親に知ってほしい金融用語『”ほしょう” という言葉の違い』
保障・補償・保証
みなさん、読むことはできると思います。
けれどその違いを理解して、正確に使い分けている人は、意外と少ないかもしれません。
特に「保障」と「補償」は保険業界で使われることの多い言葉ですが、その意味はまったく違います。
とてもざっくりとした違いのイメージは、
保障 ➡ 生命保険で使われる
補償 ➡ 損害保険で使われる
保証 ➡ お金を預ける時や、お金の貸し借りで使われる
お金という側面から見ての、それぞれの違いを詳しくお話ししてみようと思います。
◆ 保障
生命保険は、「人」の保険です。
保険を掛けられた「人」が、亡くなったり、入院したり、がんになったりしたら、保険会社が、約束された定額のお金を支払う保険です。
例えばその人が亡くなると、残された人たちにとっては今までと違う日常になります。
お給料を稼いでいたお父さんやお母さんが亡くなれば、今までと違って、欲しい物を欲しい時に買えなくなるかもしれません。
その違ってしまった日常を ”お金の面” で埋める時に使われるのが、生命保険で使われる「保障」という言葉です。
goo辞書によると、
「ある状態がそこなわれることのないように、保護し守ること」
とあります。
「保障」を英訳すると、「security(セキュリティ)」
パソコンを守るためのセキュリティソフトをイメージすると、上記の「保障」の意味の理解がしやすいと思います。
生命保険は、
死亡保障・医療保障・がん保障・収入保障・就業不能保障など、
人に何かあった時に、
”お金” が足りないことでこれまでと違う日常とならないよう、
「保障」を提供してくれる金融商品です。
◆ 補償
損害保険は、「物」の保険と言われます。
自動車保険や火災保険が、代表的な損害保険ですね。
ただ実際には、偶然のリスクによって生じた損害をカバーするための保険であり、対象は「物」に限られません。
そしてその損害を ”お金” の面で埋める時に使われるのが、損害保険で使う「補償」という言葉です。
goo辞書によると、
「損失を補って、償う(つぐなう)こと」
とあります。
損失を補うわけですから、保険会社から支払われるお金は、生命保険のように定額ではありません。
「実損払方式」と言って、損害額により払われる金額が変わるのが原則です。
「補償」を英訳すると、「compensation(コンペンセーション)」
日本ではあまりなじみの無い言葉ですが、英訳すると「保障」と「補償」はまったく違うことが改めて理解できますね😅
損害保険は、
火災が起きた時の補償・人にケガをさせた時の補償・台風で家の屋根が壊れた時の補償・車が当て逃げされた時の補償など、
偶然の損害が起こった時に、
その損額額を埋めるための「補償」を提供してくれる金融商品です。
◆ 保証
みなさんにもっともなじみがあるのは、金融商品を買う時にささやかれる「元本保証」という言葉かと思います。
goo辞書によると、
「間違いがない、大丈夫であると認め、責任をもつこと」
とあります。
元本保証と言われて、妙な金融商品の勧誘にあったときには、くれぐれもご注意ください😅
それと、親から、
「”ほしょうにん” にはなるな!」
と言われた時の ”ほしょう” も、この ”保証” です。
誰かが借りたお金の返済を、保証人であるあなたが約束することになりますので、こちらも充分気をつけましょう😑
「保証」を英訳すると、「guarantee(ギャランティー)」
ルイヴィトンなど有名ブランドが、その商品の品質を保証するため(ホンモノだという証明)に発行しているカードを「ギャランティーカード」と言いますよね。
◆ まとめ
保障・補償・補償
いずれも日本語では「ほしょう」と同音ですが、意味はまったく違います。
しかも、
生命保険では「保障」
損害保険では「補償」
金融商品を買う時や、お金の貸し借りで出てくるのは「保証」
英訳するとそれぞれまったく違う単語になると覚えておくのが、これらの言葉の理解への近道です😁
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