大学受験失敗談
小中学校を個別支援学級で過ごし、高校は通信制に進学したグレーゾーンの私が、大学受験をしようとした結果失敗した話をします。
前回は、専門学校で学年1位になった話をしました。浮かれた私は、「努力すれば上へ行ける!」などという考えをしてしまい、大学受験を決めたうえ、1年働いてお金を貯め、予備校に通い始めました。
それはもうウキウキでした。大変なことはあるだろうけど、きっと諦めずに努力し続ければ、合格できると思って予備校に通いました。
しかし、現実は想像を絶する大変さでした。10時間近く椅子に座り、模試を受ける日、毎日10時間以上の勉強をしても一向に終わらない課題と、追いつけない溝。
たしかに、英単語は4000語は覚えられました。
漢文、古文はスラスラと読めるようになり、現代文は旧帝大、一橋大などのレベルは解けるようになっていました。
しかし問題になったのは数学、英語、物理、化学でした。全部話すと、長くなりすぎるので数学だけに絞って話します。
割り算はできるにしても、分数として書けなかったり、筆算が異様に遅かったです。
計算の練度というのでしょうか。
やってきた計算が少なすぎて、考えるのに時間がかかりすぎてしまう事態になってました。
0.1という数字を見た時に、10分の1と理解するのに時間がかかり、毎回考え込んでしまって即座に10分の1と出てこなかったです。
また、個別支援学級での勉強でしたから義務教育をほぼ受けずに小中学校を過ごしていたので、
・長方形という言葉がなにかわからない。
・先生が当たり前のように使う記号、nとかaとかxがなにかわからない。
・二等辺三角形などで、複数の角がある時に同じ角度ですよと、記号で丸を書いたりすると思うのですが、それが同じ角度ということがわからなくて、先生に聞きに行くなど。
・図形の知識が全くないため、円の面積の求め方や、直角三角形の面積の求め方を知らない。
・そもそも直角三角形だの、台形だのという形自体がどういうものなのかわからない。
・三角比の相互関係だとか、平方完成や、三角形の角の和が180°になるとか、ありとあらゆる公式やルールを知らない。
・平方センチメートル、立方センチメートルの書き方や意味がわからない。
数学ってルールが細かくあって、例えば足し算と掛け算の混じった式があるなら、掛け算を先にするといったのが代表的ですが、そういうルールが一切わからないまま予備校に入ったので
はっきり言うと心が折れました。
問題に取り掛かろうとすると、知らないことばかりで、新しく出てくるルールに惑わされて
数字を見るだけでパニックを引き起こすようになりました。
精神的にも落ち込み、結局うつ病っぽくなってしまいました。あんなに頑張れば、合格できると意気込んでとても一生懸命に勉強していたのに、点数は上がらないし、何をしても他の子より遅れてる。周りの子達は、青チャートを広げているのに、私は中学1年生の参考書を広げて勉強している……。
と、耐えきれなくなってしまいました。
その度励ましてもらいたくて、人に相談していましたが、「じゃあもう受験やめれば?」
「はっきり言って何も目標がない人には興味がない」と言われてしまい、なんかもうね……。自分にも情けなくなるし、
一時は自殺を考えすらしました。完全にうつ病でした。その後受験そのものをやめることにしました。
受験を諦めるまで、本当に悩みました。
色々、身体のことでトラブルがあったり、精神状態も悪化を極め、死ぬ直前で踏みとどまることもしばしばありました。
受験をやめたあと、何もやる気がなくなってしまいましたが、今は比較的落ち着いています。
次回は、パワハラと時間外労働で適応障害になった話をします。