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山奥で雨に滴るオトナなやつに出会った話 -米炊き日誌-
お久しぶりです。佐渡島暮らしのりんたろうみみずです。今年の4月から地域おこし協力隊として正式に佐渡島民になりました。これからは少しずつ佐渡暮らしの日々をお伝えできればと
ところで、みなさんは出会ったことありますか?
「山奥にひっそりと暮らしているオトナなあいつに...」
僕は先日、ついに遭遇して味しめてしまいました。
オトナなフェロモンが漂っており、見た瞬間わかった。
しかも、そいつはデリケートでなかなか街には出てこない。
そう、僕は出会ったんです。山奥にひっそりと咲いている山菜の女王「コシアブラ」に...
その日は激しめに、春の雨が打ち付けている日だった。
わずかな間しか取れないある山菜を採るために僕は山を駆け巡っていた。
つい先日、あと数日は大丈夫だと思っていた「こごみ」が伸び切っていたこともあり、探し求めている山菜ももうすでに化けているかもしれないと一抹の不安をかけながら山に入っていた。
=====数日前======
田植えに向けて苗を作るための種まきを集落でやっている際にご老体がある気になるワードをポロリしていた。その気になるワードというのは、山菜の女王と言われる山菜オブ山菜の存在「コシアブラ」についてだ。
「コシアブラ」という存在は知っていたし、山菜の中でも美味しいと言われることは知っていた。しかし、「コシアブラ」は非常にデリケートで常温の保存だと採取してから3日ほどしか保存が効かない。市場にも出ない非常に貴重な山菜だった。そのため、味はおろか実物もみたことなかった。
りんたろうみみずは雪国の出身で、祖母から山菜のエリート教育を受けて育ったため、山を歩けばある程度の山菜は探すことができた。十日町の祖母に教えてもらった基本的な山菜は食べていた。
ただ、山菜というのは、知らない者にとってはただの草や木の葉っぱにすぎない。それほど、最初の一つ目が見つけるのが難しいものだ。
だからこそ、「コシアブラ」という存在が実在していることに驚きを覚えた。
すぐさま、「コシアブラ」の場所を教えてくれないか交渉してみた。
本来、山菜の生えている場所は人様にほいほい喋っていいモノではない。
山菜は、人との取り合いや過剰な採取を防ぐためにも山菜のスポットは人に言わないのが暗黙の了解だ。もちろん、人の所有地だった場合はとってはいけない。とってもいい場所を選ばなければならない。
しかし、今回は心優しいご老体が、なかなか入りにくい場所であることから入って採取してもいいという許可をいただいた。
心より感謝です。この恩はいずれどこかで...
しかし、時間がない。この時もうすでに、山菜は化け始めている。
山菜が化けるとは山菜が大きく成長してしまうことで食べれないことはないが、硬かったり、味のえぐみが増してしまうことだ。
だからこそ、足しげく山に通うのだ。
そのため、天候などは二の次に山へ向かった。
あると言われた場所はかなり急な斜面であり、足場も非常に悪かった。
柔らかく、崩れやすい斜面を少しずつ木の枝を掴みながら登っていくとそいつはあった。
「タラの芽」のような感じでスラッとたち青々として新芽をつけている。
ネットで予習してからきたので、なんとなくはわかっていたが、実物をみてはっきり確信した。
春の薄緑色の山の中に、柔らかな若草色の新芽が生えているではないか...
雨水が滴る新芽からは、溢れ漂うフェロモンのようなものが出ている。
「コシアブラ」は、油のような匂いがすると言われている。
顔を近づけて嗅いでみると確かにわずかに油の匂いがした。
これだ。間違いない。
最初の一つを見つければこちらのもの、世界が変わった。
周りの「コシアブラ」が認識できるようになる。よくみるとかなり大きな木もあり、どうやって採ろうかと思ったが、木を触ってみると非常にしなやかで曲げても折れることはなさそうだった。
新芽の一番美味しいと言われる頂点の芽だけを木を手元に手繰り寄せて採取する。
先は手でポキッと簡単に折れる。ついつい、とりすぎてしまうが来年のことも考えて小さい木は採らないで来年の楽しみにとっておく。これが山菜をとる者のマナーだ。
夢中になってとっていくといつの間にか汗だくに...
早く調理したい。
山から降りてきてすぐに、米を研ぎ、米を清める。
ハキハキした米が好きなので、水の量は入れすぎないように慎重にはかり、スイッチを押す。
その間に、山菜の処理をする。
初めて食べるコシアブラだからこそ、天ぷらは絶対。
もう一品くらい違う食べ方をしてみたい。
そうだ、混ぜ込みご飯をしよう。
まずは、天ぷらの準備に取り掛かる。
バッター液をすぐさま作成して、冷蔵庫で冷やす。
バッター液は温めてはいけないと昔のバイト先の料理長に散々言われたので、理屈はわからないが、冷蔵庫で冷やす。
それでは、山菜の下処理をしよう。
「コシアブラ」は付け根のハカマをとってあげるだけであとは、大丈夫。
混ぜ込みご飯に入れるものだけ、サッと茹で、食べやすいサイズにカットする。
あとは天ぷらにしよう。
「コシアブラ」の他にも「タラの芽」、「ハリギリ」というもの採ってきた。
どちらもそんなにないので、天ぷらにするために「コシアブラ」と同様に付け根のハカマを取って置いておく。
冷蔵庫から化ける前にかろうじて採ることができた「こごみ」を取り出し、さっと茹で、盛り付ける。
そうしてる間に米が炊き上がりそうなので、油揚げを軽く炒め、先ほどカットした「コシアブラ」を入れ、めんつゆと酒で一煮立ちさせる。
炊き上がった米に加えて混ぜ込み、完成。
あとは天ぷら。
油は170°C前くらいで揚げる。
バッター液をつけて、余分な液はしっかりと落とす。
音が変わるまで揚げてやる。
温かいうちに食べたいから迅速に行動する。
揚げ終わったらすぐに食べよう。
しかし、「ワラビ」が残っていたことを忘れていたので冷蔵庫から出してすぐに鰹節をふりかけて食卓に持っていく。
さぁ食べよう。
まずは、「コシアブラ」の天ぷらから
揚げ方は最高。カラッと揚げられたので大満足。
「コシアブラ」自体の食感は柔らかいがはっきりとした感じの食べ応え、これはうまい。
味もそこまで苦くなく食べやすい。だけど、しっかり山菜の風味がある。
佐渡の藻塩でいただいて優勝。
「ハリギリ」も初めて食べたが、美味しいが、ちょっと食感が好きじゃない。天ぷらじゃなくて違う食べ方の方がいいのかもしれない。
味は「コシアブラ」を食べたあとだからか苦味が強く感じた。
混ぜ込みご飯は間違いなかった。コシアブラの苦味が油揚げと最高にあってる。
あぁ、こいつはいい。最高だ。
「コシアブラ」なんて上品な味をしやがる。さすが、山菜の女王と言われるだけある。
こいつは病みつきだ。
さらに、ビジュアルがいいから何かと料理したくなるやつだ。
このあと、米炊いてないけど、コシアブラのカルボナーラ作ったけどこれも死ぬほどうまい。
来年も絶対取りに行く。
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