次の相手 5
お昼ご飯を食べ終え、
コーヒーを飲みながらテレビで午後のワイドショーを観ていた。
このまま帰れたらいいんだけど…
彼は特に私にさわったりはしない。
楽しい会話も特にない。
「早めに出てドライブでもする?」
私から提案してみた。
「えー?◯◯ちゃんと次いつ会えるかわからないし
もう一回しとこうよ」
しとくって何?
とは言え、性格的に雰囲気を悪くできない私は
「うん…」
と返事をしてしまった。
「じゃあ、お口でしてくれる?」
彼がベッドの淵に座り、ガウンの前をはだけた。
私は絨毯に膝をつき、
どこにあるのかわからないくらい小さいものをつまみ、
口に含んだ。
「はぁ〜ぁ」
気持ち悪い喘ぎ声を上げて
彼はそのままベッドに倒れた。
頭の上から喘ぎ声が聞こえるよりはマシだと思って
無心になり口淫する。
少しずつ膨らんできて、なんとなく形がはっきりしてきた。
もう出ないって言ってたのに
これにゴールはあるのかな…
いつまでやれば彼は満足するんだろう。
わからないままひたすら頭をピストンさせる。
「あぁ〜ん…はぁ〜…あぁ〜」
ファルセットボイスの喘ぎ声だけが部屋に響く。
私は泣きたくなりながら
こんにゃくみたいなグニャグニャするものを口でしごいていた。
どのくらいそうしてただろう。
ひどいむなしさが襲ってきて
口を離した。
彼が上半身を起こして私に言い放った。
「そんなに頑張ってももう出ないよ。
ほんと、◯◯ちゃんの性欲はすごいね(笑)
男ってね、そんなに何回もできないようにできてるんだよ?
AVの見過ぎじゃない?(笑)」
お願いだから◯んでくださいますか?
そこの窓から今すぐ飛び降りて。
あまりのことに涙を堪えきれなくなって
泣いてしまった。
これは不倫なんてした罰だ。
きっとそう。
私が悪いんだ…
「泣かないでよぉ。
俺が悪いみたいじゃーん(笑)
そんなに2回目したかったの?
1回目にあんなにイッてたじゃん。」
そう言って泣いてる私を優しく抱きしめた。
キモいんじゃワレ!!触んなゴルァ!!
とは言えない。
体を硬くして泣くことしかできない。
トンチンカンな言動しかできないこの男は
会社員以外にも、社会的地位のある肩書きがある。
こんなやつがまともに社会生活を送れるとは到底思えない。
奥さんはこんな男とどうやって生活してるんだろう。
私なら頭がおかしくなる。
声を上げてしばらく泣いたらスッキリした。
「ごめん、別に2回目したかったわけじゃないの。
色んな気持ちが込み上げてきちゃって。」
「そっか。次、会えるのずっと先になるかもだもんね。
なるべく早く会えるようにするよ。
次は◯◯ちゃんが来てくれたらいいじゃん」
「そうだね…」
最後の最後までこいつは…
彼は再度下半身を洗って服を着た。
「そろそろ空港に送るよ。」
ホテル代は私が払った。
私の過去最悪の経験。
汚点。
彼とは数日後に別れた。
最後に言われた言葉は
「ふざけんなよ」
だった。
こっちのセリフだわ。。。