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大学教員公募の忘備録 第0話

 私は大学教員公募に応募する、いわゆる「公募戦士」でした。公募に関しての情報はネット上にいろいろ出ていますが、事例が増えればこれから公募に参戦する人の役にも立つだろうと思いましたので、体験談・忘備録を公開いたします。公募活動を通じて、自分なりに公募突破のコツを掴むこともできました。その証拠に、公募戦線の最後の方は複数の内定をいただける状況になってきました。ただし、このコツを掴むために多くの私費を投入していますので(面接への交通費等)、私が掴んだ公募のコツをまとめた「ノウハウ編」に関しては有料とさせていただきます。
※ノウハウ編は現在鋭意執筆中ですので、しばらくお待ちください。

私自身の状況について

応募開始前の私の状況は以下の通りです。

  • 勤務地:政令指定都市の国立大助教

  • 年齢:30代後半

  • 任期:任期無しだが准教授以上の昇進はまったく見込めない状況
    (昇進無しというのは学部のトップからも伝えられた)

  • 研究分野:理工系の複数領域にまたがる融合分野

  • 業績:査読付き論文の総数50報程度、うち筆頭15報、筆頭以外の責任著者10報
    科研費や民間財団助成金に複数回採択経験あり

業績は同年代同分野の研究者に負けていない自身はあるのですが、それでも昇進できないという国立大の現状に嫌気がさして公募への応募を決意しました。この「昇進できない」ことの原因は国立大学の人件費削減にありますので、決して学部のトップ層が意地悪をしているとか、アカデミックハラスメントであるとか、そういうものではありません。

公募の戦績

応募件数:22件
書類選考通過:6件
内定獲得:3件

私は3年間に渡って准教授の公募に応募してきました。年齢が年齢なので専任講師の公募は見送りました。最終的な結果は書類応募22回、うち面接に呼ばれたのが6回、さらにその中で内定をいただいたのが3回です。現在は2番目に内定をいただいた大学に勤務しています。研究分野にも強く依存するとは思いますが、現在の准教授の公募倍率は結構高いと聞きます。その中で3回の内定を頂けたのはひとえに運が良かったと思います。しかし、それでも内定のチャンスを最大化するため、公募プロセスの分析や応募書類の見直し、業績の上積みは欠かさず行なってきました。「忘備録第1話」からはまず、各公募の状況をお話したいと思います。


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