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令和7年度薬価改定についてできるだけわかりやすく解説してみました
追記:2025.2.18 新薬創出等加算・新薬創出等加算の変換について追記・訂正を行ないました(イグザレルトも返還の対象でした)。
薬価改定では薬価の見直しが行われます。
薬価の見直しというと聞こえがいいですが、基本的には薬価は下がります。
Xでポストされるのをよくみますが、1日にして(3月31日から4月1日に変わった時点で)薬局の在庫金額が引き下げられるという恐ろしいルールです。
元々は2年に1回、診療報酬改定と同時に行われていましたが、2021年以降は毎年行われるようになっています(毎年薬価改定)。診療報酬改定と合わせて行われるものを本改定、診療報酬改定がない年に行われる薬価改定を中間年改定と呼び、令和7年4月1日に実施される令和7年度薬価改定は中間年改定に該当します。
今回は令和7年度薬価改定を例に薬価改定のルールについてできるだけわかりやすく解説します・・・と思ったんですが、嘘です。
ルールが複雑すぎてちっともわかりやすくありません。
ちなみに、細かい部分については合っているかどうかもわかりません。
それにあと少しもすれば(おそらく3月はじめ)官報が告示されて改定後の薬価も明らかになります。
それでも・・・それでもいいよって方は読んでみてください。
薬価改定とは?
最初に薬価改定では基本的に薬価が下がると書きましたが、薬価改定の目的は「国民負担の軽減と医療の質の向上(国民皆保険制度の持続とイノベーションの推進)」です。
古い薬の薬価を見直すことで医療費の軽減を進め、逆に新薬については高く評価するということですが、それがどこまで成立しているかという話は今回は割愛します(笑)。
1992年以降、薬価改定は「市場実勢価格加重平均値調整幅方式」と呼ばれる方法で実施され、薬価改定後の薬価は以下の計算式で算出されます。
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計算式といっても調整幅がなければ市場実勢価格そのままです。
元の薬価に対して何%という形ではなく、あくまでも市場実勢価格がベースになっているところがポイントです。
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