【シリーズB編】資金調達の裏側と今後の事業戦略のレシピ
ペンマークでは、2022年7月にシリーズBとなる資金調達を行ないました。
シリーズAの資金調達に関しては、こちらや「【シリーズA】資金調達と事業戦略のレシピ」でも詳しく話していますが、今回はその「シリーズB編」をお届けします。シリーズA編に続き、今回も代表の横山に語ってもらいたいと思います。
ー2020年1月のシリーズAに続いて、今回の資金調達ですが、まず詳細を教えてください。
今回のシリーズBの資金調達は、シリーズA同様に前澤ファンドから4.1億円の出資をしていただき、増資と融資をあわせたこれまでの累計調達額は約10億円となりました。
ー合計10億円の資金調達とのことですが、どのような点を評価されましたか?
資金調達実施時に前澤ファンドから評価された点は2つです。
1つ目は集客力。ペンマークが提供する3つのアプリは、App Store等で検索すると必ず上位に表示されます。そのため、プロモーション予算をかけなくてもダウンロード見込みは年間20万ほどになります。大学生に向けてサービスを広めたいとなったときに、ペンマークのように強い媒体を持っている会社は、なかなかないというところでその集客力を評価いただきました。
2つ目に収益性。現在、事業の主軸となるPenmarkアプリでは、大学生活4年間に限定して事業を展開しています。大学に入学して新入生が一番最初にダウンロードするアプリとして今後大学生活市場でのマネタイズを進めていきますが、長期的には、大学生活以外の領域にも事業展開していけばユーザーのライフタイムは更に伸びる可能性があります。
そういった観点から今後、リクルートホールディングス社のように多様なライフタイムイベントにアプローチしていける事業になる可能性もあるという点を評価していただけたと思っています。
ー今後、ペンマークはどのように収益化していくのでしょうか。
プラットフォーム内の属性データを生かしたターゲティング広告を主軸に、複数のサービスを展開していきます。
ペンマークのプラットフォームには、
①アプリ
②ポータルサイト
③LINE公式アカウントの3つがあります。
3つのプラットフォームは、どれもPenmark IDと紐付けられており、大学や学部等の細かなセグメントに分けて配信できる点が特徴です。
また現在は広告配信を通じて、次のようなご支援もさせていただいています。
今後はペンマークのユーザーに対して、いかに精度高く適切な広告を展開していけるかというところに尽力していきたいと思っています。
また前述に加えて、昨年秋からアンケートメニューができました。こちらは、大学生に特化したアンケート調査をペンマークが実施しています。(調査データの詳細は、こちらから資料をダウンロードください。)
大学生市場のアンケートというと、大学生協が実施するものでも回答数は数千件ほどになりますが、ペンマークの場合は、何十万名規模の学生にアプローチできるので、特に大学生向けサービスを提供している会社からは興味を持っていただいています。また、アンケートメニューを活用し、他の広告出稿やアライアンス提携なども提案しています。
実際に、2022年秋のキャンペーンで行ったアンケートの回答者数は23万人となりました。
キャンペーンの参加条件はペンマークのLINE公式アカウントから友達追加し、学生生活に関わる質問に回答することでしたが、結果は、LINE公式の友達数は35万人となり、Penmarkのユーザー自体も増えています。
📮 LINE公式アカウントの追加はこちらから
また、LINE公式アカウントでは、リッチメニュー(※)からPenmarkのサービスを利用することができます。
ユーザー体験としては、ペンマーク公式LINEを開き、リッチメニューからLINEミニアプリに飛ぶと、Penmarkと同じUI/UXの時間割機能などを利用できるという流れです。
Penmarkライト版として位置付けているLINE公式アカウントですが、ペンマークとしては、継続率が圧倒的に高いLINEで、Penmarkと同じ様な収益モデルを適用できるという点を大きな強みとして捉えています。
(※)「リッチメニュー」は、トーク画面下部(キーボードエリア)に固定で表示されるメニュー機能です。
ー広告を軸とした収益化ですね。事業を進めるにあたって、現在何か懸念されることはありますか?
現状の課題としては、アプリの「継続率」が挙げられます。
Penmarkは時間割をフックにした大学生向けアプリなので、月次の継続率をみると、学校行事に連動して大きな季節変動があります。具体的には、履修登録期間である3〜4月は継続率が非常に高く、夏休みなどの長期休みになると継続率が下がるといったイメージです。そのため、春の履修登録期間の新規ユーザーに、1年間を通して継続的にアプリを利用してもらうためにどういった価値を提供するべきかは常に考えています。
社内のプロダクト開発では、ユーザーに対するUXインタビューやヒアリングイベントなどを定期的に実施し、学生の抱える課題とペンマークが提供できる価値のバランスを見極めながら、適宜アプリのアップデートを実施しています。
ー継続率を上げるために、実際にどのような施策を実施していますか?
Penmarkアプリでは、これまで継続率を上げるために授業トークや友達機能などのSNS機能を提供してきました。時間割に登録した授業データを元に、同じ授業を履修している学生と繋がり、コミュニケーションが取れる機能です。
現在、Penmarkアプリの慶應義塾大学内でのシェアは80%を超えていますが、このように学内シェアが大きい大学においてはSNS機能が活性化し、それが継続率の向上につながっています。
一方で、SNS機能は自分が所属している大学の学生だけの閉鎖的な空間なので、ユーザー数が少ない大学においてはその価値を十分に発揮できないという側面もあります。
そのため、最近は違う視点からのアプローチとして「ツール機能の改善」を実施しています。例えば、時間割や学内行事の予定を一括で確認できるカレンダー機能や、授業ごとにノートや課題・資料などを管理できる学習管理機能などです。
このように、時間割だけでなく、大学生活を送る上で発生する多様なイベントに対応できるようアプリを改善していくことで、季節性に関係なく、1年間を通して使ってもらえるようなアプリにしていきたいと思っています。
ーSNSの活性化はたしかに重要ですよね。
資金調達の話に戻りますが、今回の資金調達の金額の使い道を教えてください。
今回調達した資金は、CXO人材やエンジニア、営業職をはじめとする幅広い職種での採用、および新規事業開発に投資していきます。そして、今は特に「CXO」や「マネジメント層」の採用を強化しています。
ーマネージャーはどのような方を求めてますか?
権限と裁量を持って自社サービスを運営していきたいという熱意のある方、またはそういった経験がある方が理想です。現在、ペンマークは学生市場において多岐にわたるサービスを展開していますが、それぞれの事業、あるいは職種ごとに僕の背中を預けられるような方を求めています。
ペンマークでは創業から約4年間は集客フェーズとしてMAUと継続率を追い続けてきました。これからは次のフェーズとして本格的にマネタイズを実施していきます。100万人を超える学生ユーザーに対し、どんな事業をどんな戦略で展開していくか、日々議論しながら事業をスケールさせていくフェーズです。自社サービスを運営したい、自分で事業を創ってみたいと思っている方にとってはとても刺激的な環境だと思います。
そのような環境で、僕にない知識や経験を駆使し、事業成長のために共に歩んでいける人がいたらぜひ一緒に働きたいです。
ーペンマークで活躍できるマネージャーはどんな人ですか?
ペンマークのValueの一つでもある「Aiming High」を体現できるような人ですね。事業にしても個人にしても、いかに大きな絵を描けるかが、その成長ポテンシャルに直結すると思っています。そして、そういったマインドを持った方なら僕とも価値観が合うと思います。
ただし、「Aiming High」と「プライドが高いこと」は全くの別物です。志の高さだけでなく、謙虚な姿勢を持ち合わせていることが大事です。常に自分を客観視して弱みを認識できてこそ、他の人の意見を柔軟に受け入れ、適切な議論に昇華し、自身の成長の糧にできると思います。
自分を適切にメタ認知して、他のメンバーと建設的かつ円滑なコミュニケーションを行いながら、事業を推進していける方がCXOやマネジメント層の人材として理想的です。
※Valueの全貌はカルチャードックにて。
ー採用に関して、横山さんが意識されていることはありますか?
カジュアル面談を個人的にも増やしています。大学の同期はもう卒業して社会人になっているので、優秀な友人や転職を考えている第二新卒組とかに会ったり。長期的な目線で、今後のご縁につなげるために少しずつ動いています。
資金調達直後でこれから更に事業の成長スピードを高めるための仲間が必要なので、もし少しでもペンマークに興味を持っていただいた方がいれば、15分〜30分程度カジュアルに面談をしたいです!
カジュアル面談はこちらから。
ー横山さんやメンバーとのカジュアル面談から入社に繋がったメンバーも多いですよね!更なる高みを目指すための仲間探し、ワクワクしますね。
横山さん、インタビューありがとうございました。
今回は資金調達の裏側と事業戦略についてお話ししました。
少しでもペンマークに興味を持ってくださった方は、お気軽にお問い合わせください😊
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