グール戦記(ナラティブプレイ)第2話

前回のお話はこちら

戦闘序列の補充や今回のダイスロールで引いたバトルプランに繋げるために実際のプレイまでのお話は少し長めデス。あらかじめご了承下さい。

前回、クリプトガードのアリティオとオピゴナ2名の小隊長が守っていた辺境の前哨地にStDの軍団が襲いかかり、アボーラント・ゴアウォーデンのハリエルとモルベグナイトのドムラタンが率いる国境警備団が救援に駆けつけたものの支えきれず、犠牲者2名を出してしまう。

近隣の村民(クリプトグール)10名を途中護衛しながら、撤退をしていた。

「ドムラタン、この様子、追撃の気配はないな。」
「ハリエル団長、部下2名を周囲警戒させましたが、混沌勢があの前哨地に留まっているようです。」
「相手に飛行戦力がなかったのが救いと見るべきか、ただここは辺境、こちらも拠点が少ない、一番近い場所となるとマキキーリあたりか。」
「はい、途中いくつかの村はありますが、装備や補給を整えるとなるとマキキーリでしょう。確か彼の地ですと、騎士のファキマル様が居られるかと…」
「ファキマルか…マキキーリの位置だと辛うじて先程の狼煙が見える位置、そして彼の性格を考えるとすぐに動ける手勢で一直線に向かってきそうだな?」
「ファキマル様のご性格ですと確かにそうかと存じます。」
「となると、このままマキキーリへ向かうより、マホカの森周辺で合流を目指すのが良いな。救援の手勢だけでは奪還は厳しいだろう。よし、ドムラタン、お前らはマホカの森へ先行しファキマルと合流しろ。我らはアリティオとオピゴナあとから合流する」
「はっ!」

ところ変わって、マホカの森。ヴァルクリ・フコーティアのファキマルとコーバス率いるモルベグナイト3騎が全速力で前回襲われた前哨地へ向かっていた。

「ファキマル様!いささか先行し過ぎかと!」
「コーバス!前哨地が襲われているのだ!急がんでなんとする!他の奴らはあとから合流できれば良い!」
「そう言われましても、あの前哨地は確かクリプトガード2小隊20名が詰めるのみ!我らだけでは戦力不足ですぞ!」
「そうだとしても、少しでも早く救援に行かねばならんのだ!」
「わ、わかりました。」

急ぎ進行していると前方に周囲を警戒するように飛んでいるモルベグナイトを見つけるのであった。

「コーバス隊長!あそこに見えるのはモルベグナイトじゃないですか?しかもあの旗、ドムラタン隊ですよ!」
「ドムラタンだと?ハリエル団長の直属じゃないか!ファキマル様、ドムラタンが率いるモルベグナイトがあちらに見えます。となると近くにハリエル団長が居ると思われます。合流したほうがよいかと!」
「ハリエル殿がおられるなら、急ぎ合流して前哨地へ救援に向かうとしよう」

ドムラタンもこちらに向かってくるモルベグナイト一行を見つける。

「ん?こちらに向かってくるモルベグナイトが3騎、あの旗はマキキーリのコーバス隊…となるとファキマル様も一緒か。団長の読み通りだ。よし、リジー、団長にファキマル様を見つけたと連絡に行け」
「はっ!」
「さて、どう話をしたものか。まぁ、ありのまま伝えるか」

「ファキマル様、コーバス、辺境の前哨地には混沌の軍勢が攻め込んだ。近くにいた我らが救援に駆けつけたが、残念ながら支えきれず失陥した。今はコメムマペルへ全長近くの避難民を連れて移動しているところだ。」
「失陥しただと?おい、ドムラタン!団長は無事なのか?」
「コーバス、熱くなるな。団長は無事だ。ただ駐屯していたクリプトガードたちに死傷者がでている。可能であればどこかで一度治療や陣容を整えたいところだ」
「そうか、前哨地は失陥したか。ハリエル殿も合流を望まれ陣容を整えたいのであれば、この先少し進んだところにもう使われていない祭壇があったな。あそこで亡くなった者たちを弔いながら、兵たちを休息させよう」
「ファキマル様、あの祭壇はシルヴァネスの領域が近いせいで長らく放置されていたはずですが、刺激しませぬか?」
「可能性はあるが、負傷した兵士や避難民を連れてマキキーリまで戻るのも無理があろう?祭壇自体は我が領土、シルヴァネス共が攻めてきたら迎えうつのみ。」
「わかりました。我々は一旦団長と合流し向かいます。ファキマル様とコーバスは祭壇一体の確保を願います。」
「わかった。では祭壇で落ち合おう」

「…ということになりまして…」
「まぁファキマルの言うこともわかるが、問題はアエルフの襲撃の可能性だな。それもファキマルとコーバスが合流するなら、なんとかなるか…。わかった。皆、出立だ、祭壇を拠点とする。」

先行していたファキマルとコーバスの一行は、難なく棄てられた祭壇を確保。程なくしてハリエルたちも合流したのであった。

「ファキマル、ご苦労」
「ハリエル殿、そちらはどの様な状況ですか?」
「救援に向かった我らは問題ないんだが、駐屯していたガード達に死傷者が出たので可能な範囲で回復させたい。あと見ての通り避難した村人も連れている。この村人たちはマキキーリまで送りたい。」
「後続部隊がいますので、合流次第部隊を編成し直して避難民をマキキーリへの護衛と分けましょう。」

そうして森の祭壇で、負傷者の治療や陣容を整えていく最中、避難民の代表のグーテが1人の一人の女性を連れてアリティオの下へやってきた。

「アリティオやさん、うちの村のゼリルダを連れて行ってくれんだろうか?ゼリルダはうちの村で狩人をしていてな。武器の扱いに慣れておって、加わりたいと申しておる。なんとか入れてもらえることはできんだろか?」
「うちの部隊はこの前の戦で1人逝っちまってさ、大変ありがたい話なんだが、ハリエルの旦那に聞いてくるわ。」
そんな話を聞いていたオピゴナがすかさずツッコミを入れる。
「おいおいアリティオ、うちの部隊もひとり逝っちまってんだ。1人補充するならこっちだろ?」
「お前だって知ってんだろこっちもひとり逝ってんだ。なぁ、グーテさんもう一人兵士になりたいって奴はいねーか?」
「申し訳ない、うちの村で若いのはゼリルダだけなんじゃ。」
「そうかぁ…それじゃぁハリエルの旦那にそれ含めて決めてもらうか。」

「ハリエルの旦那!」「ハリエル団長!」
「ふたりともどうした?」
「避難中の村民の中で兵士として参加したいっていうてるのが居るんですが、俺の部隊もオピゴナの部隊もどちらも1人欠員が出とるんです。連れてっていいもんかってのと、こういう場合どうしたらええもんかと、オピゴナと話し合っても埒が明かねぇ」
「連れて行くのは問題ないが、参加したいものに選んでもらうなり、模擬戦で決着するなり、どちらが良いかは自分等で決めろ。」
「「承知した」」

「アリティオ…わかってるよな?」
「なんだよオピゴナ。余り気が乗らねぇがしゃぁねぇ。」
こうして、ゼリルダを巡ってガード隊長2人が模擬戦をした結果、アリティオがオピゴナを制し、アリティオの配下になるのであった。

~ここで戦闘序列変更~
栄光ポイント:11P→0P
■ウォーロード
 ・アボーランド ゴアウォーデン(変更なし)
■ヒーロー
 ・ヴァルクリフ・コーティア(今回追加)
■その他
 ・クリプトガードx9→x10(今回1名補充)
 ・クリプトガードx9(変更なし)
 ・モルベグナイトx3(変更なし)
 ・モルベグナイトx3(今回追加)
■序列から外したもの
 ・クリプトグールx10(今回離脱)
 ※次の話にも登場予定ですが、現時点でユニット数制限6のため戦闘序列からは除外しました。要するにゲーム上には存在しないが、話には登場する村人扱いとなります。

翌日…夜…
先の戦闘で犠牲になったクリプトガードを捧げる儀式を行っていた最中…

「森が静かすぎるな…、ファキマル!コーバス!アリティオ!オピゴナ!全周囲警戒態勢!ドムラタン!共に周囲の偵察に出るぞ!シルヴァネスがやってきたの可能性が高い、弓に警戒しろ」
「「「「「はっ!」」」」」

「どうなってる?」
「動きがないぞ?」
「隊長!周囲の木々が…動いてます!」
「ちっ!ドライアドか!」
「奥にブランチウィッチとクロノスがいます!!」
「なに?ファキマル様!クロノスは我々で仕留めます。」
「コーバスいけるのか?相手はあのクロノスぞ?」
「こちらから突貫すればなんとかなります!」
「あいわかった、ハリエル殿とドムラタンもすぐに戻るはずだ。押し返すぞ!」

初期配置はこんな感じ。こちらのゴアウォーデンとモルベグナイトx1️は上空待機中。
祭壇を確保すれば勝利点がD6点、両サイドの作戦目標を確保していたら、1つあたりD3点が加算、相手側に両サイドの作戦目標が抑えられていたら、そのターン得られる私の勝利点がD3点減点される仕様。

相手の編成は以下
■ウォーロード
 ・ブランチウィッチ
■その他のユニット
 ・ドライアドx10
 ・ドライアドx10
 ・ツリーレヴェナントx5
 ・クロノスハンター鎌装備x3
■永久呪文
 ・グレイドウィルム

そして、相手の先攻でスタート

「相手の魔法使いがなにか詠唱してます!」
「打ち消せる団長が今ここにいねぇ!おめえら!耐えるんだ!」
ここで相手のブランチウィッチがグレイドウィルムを召喚する。
「アリティオ隊長!!地面から大蛇が!!」
「狼狽えるな!!耐えろ!!」
「ぐあぁ!!」
「隊長!!2名やられました!!」

クリプトガードは懸命に永久呪文の攻撃を耐え凌ぐのであった。

「お前たち!クロノスハンターといえばアエルフの奴らの中でもエリートと聞く、これほど名誉なことはない。行くぞ!」

コーバスたちはクロノスハンターに突貫し、負傷しながらも互角にせめぎ合うが、相手はエリート兵決着はつきそうにない。

「オピゴナ、ついて参れ。こちらから打って出る」
「ファキマル様!わかりました!お前ら行くぞ!」

前進してくるドライアド達にファキマルの牙、そして爪で攻撃し、さらにオピゴナ達が襲いかかり、ドライアドを順調に減らしていったが、そのドライアドからの反撃でオピゴナ配下の兵に2名の負傷者が出てしまう。まだ鍔迫り合いの最中、ファキマルはオピゴナに質問する。

「オピゴナよ、負傷者がでているようだが持ちこたえれそうか?」
「ファキマル様、このぐらいの損害であれば問題ありません!」
「わかった。それであれば奥に控えるツリーレヴェナントを倒してこよう。ここは頼む。」
「はっ!」

そこに偵察から戻ったハリエルとドムラタンが戻る。

「既に始まってるじゃないか。」
「団長…団長たるもの周囲の状況把握をしたい気持ちはわかりますが、攻め込まれたら、間に合わない場合があるのをお忘れなく…。」
「いうなドムラタン。このまま相手の側背から突撃する。続け。」

そんな最中、アリティオたちの前に蠢く大蛇を発見する。

「多分あの地面から出てきている大蛇、グレイドウィルムという召喚魔法だな。という事は術師が近くにいるはずだ。ドムラタン、あの召喚魔法自体は私が消せるはずなので今から試みる、術師を探して倒せ。」
「はっ!」
「それにしても猪口才なっ!不死王ナガッシュの名を持って命じる!グレイドウィルムよ!消えよ!」

ハリエルによる永久呪文の打消はが成功し、グレイドウィルムは静かに消えていった。

ところ変わってモルベグナイトのコーバス隊は果敢にも敵の主力敵のクロノスハンターを2人負傷させたが、こちらも2人負傷し、一騎打ちさながらの鍔迫り合い続いていた。

「やはり相手はアエルフのエリート、一筋縄ではいかんか。クオル!エンデネ!大丈夫か?」
「思ったより負傷がひどいですね。死にはしないと思いますが、すぐの復帰は厳しそうです。」
「私も同じく…」
「わかった。後方に下がったアリティオたちと合流してすぐに応急処置をしろ!」
「はっ!コーバス隊長こそ無理なさらず!」

かたやファキマルは一対多数の時に本領発揮をするようで、ドライアドやツリーレヴェナントに対して一騎当千の如く暴れていた。

「はっ!こんなものか!次ィィィ!そこか!見えたぞ!」

攻撃し終えたら転戦を繰り返し、着実にブランチウィッチやクロノスハンターに迫りつつあった。

さて、グレイドウィルムを召喚して制御していたブランチウィッチはハリエルやドムラタンが突撃すれば手の届く位置にいた。すかさずドムラタンは手勢を率い、突貫する。

「ブランチウィッチよ!このドムラタンの糧となっていただく!」

ブランチウィッチは果敢に抵抗したようだが、多勢に無勢、深手を負ってしまう。ブランチウィッチとクロノスハンターが、何かわからぬ言葉を叫んだ直後、一斉に引き上げていくのであった。

「どうやら引き上げた様だな。追撃は不要だ。ファキマル、ドムラタン周囲を警戒!コーバス、アリティオ、オピゴナ損害報告しろ」
「団長、コーバス隊はクオルとエンデネが負傷しましたが命には別状ありません」
「ハリエルの旦那、俺等は2人怪我しちまってるが、なんとかなりそうだ」
「ハリエル団長、私どもは2人負傷して、うち1人が残念ながら…」
「そうか…先の戦闘で亡くなったものと一緒に弔ってやれ」
「はっ」

メタい話
モルベグナイト2名、クリプトガードで2名x2ユニットで損耗ロールを振ったわけですが、元々定数を割っていた方のクリプトガードで1を出してしまい8名になる。

少なからず被害を受けたグールたちは傷ついた体を癒やすためにもこの、骨の祭壇からすぐに動けないと判断し、仮の拠点として整えながら、今後どうするかを話し合っていた。

「ドムラタン、その後のシルヴァネス共の動きは」
「はっ!随時ハララーンとリジーと交代で警戒をしていますが、動きは見られません。シルヴァネスにとってもここは辺境の地、そしてあの被害、戦力を整え直すにしても時間がかかるかと」
「確かに…。ファキマル、コーバス、一昨日合流した際に話していた後続部隊はいつ頃来る予定になっている?」
「ハリエル殿、我らは先攻部隊として急ぎ出立しており、ざっくりとした答えにしか出来ないがこの場所であれば明日か明後日かと。ただこの場所のことはわからないかもしれません。後続はファリド(クリプト=インファーナル・コーティア)に任せております。」
「ファリドか…となると一緒にフレイヤー隊を率いているか。よし、ドムラタン、引き続き大変だが周囲警戒。コーバス、配下が復帰次第ドムラタンと交代でファリドを迎えろ」
「はっ!」
「ここでの長居は危険だ。ファリドたちと合流次第、村民たちをマキキーリへ移動させたい。いつでも引き上げれる準備はしておけ」
「承知しました」

こうして、シルヴァネスの襲撃は撃退したハリエルたちグール一行。次回果たしてどうなるか。対戦相手もバトルプランもその時次第なので、全く読めないのであった…

多分続く…

~バトル終了後シークエンスの結果~
栄光ポイント:0P→9p
■ウォーロード
・アボーラン・ドゴアウォーデン(ハリエル) 名声値18
■ヒーロー
・ヴァルクリフ・コーティア(ファキマル)名声値1
■その他
・クリプトガード(アリティオ隊)x10名  名声値1
・クリプトガード(オピゴナ隊)x9→8名 名声値1
・モルベグナイト(ドムラタン隊)x3名 名声値9
 ※歴戦部隊に昇格
・モルベグナイト(コーバス隊)x3名 名声値1
■施設及び領地の追加
・なし

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