ばりうまかブルース敗北書〜私が月岡恋鐘と明るい家庭を築いた時〜
こちらの企画に「書きたい…があまりに中身がないし…まだまだ初心者Pだし…正常な恋鐘Pに怒られるかもしれない…」と丸一日迷った挙句意を決して参加しようとしたのですが既に締切が過ぎていました
悲しいのでこちらに放流させていただきます。
素直な志を書いていますが人によっては不快に感じる可能性もありますのでご注意の上スクロールいただけますと幸いです。
また、恋鐘さんの一部trueへのネタバレもありますのでご注意ください。
以下、怪文書
福丸小糸の担当プロデューサーになって3か月が過ぎた。
彼らの青春は一瞬であり永遠だ。日々せわしなく過ぎていく時間。シャニソンのノクチルイベ。天檻の復刻。福はうちの福丸小糸の可愛さ。
2、3度のガチャ天井によるtrue周回も経験し、そろそろ自分も283プロでの仕事に慣れてきたかな、と思った矢先。
彼女はまるで黒船のように現れた。
『ばりうまかブルース』月岡恋鐘――
衝撃だった。
これまでノクチルメインでプロデュースをしてきた私にとって、恋鐘への知識はシャニソンのストーリーモードで得たものが殆どだった。
「アンティーカーの絶対的センター、らしい」「元気で可愛い」「ユニット内では頑張ってクールな顔をしようとしている」「おっぱいがおおきい」「男性人気が高そう」
担当プロデューサーの方には本当に申し訳ないのだがこの程度の知識しか持ち合わせていなかったのだ。浅慮も浅慮である。
そんな浅い私の誤解を恋鐘のwingはひとつひとつ打ち砕き、随所に挟まれるばりうまかストーリーは私にある一つの意思を抱かせた。
「――恋鐘みたいな子が彼女ならさぞ素敵だろうなあ」
こちらをいつでも元気にしてくれる笑顔。全身でこちらへの好意を伝え、手を掴んでどこかに連れて行ってくれるようなパワフルさ。それが時に見せる不安げな表情。笑顔で料理を持ってきてくれる家庭的な一面。
4つのシーズンを共に駆け抜けながら、私は少しづつ恋鐘を「アイドル」ではなく1人の魅力的な女性として見るようになっていた。
同時に抱く己への嫌悪。私にとってアイドルは「聖域」であり、「偶像」であった。
決して彼女の輝きを自分一人だけのものと独占してはならない。それはプロデューサーの責務であり、義務であった。
のだが結局私は負けてしまった。
勝敗が喫したのはwingのゴングが鳴った後、Trueエンド、その終わりも終わりである。
「――って、思っただ、け!」恋鐘の最後の一言が私の耳に吸い込まれ、瞬間。脳裏に突如として私と恋鐘の幸せな結婚生活が投影されたのだ。
『……ああ、私は既に恋鐘と一緒になっていたのだ。』
理屈ではない。義務も経緯もない。そこには彼女との関係、そのゴールだけが鮮やかに刻み込まれていた。
恋鐘の魅力は、活力は、行動力は。私の色々なしがらみや拘りをとっぱらって「ここ」へと私をテレポートさせたのだ。
既に至った事実の過程を考える必要はない。私と恋鐘は、もう同じ屋根の下で暮らしているのだから。
肩を寄せ合い、並んで皿を洗う。私の肩には確かに恋鐘の温もりが伝わっていた。
月の都はここだったのだ。
あれから半月、私は今も福丸小糸のプロデューサーをしている。
一日働き、小糸を家まで送り、帰路に着く。そうして私自身も家に帰ってドアを開ければ、すぐにどだばたと音を立てて恋鐘があの時と変わらぬ笑顔で私を出迎えてくれる。
ああ、私は本当に幸せ者だ。
すみませんでした
以上がアンケートにねじ込もうとした怪文書になります。
冷静に読み返すと普通にどうしようもなかったのでやっぱり間に合わなくてよかったなと思いました。
※小糸ちゃん、並びに恋鐘ちゃんを貶める意思は一切ございません。ひとえに私が恋愛NGの誠実なPになりきれなかった気持ち悪いオタクであることをご理解いただけると幸いです。