら怖くなってきた。