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これってピンチなの?内閣改造は調剤報酬に対してどんな影響を及ぼすか

一つ前の記事では2024年の調剤報酬改定についてまとめましたが、改定前年の9月というのは少しずつ調剤報酬に関する話題が出てくるころです。

そんな中、9月13日に行われた内閣改造では、医療関係者にとって注目の人事が行われました。

  • 厚生労働大臣:武見敬三 参議院議員

  • 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、消費者及び食品安全、地方創生、アイヌ施策)ならびに国際博覧会担当:自見英子 参議院議員

それぞれどのような方か簡単に調べてみます。

新内閣には医師会に関係する議員が二人入閣

まずは武見敬三 厚生労働大臣から。

日本の政治家、ニュースキャスター、国際政治学者。自由民主党所属の参議院議員(5期)、厚生労働大臣(第27代)、世界保健機関親善大使。
厚生労働副大臣(第1次安倍内閣)、参議院外交防衛委員長、自由民主党参議院政策審議会長等を歴任した。元日蓮宗全国檀信徒協議会副会長(現在は顧問)。
父は日本医師会の会長を務めた武見太郎。麻生グループ代表麻生泰(麻生太郎衆議院議員の弟)の妻である和子は姉であり、武見自身麻生太郎とは母方のはとこにあたる。大久保利通、牧野伸顕らの子孫。 家族は妻と娘と2人の息子。
1987年(昭和62年)10月から1988年(昭和63年)10月までテレビ朝日「モーニングショー」のメイン司会者。1980年代には「CNNデイウォッチ」、1990年代には「CNNデイブレイク」のキャスター。1995年(平成7年)の第17回参議院議員通常選挙で初当選し、2001年に再選。日本医師連盟の推薦候補だが本人に医師免許はなく、知名度と政治学者としての専門を生かし、議員としても国際関係の討論番組などに盛んに出演していた。
2002年(平成14年)3月7日、喫煙による健康被害を防ぐため禁煙の必要性を主張する、超党派の国会議員で構成される禁煙推進議員連盟の設立発起人の一人となる。
2006年(平成18年)9月発足の安倍内閣で厚生労働副大臣(雇用対策や児童、家庭対策などの担当)。厚生労働副大臣でありながら、自身がメタボリックシンドロームになっていたことが判明し自身のリハビリ経験をホームページで公開した。
2007年(平成19年)11月、米国ハーバード大学医療財政研究所に客員研究員として就任
2019年(令和元年)、世界保健機関ユニバーサルヘルスカバレッジ親善大使に就任する。

「武見敬三」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2023年9月24日 (日) 23:30 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org

武見敬三 厚生労働大臣、ご自身は医師ではありませんが、父親は医師で元日本医師会会長とのことです。せっかくなので父親である武見太郎氏についても調べてみます。

日本の医師日本医師会会長や世界医師会会長を歴任した。太平洋戦争後の厚生行政に於いては各種審議会の委員を委嘱され、1961年(昭和36年)には全国一斉休診運動を強行するなど、厚生省の官僚との徹底的な対決をも辞さない姿勢はケンカ太郎と言われた。医師会内部でも自分の意に沿わない医師を冷遇するなど独裁的な権力を揮い、医師会のみならず薬剤師会・歯科医師会を含めたいわゆる「三師会」に影響を及ぼし武見天皇とまで呼ばれた。医師会サイドからだけでなく、吉田茂閨閥(吉田茂の妻雪子は牧野伸顕の長女)に連なり、その私的なブレーンとしても政治に関わっていた。第27代厚生労働大臣・武見敬三の父でもある。

「武見太郎」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2023年9月24日 (日) 23:30 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org

なかなかすごい方だったようですね・・・。

次に自見英子 内閣府特命担当大臣について。

日本の政治家、医師。自由民主党所属の参議院議員(2期)。国際博覧会担当大臣、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)。 内閣府大臣政務官 、厚生労働大臣政務官、自由民主党女性局長などを歴任。 政治活動では自見 はなこの表記も用いており、入閣時の官報には本名と共にこの表記が併記された。本名は橋本 英子(はしもと はなこ)。 父は衆議院議員、参議院議員、郵政大臣、金融担当大臣などを歴任した自見庄三郎。
2014年12月24日、第24回参議院議員通常選挙の日本医師会傘下の政治団体である日本医師連盟の組織内候補として擁立され、2015年、自民党参議院比例区(全国区)支部長、日本医師会男女共同参画委員会委員日本医師連盟参与日本小児科医連盟参与東海大学医学部医学科客員准教授となる。
2020年1月、「新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する厚生労働省対策推進本部」本部長代理に就任。
2020年2月、新型コロナウイルス感染症の集団感染が起きたダイヤモンド・プリンセス号の現地対策本部でにおいて、厚生労働副大臣の橋本岳と2名で現場オペレーションを行った

「自見英子」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2023年9月24日 (日) 23:30 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org

この方はご自身が医師免許を有する医師です。

ということでどちらも日本医師連盟の推薦を受けて議員となった方で、医師の息子、ご自身が医師、医師と深い関わりを持っている方が2人も入閣したということになります。

医師会系議員が厚生労働大臣になった=調剤にとって厳しい改定なのか?

医師会系の議員である武見氏が厚生労働大臣になり、同じく医師会系議員である自見氏も入閣している・・・。
この報道以来、
「今年の調剤報酬改定は薬局には厳しいものになる」
という意見をチラチラ目にします。
要は診療報酬改定が医師に有利になり、その反動で薬局に対しては厳しいものになるという考え方です。

ですが、本当にそうなんででしょうか?

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