Vol.46:井戸、御嶽、風葬墓という三段構成
2021年4月に「NPO法人・地球守」が行った斎場御嶽の調査に同行させて頂く機会があった。これに至る経緯もミラクルだったのだが。
代表の高田さんは、私と同い年で、アーキテクトである私とランドスケープアーキテクトである高田さんという、職能においても親近感がある存在であった。
「観察者ユリヤ」も高田さんのやっている活動に対して、手放しで褒めている。また、「八ヶ岳サチコ」も高田さんのレクチャーを八ヶ岳で受けたらしく、聖地やパワースポットの浄化を3次元的な手法で実践出来る貴重な存在のように思えてならない。
高田さんのレクチャーで知ったのだが、水脈が通っているルートは、いわば龍脈とされており、良い気が流れている。
古来の人々は敏感に感じ取っていたらしく、その水を大切に使い、神を招聘して祭り、岩壁の窪みに墓を作る。
その墓では、遺体を運び込み、3日くらい放置するという。この龍脈のエネルギーを受けた墓地では、遺体が腐敗しないのだという。そして、ときおり、死んだと思われてた人が生き返る事例があったというのだ。
であるから、本当に死んだのか、はっきりさせるために、三日間放置するのだという。
そんなミラクルな話を聞いた。
この話を聞いて、いやが上にも、イエス・キリストを連想したのだ。
イエス・キリストは、物理的に、本当に甦生したのではないか、と。
沖縄にある井戸は聖地のように大事にされてきている。
沖縄稲作の発祥地とされている、受水走水。
豊富な湧水が今でも流れ続けている。
案の定、その受水走水の近くには、何故だか、天武大主を祭った御嶽がある。
もう少し上には、かなり大きめな岩窟墓がある。
天武大主とは天武天皇を指すのであろうか。また、巌窟墓には、久高島と交流が深かったとされる家系を示唆する墓がある。
この墓に安置していた遺体が数日後に生き返ったような奇跡が、この墓でも繰り広げられていたのかもしれない。
久高島にも風葬墓があるようである。岡本太郎が久高島に赴き、風葬墓に案内され、写真を撮り、著書に掲載してしまった事がある。それ以降、岡本太郎への風当たりは強くなったという。
風葬墓という慣習は、ゾロアスター教に通じるものでもある。沖縄のヒヌカン信仰と、ゾロアスター教の共通項。太陽神であるアフラ・マズダーと、アマミキヨ。アマテラス。
沖縄には、人類の根源の信仰の影響が色濃く残っているともいえるだろう。
続く。