【目指せバレエ留学】次に立ちはだかるのは中学進学問題
5年生からバレエ教室の特別クラスに進んだ娘。
この時点で、彼女の中では「中学・高校に行ってもバレエ中心の生活を続ける」という覚悟が決まっていた。
その延長で「バレエで留学したい」という具体的な目標もできていた。
特別クラスのレッスンは忙しい。
平日は学校が終わったら急いで家に戻り、ランドセルをバレエ用のリュックに持ち替えてレッスンへ。
教室までは母親である私が送迎し、車中でおにぎりやパンを頬張る。これがほぼ夕食代わりだった。
夜9時までのレッスンを終え、帰宅後はお味噌汁やスープを少し飲んでからお風呂、そして宿題。
寝る時間は、頑張っても深夜12時になってしまう。
学習塾に通う小学生たちも帰宅時間は娘と同じくらい。
小5ですでに家族と夕飯すら一緒に食べられない生活をしている子も多い。
外で働いているお父さんより遅い帰宅って
…昭和のサラリーマンかよ。
そんな生活を小学生にさせたくないと思っていたのだが、いつの間にか娘もそんな状況になってしまっていた。
小学校でこれなら、中学に進んだらどうなるだろう。
当初は「学校の授業をちゃんと聞いて、家で1時間ほど家庭学習をすれば、特に高望みしなければ高校受験もこなせるだろう」と考えていた。
が、娘の上には中学生の兄がいる。
兄は公立中の3年生で受験生だった。
兄はピアノをやっていて、中学に入ったら辞めるかと思いきや、レッスン回数を増やして音楽に夢中に。
公立中で受験する場合は定期テストでもある程度の成績を取っておかなければならない。なので定期テストの勉強もそこそこがんばらねば ならないことは分かっていた。
が、地元の公立中学が学級崩壊していた。
「ヤンキーが多い」とかではなく、授業そのものが成立していなかったのだ。見た目もわかりやすいヤンキーって今いないか。
しかも、入学して半年以上経ってからそれが発覚。結構な大問題となった。
とにかく騒がしく、無法地帯。先生も諦めてしまって授業があてにならない。
兄は行きたい高校がちょっと難しいところだったため、定期テストの成績を上げる必要があった。
そこで、週2回のピアノレッスンに加えて、週1回の塾通いも追加。
宿題が多い地域の学習塾というよりは、受験対策のための塾。
内申が悪くても試験本番での結果で行ければと考え、予備校のような塾にした。宿題は少ないが 自主勉強で習ったことは都度身につけていかないと意味がない塾。両立は大変そうだった。
そんな兄の状況を目の当たりにしていたので、娘も
「今のバレエのレッスン量に加え、中学では定期テストや受験勉強を両立できるのだろうか?」と不安を感じるように。
さらに、中学の学級崩壊の状態や、先生の対応についての話題が、小学校の保護者や生徒たちの間でも広がっていた。
そのため、娘も「別の中学に行く」という選択肢を視野に入れ始めた。
バレエの先輩たちにも私立中学に通っている子が多いからだ。
でも、私立ってお金かかるんだよね…。はぁ。