マイストーリー①
書道教室を開くまで
「おはようございます。」 「今日もよろしくお願いします。」
生徒さん達と朝のあいさつを交わし、たわいもない話をする。 私はこの時間が好きだ。
書道教室を始めて7年目。 書道の先生、ペン字講師として10年前は想像もしていない職業についている。
10年前といえば私が筆耕士として仕事をやり始めた時だ。 筆耕士(ひっこうし)・・・・・あまり聞き馴染みのない職業だ。
ほとんどの人が知らないという筆耕士。 ブライダルのあて名書きをする人というと一番わかりやすいだろうか。
その筆耕士をして4年ほどだった時、友達が「書道教室やればいいのに」と言ったのだ。
きっと彼女も軽い気持ちだったと思う。
私も「簡単に言うね〜。」とその会話はすぐに終わった。
そして何の変化も起こさない・・・・・はずだった。
けれどもその言葉は私の中でくすぶり始め、だんだんと大きなものになっていったのです。
しかし上を見ればきりがないほどの実力者がいる書道界。
一番心に引っかかることはやはり「私なんかのレベルのものがやっていいんだろうか。」ということ。
「無理」「できる」
「やっぱり無理」「できる」
心の中で葛藤は続きました。
そんな時、東京で書道教室をしている先生が教室を開きたい人向けに電話相談をしていることを知りました。
私は思いきって電話をしてみました。
すると先生は学校の先生を例にとり「ベテランになってから先生になるわけでなく大学を卒業してすぐ先生になること。」
「先生も教えながら成長していくこと」などを話してくださいました。
そして「大丈夫です。がんばって教室を開いてください。」と言ってくれました。
その言葉に後押しされ人生の一大発心をして書道教室を開く決意をしたのです。
書道教室開校!
やる!と決め教室開校に向け準備に取り掛かりました。
教室の場所・準備するもの・曜日・時間・など決めなければならないことは山積みでした。
フリーでやるので全部自分で整えなくてはいけなくて相談する人がいないのは悩ましいところでした。
それでもなんとか準備を整え開校することができました。
書道教室の始まりです。
自分の生涯の中で書道教室をやることになるとは考えもしていませんでした。
書道教室を始めたことにより私の人生は大きく変わりました。
地域の人からも信頼され町内の書くことも任されたりします。うれしいことです。
もしあの時友達が何気ない言葉を言わなければきっと教室は開いていないでしょう。
本当に感謝しています。
続く。
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