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機動警察パトレイバー THE MOVIEみた
東京の友人が機動警察パトレイバー THE MOVIEを見に行ったと聞き、上映していることを知る。僕の近所の映画館でこういうリバイバル上映を扱うのはなんばパークスシネマ。なんばパークスは好きでも嫌いでもないけど、パークスシネマは好き。
パーフェクトブルーもここで見た。アニメのリバイバルに積極的な優秀な映画館。
機動警察パトレイバー THE MOVIEあらすじ
Filmarksより引用
1999年夏。自衛隊の試作レイバーが突如無人のまま暴走するという事件が発生する。しかし、それは相次ぐ事件のほんの幕開けに過ぎなかった!
何者かが仕掛けたコンピュータウイルスによって、都内各所で作業用レイバーが次々と暴走。警視庁特車二課第2小隊のはみだしポリスたちは、姿なき犯人を追ってこのメガロポリスを駆け抜ける!
ポリスたちはメガロポリスを駆け抜ける!
↑ださすぎないか
初めて機動警察パトレイバー THE MOVIEを見たのは多分高校生の時。厳密にいうと高校生と大学生の狭間の期間だったと思う。実家で見た記憶があるので多分間違いない。あれから時は流れ、記憶も薄らぎ、なかなかフレッシュな気持ちで見ることができた。
感想としてはすごく面白かった。この一言に尽きる。ヘッドギアが主催してまたパトレイバーの新作映画をやるらしい。予告を見る限りあまり期待できなかったけど、多分見に行くと思う。
で、久しぶりに見返すことで気付いたことがあったのでそれをまとめていく。気付いたというか勘違いしていたことを書いていく。
ものすごく根本的なところを勘違いしていたので、そこについて書く。具体的に何を勘違いしていたかというと、帆場の認識について。
基本的にこの物語は神話をモチーフになぞっている。バベルの塔神話と、ノアの方舟神話。
何となく違和感があって考えていたのだが、バビロンプロジェクトの枢要たる海上プラント、あれがバベルの塔であるならば、あのプラントに風速40m以上の強風がぶつかってレイバーの暴走を引き起こすプログラムを仕込んでいたこととバベルの神話が矛盾する。
バベルの塔が破壊され、人々の言語は分たれた。首都圏のレイバーの暴走をこの言語の乱れによる混乱と同一視して見ていたのだが、よく考えると全く真逆だった。
バベルの塔を崩されて乱れた言語と、バベルの塔が存在することによって引き起こされる東京の混乱とでは、あまりに物語としての整合性が無さすぎる。
帆場は死によってこの世ならざるエホバとなり、レイバーに仕込んだプログラム=すべての機体≒人間に通じる言語によって東京を破壊する。帆馬にとっては、レイバーこそがある一つの共通した言語を解するかつての人間であり、HOSは神の言語だったのだろう。
だから僕が思ってたのと帆場の意図していたことは全く真逆で、僕が想定していたレイバーによる東京の破壊=混乱は、帆場にとって唯一の統一言語を用いたレイバーにとらせる行動の一つのバリエーションでしかなく、別に東京の再開発ガーとかバブルがーみたいな想いは実は二の次で、実際のところ帆場は人が産んだ偽りの神であるエホバになってみたくて、また実際にその絵を描けたから実行したというのが正直なところではないだろうか。
とまあ、なんとなくこの解釈が腑に落ちたので書いてみた。
そして、HOSの死によりレイバーの言語は乱れ、レイバーにぶち込むOSを巡る戦国時代へと突入すると思われる。頑張れSE
以下感想
僕はどっちかというと押井守からパトレイバーに入ったのでパトレイバー2のが好き。でも機動警察パトレイバー THE MOVIEも大好き。
記憶よりも魚眼レンズが多用されていて少し意外だった。確か押井は魚眼はギャグにしかならないと言っていたはずだが、そのことを踏まえてみると割とシリアスなシーンでも魚眼レンズが使われていたように思う。シリアスなシーンでシリアスに振り切れない可愛らしさが感じられて非常に良かった。
ノアがエレベーターでレイバーの拳銃(大砲)に生身で銃弾をこめていたが、これそんな設計でしたっけ。あと水の描写が割と特徴的だと思った。水飛沫の表現か、波たつ水を色鉛筆みたいなカスレのある線で描いていて、こういうのに気付けるのが映画館の醍醐味だなぁとか思った。
なんか他にも色々思っていたはずだが忘れたので終わりです