フリムンあんちゃんと「沖縄にゃんこ再戦争」
昭和57年、沖縄。
防空壕、銃弾。飢えに焼夷弾。
数々の犠牲の元、沖縄地上戦が終結しアメリカ統治を経て日本復帰となり、はや数十年経っていた。
そして!
今まさに!
(あ、ここはミッションインポッシブルのテーマ曲かけてくださーい。)
(テレレーン♪)
那覇の古民家で再戦の火蓋が切って落とされようとしている!
(デンデンデンデンデンデン♪)
那覇の古民家に住むフリムン一家から今日も怒号が聞こえてきます。
(チャラーーーーーン‼︎)
ダダダーーーーン!
バラタタタタ!
「ワタシを外に出してぇ!」
チュイーンチュイーン!
チュドーーン!
周囲に響くほどの大絶叫!
築100年木造一階、平屋。
穴の空いた隙間から屋根裏へよじ登り子育てに勤しんでいる野良猫🐈数匹が全力で逃げ出すほどの音量だと理解できる。
この喋り方は間違いない。「ばっちゃん」だ。沖縄地上戦を根性と根性で勝ち取った初代暴君にして「暴君とーちゃん」の母。フリムンあんちゃんのおばあちゃん。
過去、これを笑いに変える戦争体験者をオレは見たことがない。
身長はゴジラの息子「ミニラ」サイズで低身長。いやババラだろう、今はどうでもいい。
九州地方の伝承本「がばいばあちゃま」レベルではない。ただ、顔がケバいのだ。いわば「沖縄戦後のケバいばあちゃん」うん、しっくりくる。
白粉という名のスケキヨ。
既に身なりを整えたという事は百発百中、「あの日」だ。
2ヶ月に一度訪れる狂乱の宴、
15日の「年金支給日」だと瞬時に察する。
「んもー。外に行こっか?」
いかにフリムンでも動物の本能くらい備わっている。
「んんもー?😭」
鬨の声の意味が分からず、従う泣き虫弟。
チュドーーン!
「貧乏人が1日で餓死するな!」
「ワタシは忙しいのにぃ‼︎」
「鬼軍曹かーちゃん」登場だ。
ドララララ!
たぶん八重山人モード丸出しで怒りながら喋っている。これは本気モードだ。血を見るぞ。
バキューン!
2人のメス猫がカネを奪い合う果てしないバトルの勃発を告げる地獄の羅生門、開幕だ。
オレはその時小学校低学年。
何度も勃発するにゃんこ再戦争を目の当たりにしてきた歴史を今、紐解こう。
先行は戦後ばっちゃん。
「外で皆さん待ってるのよぉ!」
緊急避難あんちゃんと、んもー😤が目にした「ばっちゃんのお供」が外で待っている光景を未だに覚えているっつうか。事実だからしようがない。
「4人の白塗りムームー」
一種の芸術品おばあちゃん四機変態。
F15ホーネット爆撃機。
これだけ異文化が混じり合う光景なんてそう見ないだろう。
それが二ヶ月に一度、集合し、パチンコスロット会場へ「絨毯年金支給爆撃」で出撃するのを誰が想像しうるだろう。
そんな些細な問題じゃない(^^)
某カイジ漫画で例えると、
1日でカネが凶悪パチンコ「沼」に全て吸い込まれ咽び泣く、「年金黙示録ババラ」を知っている当事者からすれば、鬼軍曹かーちゃんが怒鳴るのも頷ける(ウンウン)
まー。
どっちもいつも見て知ってるフリムンあんちゃんは「戦後ばーちゃん」が反論す理由も分かる。
沖縄地上戦を勝ち残った勝利者はまさしく「宵越しの金は持たネェ!」
つまり江戸っ子のソレとは似て非なる。戦争体験者は明日の命が軽いのだ。
有名なアメリカン戦争中の歌でCCRが唄う「雨を見たかい?」の意味を皆さんは知ってるかい?
「晴れの日に爆撃機来る」
「雨降りは爆撃機が来ない」
今日は生きててラッキー✌️な歌詞、という歌だったりする。
それを戦争体験者なばーちゃんに置き換えても
「どうせ死ぬなら遊んで全部使い切ってから死のう!」感情丸出しなのだ。
ノコーッタ!
それは、お互い平行線を辿るのも頷ける。がっぷり四つ相撲な両者!
ソーッハッケヨーイ!
ドスコーイ
結末は簡単。
毎度変わらない日常で締めましょう♪
メーデー!メーデー!
(ピーガガガ
「70歳とは思えない連携プレイで現在、社交街へ逃走中!」
「繰り返す!逃走中!」
メーデー!
Mayday!!!!!!!
(ピーガガガ
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