【ドイツバレエ留学】初のコンクール挑戦3
「1度の動きでちょっとでも多くのものを得る。「ついで」。
私は「ついで」というものが好きだ。
立ったついでにそれ取って。
行ったついでにそこ寄って。
効率的だと思っていたが、失敗も多い。
同じ駅で買い物をしすぎて、気づいたら両手が買い物袋でパンパン。重すぎて結局タクシーで帰る羽目になんてことも。
ああ、ついでの代償よ。
そしてこの「ついで」精神、娘にも受け継がれたようだ。
今回はバレエのコンクール申し込みとバレエ学校応募の「ついで」が発動!
そう、写真も動画も同時に用意して、1つの動きで2つのチャンスを狙うのだ。
YGPの申し込みは比較的簡単で一安心。
ドイツで出場するつもりだったが、ヨーロッパ内の移動が容易なため、エントリーする国を日程で選んだ。
コンクール手続きが初めての娘にとって、ローザンヌの申し込みは難航。まず夏休みの帰国中に片付けるべきは写真と医療関連の書類だ。
留学時にお世話になった「かかりつけ医」。昨年のこともあって、今回も話が早い。
検尿やレントゲンといった健康診断は不要で、サイトから必要書類をダウンロードして、記入。全てに医師のサインと連絡先、公印が求められる。
書類には食生活や健康状態に関する問診票栄養学を学んだ娘は迷わず回答。
そして成長曲線のグラフ記入が含まれていた。母子手帳を引っ張り出してなんとか記入した。
英語で書かれたフォームもDeeplを駆使してクリア。
学校の先生によると、特にアジア人は肩幅が狭く、痩せて見えがちなため、低体重や低血圧が懸念される場合は書類選考で落とされることがあるらしい。血圧や脈拍などのチェックは帰国後1週間以上経ってから、体調が整った状態で受診することにした。
体重に関しては、ローザンヌの掲げるヘルスポリシーにはThinness Grade2の数値を下回らないようにと記載されていて、出場時に17歳になる娘はBMI16.7以上の数値が望ましいとのことだった。
やせすぎNG、摂食障害の懸念があれば審査は通らないようだ。
あと必要なものは写真。
スッピンのヘッドショットと全身写真。レオタード着用のみだったが、タイツは履かない方が良いのか迷ったので質問したところ、着用は自由。ただし「裸足」との指定があったため、タイツは履かずにレオタードのみで撮影。
近所のバレエスタジオを2時間レンタルし、少し体を動かしてから撮影に臨んだ。カメラマンは夫。自前の一眼レフとiPhoneで撮影した。
とりあえずエントリーに必要なものは用意できたが、誤算だったのが、この写真、バレエ学校の受験と併用できるのはほぼなかった。
コンクールと学校で求められるポーズや動きが異なり、結局それぞれに用意が必要だった。
受験する学校をリストアップし、応募要項を整理。
必要な写真をリスト化するこの地味な作業はなかなか大変。
結局、ぜんぜん「ついで」じゃなかった。
でも過ぎてみればあっという間。
久しぶりの娘との共同作業は楽しかった。
写真を一通り撮影して、あとはドイツに戻ったら動画の撮影だ。