マイルCSの指数と見解
この記事は日曜に行われる重賞レース(重賞が重複した場合は格が高い重賞を優先)の指数と見解を述べる記事となっています。今週のレースはマイルCSです。掲載内容や予想法については以下の★をご覧下さい。
★ 掲載内容
★ 筆者の予想スタイル
他にも日曜裏メインを予想する『今週の厳選馬』(日曜日に行われる中央競馬2勝C以上を対象に、穴馬を多数取り上げる記事)をよろしくお願いします。過去の結果や詳しい内容については、下記の☆をご覧下さい。
☆ 今週の厳選馬〔不定期〕
☆ 過去〔4月1週~〕の記事
1.エリザベス女王杯の振り返り
➊ エリザベス女王杯の結果
➋ エリザベス女王杯の予想記事
➌ エリザベス女王杯の回顧
幸いにも雨は止んだが、直近に内回りのレースが続いたことから、馬場の内側が荒れ、外伸びのトラックバイアスへと変化した。また馬群が固まったことで、より先の傾向が顕著になり、6枠以降の馬が掲示板を独占した。その中で勝利したのはジェラルディーナ。見せたパフォーマンスや父モーリスの戦績を考えれば、覚醒したといっても過言ではない。それにメイチではなかった状態面を加味すると、更に上を目指せる。年内にもう一戦使えるようなら、有馬記念を目指して欲しい。2着のウインマリリン。こういった馬場が苦手なことを踏まえてか、終始外を回す鞍上の好判断が結果に繋がった。元々内枠を活かした競馬が得意だっただけに、こちらも一皮剥けた可能性が高い。3着のライラック。この馬に関しては、前走の内容や指数を鑑みると恵まれた感が強い。それでも輸送をこなせたことは、次走に繋がるだろう。
➍ 次走注目馬〔〇〇次第では見限れない〕
右前肢繋靭帯炎後の着順や、同じエピファネイア産駒で近走振るわないエフフォーリアの存在から、加齢による衰えを指摘されているが、レース指数的には、馬場傾向次第だと考えている。というのも宝塚記念でマークした数値は、キャリアで2番目に高かった。また総合指数に関しても、今回のメンバーで頭一つ抜けていた。引退も近いだけに、何とか次走で向いて欲しい。
2.マイルCSのポイント
➊ 昨年のレース前指数〔能力指数と〇〇が鍵〕
昨年の連対馬から分かるように、高い能力指数をマークすればするほど好走する可能性が高い。また生まれ月も密接に関係しており、過去5年で見ると1月生まれの半数が馬券に絡んでいる。さらに阪神開催且つ、前走2人気以内に限れば〔2-0-1-1/4〕と凡走したのは1頭のみ。以上の傾向から、前走60を超える能力指数出すなど、以前の姿に戻ったサリオスに注目したい。
➋ 有力馬のレース前指数診断〔上位人気5頭〕
推定3人気のソダシ。一時期は精神面の問題でスランプに陥っていたが、ヴィクトリアMを快勝して以降、以前のような能力指数に戻りつつある。また追い切りに関しても、無理せず自己ベストをマークするなど、心身ともに充実期に入ったと見ていい。後は桜花賞で出したレース指数が抜けているだけに、先週みたくタフな馬場にならなければ、馬券圏内は外さないだろう。
推定2人気のサリオス。ソダシ同様、一時は馬場や右トモの状態が噛み合わず凡走を繰り返していた。ただ安田記念できっかけを掴んだのか、前走は一昨年のマイルCS以来となる高いレース指数をマークできた。さらに直線で進路が塞がり、満足に追えなかったことを考慮すると、数字以上に強い競馬だったといえる。サラキアの戦績を踏まえても、低い評価にはできない。
推定1人気のシュネルマイスター。表を見てもらえれば分かる通り、指数に関しては、何一つ文句の付けようがない。前走PRD指数を下げたという見方もできるが、初スプリントが原因だろう。それでも評価を1つ下げたのは、1週前追いが単走だったことにある。というのもキャリアで唯一併せ馬を抜いたドバイターフの結果から、力を出し切れずに凡走しても驚けない。
推定4人気のセリフォス。春の2戦はゴール板前での失速が目立ったものの、夏の休養を挟んだ前走は、別馬のような差し切り勝ちを決めた。また走破時計を加味しても、確実に成長していることが分かる。ただ今回の追い切り内容から、前走以上のパフォーマンスは見込めない。最終追いの場所をCWに戻し負荷をかけたとはいえ、1週前追いの時計があまりにも遅すぎる。
推定5人気のダノンスコーピオン。前走古馬と初対戦ながら高い能力指数をマークし、前哨戦としては十分な結果を残せた。状態についても、最終追いの時計やラップの踏み方から、勝ち馬以上の上積みを感じる。ただ今の阪神競馬場の馬場を考えると、右にもたれる癖が足かせになってもおかしくない。外枠を引ければ多少は改善されるが、内枠を引くと相当厳しいだろう。
➌ 過去5年のデータ分析〔各該当馬は総括の表に掲載〕
ベスト(赤):トで4F51.8秒/終い12.2秒以内
併せ馬併入以上&本数4本以上
ベター(青):Wで4F52.6秒/終い11.8秒以内
本数4本以上
グッド(緑):坂で2F24.6秒/終い12.2秒以内
減速ラップ以外&本数4本以上
以上先に挙げたポイント全てに該当したソダシをデータから見る注目馬とする。やはりこの馬の強みは高い能力指数。ここまで着順的には4度凡走しているが、明らかに距離が長かったオークス、精神面に問題があった秋華賞とチャンピオンズC、流れが向かなかった札幌記念と、能力が原因で敗れた訳ではない。また凡走したといっても、及第点のレース指数は出せている。ただ➋でも述べたように、馬場が渋るのは避けたい。実際多少雨の影響を受けたヴィクトリアMで勝っているものの、桜花賞のパフォーマンスには及ばなかった。状態は申し分ないだけに、速い時計が出る良馬場で勝負したい。
➍ レース指数ベスト8〔括弧内は当時の斤量/今回の斤量〕
3.マイルCSの指数
4.マイルCSの見解
本命◎は⑥ソダシ。先にも述べたが、4度の馬券外は全て能力以外に原因がある。またヴィクトリアMで2馬身差をつけたソングラインの活躍振りから、相手が一線級の牡馬だろうと何ら不安はない。状態面に関しても、脚色なく過去最高のデキといえる。後は当日の馬場状態と傾向。多少外差しが効くことを考えても、良馬場で行えるなら十分勝ち負けするチャンスはある。
相手上位△は、状態面に疑問符がつくものの、ここまでの実績や能力指数から低い評価にはできない➃シュネルマイスター。姉にサラキアがいるように、近2走で覚醒した可能性が高い➄サリオス。前走からの上積みは見込めないが、斤量さえ気にならなければ格好はつく⑩セリフォス。3走前指数以上のインパクトを残しただけに、この舞台なら一発ある⑪ソウルラッシュ。
相手下位▽と穴馬☆は、昨年シュネルマイスターと僅差だったように、流れさえ向けばこの相手でも十分期待できる③ダノンザキッド。久々の右回りだが、良馬場なら問題なくこなせる⑦ジャスティンカフェ。見た目以上に乗り難しいだけに、乗り慣れた坂井騎手に戻るなら無視できない⑫ホウオウアマゾン。叩いた効果からか、明らかに馬が変わっている⑧ロータスランド。