昨日、急にお腹が痛くなって本屋さんのトイレに駆け込んだんですよ。スッキリしてトイレから出たらちょうどそこにPOPEYEがあったんです。しかもちょうどソウル特集をやってて、表紙がNewJeansだったんですね。
俺も半年前ぐらいにソウルに友達と行ってめちゃくちゃ楽しかったから、また行きたいなーとパラパラめくってたら、ミン・ヒジンさん(NewJeansのプロデューサー)のインタビューがあったんですよ。
そこで結構面白いことをおっしゃっているんです。
NewJeansの動画のコメント欄ではファンの方が「KPOPに新しい風を吹かせてくれる」といつも書いてますし、一方スタイリングに関してはY2Kだと評されています。ただ実際にはもっと深いところで考えられているんですね。
つまり、ミン・ヒジンさんは完全に新しいモノを作っているというわけでも、レトロへの回帰をしているわけでもない。実際にやっていることは、時代を越える「良いもの」の本質を捉えて、それを彼女なりに膨らませるということなんだと。とても面白いですよね。
で、これを読んで思い出したのがヴァージル・アブローさんです。
アブローさんは「Off-White」を立ち上げたファッションデザイナーで、ナイキやイケアとコラボしたり、ルイ・ヴィトンのクリエティブディレクターをやったりしていたレジェンドです。
そんなアブローさんが、ハーバードのデザイン大学院かどこかで特別講義をしたんですけど、その時にこんなことを言っています。
アブローさんが言っていることも、素晴らしいモノのエートスを捉えて、それを深ぼっていく。そして、それを自分や時代の感性でアレンジしていくということです。これはミン・ヒジンさんの"時代を越える「良いもの」の本質を捉えて、それを膨らませる"というやり方とかなり近いですよね。
ミン・ヒジンとヴァージル・アブロー。出身もキャリアも全く違いますが、この二人が同じような考え方をしているというのは何かしらヒントがありそうな気がします。
ちなみに、我らがジョブズさんもこんな言葉を残しています。
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番外編(参考文献)
ちなみに、ミン・ヒジンさんはシティボーイについてこんな風に言ってます。
なんとなく「ぼくは勉強ができない」の秀美くんを思い出します。「ぼくは勉強ができない」にはまさに「自然らしさ」を巡ってバトルする短編がありますね。山野舞子がすごいんだあれは。
そしてアブローさんは、講義の最後に今の若者たちに向けてこんなメッセージを残しています。
アブローさんは惜しまれながら2年前にこの世を去りました。41歳の若さでした。今の若者たちがアブローさんの遊び心やセンスを自分なりに受け継いで新しい作品を生み出していくことが、天国にいるアブローさんを一番喜ばせるような気がします。