仕事なんて生きがいにするな の感想
私は仕事が嫌いです。
1日8時間+残業×5日間の貴重な時間を、
ドブに捨てるようにして過ごしています。
正直なところ、このままでよいとは思っていませんでした。
自分の貴重な時間捨てているのだから。
いつか、天職と思える仕事を探し出さなければいけない、そのための努力をしなければいけないと、心の底では思っていました。
ですがこの本を読んで、私は仕事をどこか美化していたというか、仕事さえ頑張れば、自分の生きる道が見えてくるのだと、仕事至上主義に囚われていたのだと気付かされました。
これは、特に今の日本が、労働を美徳として捉える考え方を植え付けられてきたからだと思うのですが、
著者の方は、その歪んだ正義を植え付けられ、長時間労働を繰り返していくせいで、うつ病などの精神病を発症してしまう人が増えてきたと述べています。
しかも、そんな労働世代の姿を見てきた若者たちは、人生を捧げてまで必死に働いて、一体何が残るのだろう?という、一種の虚無感のようなものを抱えてしまう方も多いといいます。
現代の若者に多い、仕事の時間が苦痛であることにより発症する、いわゆる新型うつは、こういったことが原因で、世の中に生み出されてしまっているそうです。
では、仕事を生きがいにすることなく、会社に自分の人生を奪われることなく、自分で満足して選んだ人生を生きるには、どうすれば良いのか?
仕事とどうやって向き合えば良いのか?
それが本書のメインテーマとなっています。
仕事はこの世にたくさんの種類がありますが、とは言っても、まだまだこの世に存在しない仕事だってあります。
ユーチューバーが有名になったのも、ここ数年ですからね。
もし数十年前だったら、今現在ユーチューバーとして活躍している方々は、どんな仕事をしていたのでしょう?
もしかしたら、その時代に生まれていたら、天職というものに出会えず、一生を終えていたかもしれませんね。
つまり、今の私に合う仕事が、現代社会にあるとは限らないのです。
なのに、無限の可能性を秘めた自分自身を、既にある職業という狭い枠組みにはめ込もうとすること自体が、無理のある行為なのかもしれませんね。
それならば、何も仕事、職業にこだわらず、自分の思うがままに、自らの好奇心と創造力に従って、何かやりたいことをやればいいのだそうです。
たとえ、それが金を稼ぐことを目的としない、趣味と言える範囲であっても、
自ら自発的に考え生み出し、充実した時間を過ごせるのであれば、決して仕事でなくてもいいのです。
仕事は仕事で続けて、でも仕事を自らの気持ちの中心に置くのではなく、本当に心から好きなこと、やりたいことを軸とした人生を送る。
そんな生き方もありだと思いました。
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