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パトゥムタニ日記 vol.50 〜バンコクの街角で、スリにあった私がしたこと。思い出すと今も恥ずかしい😵‍💫〜

セントラルワールドの向かい、今ではビッグCのある辺りで
いつも物乞いしてたおばちゃんに、その5バーツを返してもらえませんか?って、
頼んでみました。

もう30年も前のことですけど。
この記事を読んだら、ちょっとその日のことを思い出しました。

私は、バスをふたつ乗り継いで タイ語学校からの帰り道でした。
ひとつめのバスは、友人と一緒でした。
布製リュックを前に抱えた形で立って、友人と話していました。

バスを降りて、ラープラソンという大きな四つ角を歩いて曲がり
乗り継ぎバスに乗ろうとバス停に立った時
そこに子連れの物乞いの人が居たんです。
いつもは、なんとなく目を逸らして通っていたのに、
あの日は何の気まぐれだったのかなあ。
ジーパンのポケットにあった5バーツ玉を彼女の前に置いたのでした。
因みにその頃、私が朝ごはんにしていたパートンコーという揚げパンは
6つで5バーツ。
うっすら甘い菊花水はコップいっぱい2バーツ。
彼女が連れていた小さな女の子がにっこりしました。
私も笑いました。

で、次のバスを待つためにバス停に立って
バス賃を用意しようとしたら。

ガガーン!!!

リュックが切られている!

私が持っていたのは、コーヒー豆の袋地みたいな荒布のリュック。
底に近い側面がザクっと切られて、入れていた財布が。。。無い!

頭の中、真っ白でした。
怖くて足が震えました。
えーっと、えーっと、まず家に帰らなくちゃ。
お金無いよ、どうやって帰るんだ。
歩くか。
バスで40分くらい。
無理っ。
このバンコクの炎天下を歩くなんて無理っ。

携帯電話なんて、まだ誰も持っていない時代でした。
持っていたところで、来タイ間もない私には頼る人もいないし。

どうする。どうする!?

小銭だけポケットにでも入れて置けばよかった。
3バーツのバス代があれば帰れるのに。
それだけ有ればいいのに!
...って、あれ? 有ったよね、さっきまで。

そして振り返った先に、物乞いのおばちゃん。

駆け寄って、お願いしました。
「すみません、さっきの5バーツ、返してもらえませんか!?」

難しいタイ語なんて話せません。
知っている限りのタイ語を並べて、必死にお願いしました。

おばちゃん、さぞ驚いた事でしょう。
訳のわかんない外国人が、いきなり目の前にしゃがみ込んで
「マイミーサタン(お金が無いの)❗️」と叫び出したんですから。
でも切られたリュックを見て何となくわかってくれたみたいで
私の(?) 5バーツ玉を差し出してくれました。

恥ずかしさでお礼もそこそこに
引っ掴んだ5バーツを握り締めてバスに飛び乗ったとき
背中に女の子の恨みの眼差しが突き刺さりました。
ポケットに残っていた50サタン(バーツの補助通貨)を代わりに置いてきたけど
許してもらえなかったようです。ごめんよ〜。
(翌日、10バーツにして丁重にお返しいたしました)


クレジットカードもATMカードもまだ持っていなくて
現金も確か100バーツくらいしか入っていなかったのですが
しかし、ショックだった!
タイに来て、クーデターも大洪水も空港閉鎖も経験したけど
ささやかながら忘れられない思い出です。


比較的治安の良いタイですが、今も昔もスリ、置引き、ひったくりは多いです。

タイを旅行する方は、私みたいなことにならないよう😅
くれぐれもご注意ください。

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