自分勝手セカイ

みんなは言う、「あの映画は泣けたよ」、「あの曲は泣けるって」とけど僕は何かの作品で泣いたことがない。もちろん見ていて何も感じないわけではない、たいてい悲しい気持ちになって喪失感に襲われる。ぼーーっと歩き回りたくなる。泣くより先にここから離れたくなる。多分そんな悲しい現実を受け入れることができないから。

今は2024年の1月3日だけど年始早々地獄だった。ふとスマホを見ていると地震が起きるし、飛行機は燃える、包丁振り回す人もいるし。なんかほんとに死が飽和している、と知り合いが今はなきTwitterで呟いていた。地震のニュースを見た瞬間、僕の脳裏に映ったのは東日本大震災だったあの時子供だった僕、けれど震災の衝撃は頭にこびりついて離れていなかったようだ。津波警報が発令されて、人の死を感じた瞬間、胸が苦しくなった。いつもなら逃げ出したい欲求に駆られるのに、石川県のライブ配信をずっと見ていた。トボトボと道を歩くおじちゃんを見ながら「早く逃げろって!」と独り焦る。

石川には友達はいないけど、ネットには沢山の情報が溢れていて、僕はその情報に感情移入してしまっていたのだろう。泣き出しそうになってしまった。正確には泣いていた。ちょっと前にこんな文を書いた、
「長生きは辛いと思う 生きることは苦しいが 死は美しさがある      けど今は苦しんでも行きたい」。



こんな死に方に僕は美しさを感じることはできない。結局人って自分勝手


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