学歴コンプレックスだった私が、塾で働いて自分の必要性を見つけた話。
高校生の頃、映像授業の塾に通っていて
そこには、チューターと呼ばれる大学生がいた。
授業の予約や、質問の受付、毎週の面談など
色々なことをしてくれる人たちだ。
チューターはそこの元生徒で、合格したら
そのままチューターになることが多い。
大体の人が神戸大学や、大阪大学、そして関関同立の
いわゆる頭がいい大学生。
私は、質問をするのが苦手だったのもあり
勉強が疲れた時、よく雑談をしてもらっていた。
「教えなくて良いから、働かない?」
いよいよ私も合格した。
目指していた神戸大学にはいけなかったけど、大阪教育大学という国公立に進学できた。
後期でギリギリだった。
同期は、京都大学、大阪大学、神戸大学に
前期で合格している人がほとんどで
そして、「あーこの子チューターになるやろうなぁ」
という子のほとんどが順当にアルバイトとして働くことが決まっていき
みんなが私よりいい大学に行っている。
今思えば、当時の私は、本当に学歴コンプレックスがあったと思う。
そして、教室長との最後の面談の時
「合格おめでとう!ところでいっぺーさんはチューターに興味ない
?」
私は、当時かなりチューターに憧れていたけど
自分は質問対応も苦手だし、特に数学が壊滅的だったので
全然自信がなかった。
そんなことを伝えると
「いっぺーさんは勉強を教えなくても良いので、働かないか?」
と言ってくれた。自信がなかったけど嬉しかった。
学歴コンプレックスを助長させたチューターのアルバイト
でもその間しばらく
チューター業務は私のコンプレックスを助長させた。
「いっぺーさんしかおらんかったら、質問できんやん」
「今日〇〇さん来てないんですかー。なんでー」
みたいな心無い声が生徒から聞こえる時もあった。
そりゃそうやんね。自分でもそう思うわ。
なんで同じ給料もらってるのに、勉強できんやつが塾で働いてるねん。
君たちは正しい。
「ごめんー」としか言えなかった。
ある年末年始のシフト
そして
年末年始の大事な時に、私はカウンセリング担当として抜擢されていた。
(カウンセリング1日2回の時もある。笑)
私は大学生の時からすでにカウンセリングをしてたみたい。
(こんな私を受け入れてくれて本当に当時の塾の皆さん生徒には感謝です。)
「いっぺーさんは勉強を教えなくても良いので、働かないか?」
実際チューターをしてわかったんやけど
コミュニケーションがあまり得意ではない生徒や
勉強があまり好きでない生徒も塾には一定数くる
私は主にそういう生徒の担当になっていた。
そして、勉強バリバリできる子たちでも
いつも勉強のことばっかり考えるのはしんどいみたいで、
私のように質問しなくても話せる、勉強のことを忘れられる存在は
ちょっと心が和んだり、気分転換になったみたい。
私は結構必要とされた。
人生で一番長く続いた仕事がチューター
私は大学の卒業を半年遅らせたので
結局5年ほどチューターをさせてもらった。
これは、アルバイトということもあるけど、人生の中で一番長く続いた仕事だってことに今気がついた。
やっぱり人の成長に関わるのが楽しくて
人が頑張っているのを近くでサポートすることにやりがいを感じる
自分で「なんでもできる」っていう人にはあまり興味がなくて
子どもたちでも、優等生にはあんまり興味がなくて
ちょっぴり問題のある子や、勉強の苦手な子
発達障害のある子の方が気になる。
私の関わりでなんか役立てたらな、
自分にしかできない関わりがあるんちゃうかな、って思う。
私はチューターのような仕事がしたいな。
チューターって具体的に何するかは、もう少しまとめないといけないけど
私はチューターみたいな存在になりたい
コーチングとはまた違うんだろうか?
仕事にしてみたいと思った。