ピープルフライドストーリー (59)  「相棒」への個人的な感想       【作者コメント: 実に、関係ないけど選挙に行ってきた。前回は安全保障の面を考えて自民党に入れた。今回は苦渋の選択で、白紙投票してきた。自民党には期待しているが、いろいろ変わってほしい点もある……。】

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(エッセイ)

   「相棒」への個人的な感想

           by  三毛乱

 右京氏と薫ちゃんコンビでの「相棒」新シリーズが放送され始めている。
 ドラマ「相棒」には、個人的な感想があるので、それを述べてみたい。
 実は「相棒」の全体の本数の3割前後ぐらいしか観てない。もともと「相棒」ファンでもなくて、「相棒」自体はもちろん知っていたし、機会がある度には観ていたが、興味を大いに持っていながらではなかったのである。
 ところが、石井正則氏がゲスト出演で活躍する再放送の「相棒」を数年前にたまたま初見して、う~ん、これは大いに興味を持って観る価値があるのではと遅まきながら思った次第なのでした。
 そこからは以前の、初期放送の頃の尾藤イサオ氏(だけでなく大勢)が出演されている回とか、野村伸宏氏のゲスト出演の回、春やすこ氏ゲスト出演の回、その他いろんなゲスト出演での傑作を(積極的に探して)観る事が出来ました。そして、まだまだ多くの傑作秀作を観ていないと感じてる段階です。
 そんな中でも自分の好みというものがありまして、基本的に警察内部の確執、権力闘争のようなお話には興味が低くなる傾向があります。あと、長尺時間での放送の回もどちらかと言えば、通常放送回よりも興味や好奇心が低下ぎみで観ているかもです。それでも、『バベルの塔』などは、とても良かった気分が残っていますが……。これも、全体の何割かだけを観た感想なので……。
 そして、まあ、とにかく、好きな1時間枠の通常放送回でも、とりあえず2通りのパターンというか、方向性みたいなものがある様な気がします。
 1つは、犯罪の謎や人物をまぁ正統(?)に追っていくストーリー。もう1つは、ユニークというか、珍しいオチや構成で終わっているストーリー。こちらの方が少ないと思いますが。例えば、SFふうに時空のずれが関係した物語とか、世にも奇妙な物語ふうにというか、どう見ても変わりダネの、通常(?)の「相棒」とは思えないモノがあったりするのである。(そのSFふうの回は、確か……数学の難しい定理の名称がタイトルだった気がする……。)
 要するに、「相棒」は間口が広いと言いたいのである。
 で、ここからは個人的に、「相棒」で実現してほしいストーリーをちょっと挙げておきたい。
 ● 1つ目。高橋克実氏がこれまで何回か探偵役で出演しているのだが、彼がまた探偵役で出演して杉下右京氏と推理合戦してもらいたい。そして、探偵の推理はことごとく的確し、右京氏の推理は反対にすべて失敗するという回である。事件は解決して、朝、薫ちゃんと右京氏が会って、「いや~、俺すごい悪夢を見たんですよ」「僕も見たんですよ、悪夢を」と右京氏が言って、コーヒーを飲んでカメラ目線でニッコリして THE  END。
 どーですか、お客さん! (⇦威勢良く商品を売っている感じ) こんなアイデアいかがでしょうか? こんなのは嫌いですか? 勿論アタシは個人的に大好きでーす。
 ●  2つ目。右京氏が薫ちゃんがいつも着ているようなジャンパーを着て、薫ちゃんが右京氏がいつも着ているようなスーツを着ての業務。言葉使いも眼鏡も交代。薫ちゃんの推理は冴えまくり、右京氏の推理はスベリ倒す。事件のツメは二人以外の推理で辛うじて解決する。朝、いつもの服装に戻った彼らの会話。「右京さん、俺、とても変な夢を見たんですよ」「私も悪夢を見たんですよ。少々頭も痛いです。でも、こんな時も人生にはありますよ」と右京氏が言ってコーヒーを飲む。カメラ目線でニコリとする。(THE  END)
 どーですか、お客さん!! こんな「相棒」はついて行けないですか? 勿論、こんな「相棒」も個人的には好きです。
 ● さて、3つ目。これは長尺モノになる予感がするのだが、右京氏と敵対するような邪悪な怪人が現れる。それがナント右京氏と瓜二つ。顔がそっくり。兄弟ではない(かどうかは分からないが…)。邪悪な犯罪人で、ザビエルのような服装と首まわり。あるいは、ふわふわの白のファーマフラーを首まわりに纏い高価な着物に足袋なんかしてても良い。コスチュームは異様に異常に奇抜でも良いかとも思われる。顔には、映画のジョーカーのような化粧をしていても良い(……実は本編でなく予告編だけのジョーカーしか観てないんですけどね……)。その怪人と右京氏との息詰まる攻防戦。事件はなんとか右京氏の推理で解決する。朝、薫ちゃんと右京氏の会話。「生きてきた中で一番の悪夢でした……」と右京氏が言って、コーヒーカップを手に、苦み切った笑みを浮かべる(カメラ目線で) END。
 どーですか、お客さん!!!
 こんなのは、いかがですか?
 え~い、面倒だ。全部持ってけーい!! (⇦以上、屋台での叩き売りの感じ…)
 よ~するに、どんな形でもいいけど、最後に右京氏に「悪夢を見てしまいました」などと言わせて、ニヤリとカメラ目線での謎大き(?)笑顔で終わらせる形の回を観てみたいという事なのである。
 これで書き残す事はもうない。あくまでも個人的な願望である「相棒」への思いは書き終わった。
 あとは、脚本家さん達に物語本編の詳細を考えてもらうだけだ。健闘を祈る!! 良きに計らえ!
 ……と、謎の実力者プロデューサーにでもなったつもりで、このような言葉を最後に残して、そしてムフフフフと殆ど謎でないのに謎のふりをした笑みを浮かべて今回のエッセイは終了なのである。

                終

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