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継子との出会いは偶然じゃないと知った日
実母に会いたいかどうか聞いたのは、
ボーイが小4の秋のことだった。
2歳の頃に離婚して以来、会っていない実母。
マイマザーjunの母、私にとって祖母の50回忌が予定されていた大分県は、
ボーイが生まれた地であり、実母が住むところだった。
前から自分の産まれたところに行きたいと言っていたボーイ。
そこは学校を休んででも行きたい場所だった。
私の両親、兄、旦那としくん、ボーイと6人での温泉旅行が決定した。
何の気無しに、産んでくれたお母さんに会いたい?と聞いたら、会ってみたいとボーイは答えた。
お父さんも一緒なら、と。
楽しみ、というよりも、会ったら自分の幼少期のことを思い出せるかもしれない、自分を産んだ人を見てみたい、という様子に見えた。
結局旦那と色々話して、諸事情から今回は見送ることにしたけど、
遅かれ早かれ、その日を作ってあげたほうがいいだろう。
私たちは3人でボーイが産まれた病院に行くことにした。
名前が変わってはいたが、ちゃんと残っていたそこで、としくんはボーイが誕生した日の話をした。
ボーイは少し安心したような、感慨深い顔をしてじっと建物を見つめていた。
自分のルーツがわからないってどんな気持ちなんだろう。
実は、ボーイが実母に会うかもしれないと思ったとき、
実母と一緒に暮らしたいと言う日が来るかもしれないと想像した。
私がそのときに感じたことはいろいろあった。
でもその感情にまだ名前がつけられてない。
寂しいとか嬉しいとか、私が知っている言葉でしっくり来るものはない。
でも少なくともそこに拒絶や絶望はない。
育てのお母さんはね、ちょっとうるさいけど、優しくて、いいお母さんだよ。
そんな風に言ってもらいたいものだ。
今回の法事では祖母の50回忌の他に、
もう1人の祖母の3回忌も兼ねていた。
母方に祖母が2人いるのだ。
マイマザーjunには母が2人いるのだ!!
1人目の母は、マイマザーjunが10代のころ亡くなっている。
そのあとjunの父は再婚し、2人目の母ができたのだ。
私にとっての祖母はマイマザーjunのステップママだった。
意外と身近にいた!!
ステップファミリー!!!
大きな子どもが3人もいる家に一人で嫁いだマイグランマは、どんな気持ちで過ごしていたのだろう。
コロナ禍で会えないまま、話せないまま亡くなってしまった。
そんなマイグランマ2人の法事で、
お世話になっている和尚さんがこんなお話をしてくれた。
ソウルメイトというものがある。
いま家族になっていたり、友達や職場の同僚など、
深く関わっている人たちは、
前世でもいろんな縁で繋がっていたらしい。
前世でカップルだった2人が、
親子として現世に生まれていたり、
大親友だった人がまたかけがえのない仲間だったり。
同じ劇団員で、いろんな舞台を作り続けるように。
今、側にいる人は、
前世で泣く泣く死に別れた誰かかもしれない。
だから今、死に別れる人には、
また来世で会おうねと言える。
ボーイと私は、前世で兄弟だったのかも。
だからこんな風に出会うことになったのか。
妙に納得し、前世が喜んでいることを想像したら少し幸せな気持ちになった。
きっと出会うべくして出会うから、
自分の選択に間違いなんてないんだなと思えた素敵な法事だった。