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私が経験した個別支援学級の学習内容

私は小中学生のころを個別支援学級で過ごしました。発達に遅れがあったためです。

個別支援学級というのは養護学校や支援学校のような障害者のみが通う学校とは違い、比較的に軽度の障害をもつ人が一般学級の生徒も通う普通の学校の中にある学級です。

一般学級との大きな違いは下記です。

  • 学習内容が違うこと

  • 交友関係が狭くなること

  • どうしてもいじめが発生すること

それぞれお話するととても記事が長くなってしまうので、今回はひとつめの学習内容が違うことについてお話していきたいと思います。

※私が通っていた学校での話なので他では違うかもしれません。ご了承ください。

3科目〔国語、数学(算数)、理科}に絞って小学校、中学校と順に紹介していこうと思います。
その他の科目も印象に残ったことを書いていきます。


国語

小学校 ↓
みんなが同じ勉強をするわけではなく、それぞれ障害のレベルに合わせて漢字ドリルをしました。先生が自作した漢字練習帳に書く練習をする、覚えているか軽いテストもしました。
教科書はありませんでした、ひたすらに漢字ドリルをしていたため、漢字の書き方がわかっても使いどころがわからなかったのと、教科書の物語(スイミーなど)を一切知らないまま中学校に上がりました。

中学校 ↓
小学校とは違い、みんなと同じ勉強をしました。ですから障害の重い子に合わせた授業となり、毎日小学一年生の漢字をテスト形式でひたすら書き続けました。教科書も一度も開くことなく、毎回アウトプットのみの勉強でした。中学校卒業頃には「上下」や「地下」などの意味が分からず、且つ書くこともできなくなっていました。


数学(算数)

小学校 ↓
足し算と引き算をそれぞれの障害のレベルに合わせて算数ドリルにて勉強しました。小学6年生頃には掛け算を教えてもらい、覚えることができました。しかし、繰り上がりのある筆算や割り算はできないまま卒業しました。

中学校 ↓
ひたすらに100マス計算の足し算と掛け算を勉強しました。夏休みの宿題として、円の面積を求める問題や、方程式を出されましたが、一度も教えてもらっていないので解けませんでした。同じ宿題を出された支援学級の同級生は泣いていました。中学校で本来習う正の数、負の数や文字を含んだ計算など一切教えられないままでした。
割り算と引き算すら一度も教えられていないので、四則演算が満足にできないまま卒業しました。


理科

小学校 ↓
学校の敷地に畑があり、トマトやサツマイモ、ジャガイモ、スイカを作りました。つまり毎回畑仕事と観察日記を書いて授業は終わりました。

中学校 ↓
小学校と変わらず、畑仕事をしました。スナップエンドウ、ナス、ジャガイモ、サツマイモ、スイカ、カボチャ、トマト、大葉を作りました。理科室は一度も入ったことはありません。

その他の科目

社会や歴史については都道府県を覚えました。歴史に関しては全く触れませんでした。織田信長が何をしたか、日本が中国やロシアと戦争していたことは知りませんでした。

英語は毎回同じ単語のみ繰り返し読み、文法は教えてもらったことがありません。主語の次に動詞がくることすら知りませんでした。

音楽は一般学級の子たちと一緒に受けました。毎回個別支援学級の授業が長引くので、音楽室に着くころにはすでに皆歌っていて、クラスの子にソプラノかアルトか聞かれて答えられずにいました、そもそもソプラノとアルトの違いがわかっていませんでした。私はどの位置で歌えばいいか分からず、パニックになってしまい泣いてしまいましたが、先生は無視し、クラスの子に歌わせつづけました。惨めな気持ちになったエピソードです。

体育はマット運動、走り込み、柔軟運動、筋トレ、なわとびなど様々なことをしました。体力はとてもつきました。

まとめ

中学卒業までにできるようになったこと

•小学校1年生で習う漢字の読み書き
•足し算、引き算、掛け算
•英単語を20単語ほど
•都道府県の場所と名前

ちなみに中間テストなどの定期テストはなく、一般学級の子たちがテスト中、カレーライスを作っていました。

教科書はあっても一度も開かない、もしくは教科書がないという状況でした。

以上が個別支援学級の学習内容です。

私としては、中学生の時に障害のレベルに合わせて、授業(教えてからテストの繰り返し)をしてくれていたらなと思っています。ほとんどテストというかクイズのような感じなので、インプットの時間がほとんど少なかったと思います。

その後は通信制の高校に進学し、専門学校に入り、栄養士として現在働いています。

実は、勉強が楽しくなり、大学を目指していた時期もあり、その辺の話も今後できたらなと思います。

次回は今回の続きです。交友関係が狭くなることについて書きます。

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