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tomekantyou1
芸者の私生児である祖父
芸者が亡くなり、身請け旦那は正妻と家庭を構え婚内子も生まれ、芸者と身請け旦那の私生児である祖父は藝妓検番の知り合いの不動産屋に預けられますが、お前は飯は土間で食えと言われたり、小学校の運動会の弁当も作られず家に走り味噌汁をすすったり、お菓子を取ろうとしたら婚内子に蹴られたり、同級生と遊びたいのに草むしりを言いつけられたり、寒い冬に雑巾がけを言いつけられ手が酷いアカギレになり、祖父はこのままでは命が危ないと思い、芸者の身売り先の県の芸者の女中に手紙を出し、引き取りに来てもらいます。
女中は祖父が3歳の時から乳母として世話をしており、身請け旦那のこともよく知っていたようです。
女中は芸者、身請け旦那と同い年です。
祖父は居候になります。
養子縁組はしない間柄のままです。
祖父は転校し、勉強し、丁稚奉公し、高校に行きます。
高校は女中の内縁の夫に学費を出してもらいます。
高校の校長は身請け旦那と知り合いでした。丁稚奉公先の店主も身請け旦那と知り合いでした。
丁稚奉公先には祖父と似たような境遇の婚外子だらけだったそうです。