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身売り芸者の恐ろしさ

私の曾祖母は地方の大門口と言う色街に大金と引き換えに芸者として身売りされました。
身売り先は西券、東券がありました。
曾祖母はどこの券番、料亭に所属していたのかは分かりませんが、大正2年に22歳で身請けされました。
身請けしたのは地元の22歳の若い家督相続したての独身の若旦那でした。
若旦那の父親は株式会社取締役を何か所もしていた大株主のお金持ちで人事興信録に記載された人でした。
明治期に株式会社創立に何か所も関わり株主でした。
その長男が父親が亡くなり家督相続してすぐ色街に遊びに来て芸者を身請けしたのです。
3人の男客が曾祖母の身請けに名乗り出たらしいですが、曾祖母が同い年の人事興信録記載家庭の独身の若旦那を選びました。
曾祖母がお金持ちと縁が出来たのはあくまで身売り先の組織のおかげであり、曾祖母は自力ではお金持ちの若旦那とは出会えないし、結婚もできませんでした。
あくまで身売り先に借金を返済するのが曾祖母に課せられた義務です。
曾祖母は身請け旦那の婚外子を3人も生みます。
若旦那が結婚をほのめかせて婚外子を生ませたのか、身売り先組織が金持ちから金を脅し取る1番の方法が婚外子を生んで跡継ぎを人質にして脅す事だったのか、曾祖母が独身若旦那と結婚が出来るには婚外子を生むことだと企んだのか、婚外子である祖父達が生まれて来た理由は分かりません。
祖父は「私は望まれて生まれたわけではない」と言っていました。

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