フェアトレードと環境:脱プラスチックなものづくりをするわけ
広報・啓発担当のスズキです。
今回の記事では、フェアトレードと環境問題について触れたいと思います。
え? フェアトレードと環境って、関係あるの??と思われた方、ぜひ最後までお読みください!
フェアトレードってなんのため?
よく、一般的なフェアトレードの説明として「公正な貿易」や「適正な賃金を支払うこと」というのがありますが、実は、それだけでは説明不十分なのです。
例えば、ピープルツリーが加盟している世界フェアトレード連盟(WFTO)では、フェアトレード団体が守るべき「フェアトレードの10の指針」を掲げています。
どれもこれも当たり前のことのように思われますが、きちんと明文化して、常に意識しているということが大事です。
そして、もっとも重要なのが、何のためにやっているのか?という「目的」です。
フェアトレードは、「みんなが幸せに暮らせる世界」を、ビジネスの仕組みで実現するための活動です。
「みんなが幸せに暮らす」には、大きく分けて環境問題と貧困(人権)問題を解決する必要があります。適正な賃金を支払うことや、児童労働をなくすこと、ジェンダー平等を守るのは、そのための具体的な「手段」なのです。
気候の公平性とフェアトレード
先日のカカオポイントの記事でも触れましたが、「気候の公平性」という考え方があります。
水害や干ばつのせいで農産物の生産ができなくなったり、住む場所を奪われるなど、気候変動の影響をより深刻に受けるのは、フェアトレードの生産者たちが住んでいる国々なのです。
実際、雨季と乾季のタイミングが読めなくなり、商品の生産過程で乾燥させたいときに雨がやまなかったり、気温が上昇しすぎて働ける時間が短くなったり。生産体制にも影響が出ています。
どんな影響があって、どんな対策をしている?と生産者団体にたずねたことがあります。2022年度のトークイベントで、その回答を発表しました。
今も無料で公開していますので、ぜひご覧になってください。
(0:07:54「気候の公平性気候変動の影響について、生産者グループからの報告)
気候変動対策のためにも、プラスチックを使わないものづくりを実践
地球温暖化の原因であるCO2の排出を減らすためにも、ピープルツリーでは原則的にプラスチックを使わないものづくりをしています。
(衣料品の縫い糸や収納雑貨の水漏れ対策のためのコーティングといった、ごく一部の素材にポリエチレンやポリウレタンを使用しており、試行錯誤は続いています)
7月は、「プラスチックフリー・ジュライ」という世界的なキャンペーン月間でした。オーストラリアで2011年から始まった、使い捨てプラスチックを減らしていこうという活動です。
10年後の2021年には世界中から約1億4,000万人の人々が参加、約3億100万個もの使い捨てプラスチックの削減に貢献するほどの大きなムーブメントになりました。この数字は公式サイトに参加表明&申告した人によるものなので、実際にはもっと大きな効果があったと予想できます。
環境保護の点では、プラスチックを使わないだけではなくもうひとつ、オーガニック素材を積極的に選ぶこともしています。が、これについては長くなってしまうので、また今度。(予告しておくと、9月はオーガニックセプテンバーというキャンペーンがあります)
「プラスチックフリー・ジュライ」については、下記ブログでも商品紹介も含めて詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!