怒涛の伏線回! LINEの生活#35 おじいちゃん
タイトルにも書いてある通り、今回は最終章の今後につながる、怒涛の伏線回!どうぞ、楽しんでいってくださーい!
※この物語は
フィクションです!!
本編↓↓↓↓↓↓
「ねえ、おじいちゃん!今日はどこへ連れてってくれるの?」
「そうじゃなあ...」
2004年(当時の東は6歳)、東湊太は目を覚ましてすぐに、自分のおじいちゃんに声をかけた。
「今日は仕事はないし、遊園地でも行くか!」
「やったあ!」
東のおじいちゃんは、携帯電話製作会社の社長だ。大体30歳くらいからこの仕事を始めて、60歳を過ぎてもまだ、この仕事を続けている。
「こーら!今日はダメでしょう?3時から歯医者に行くんだからね?」
東野お母さんが、寝癖を治していない髪のまま、東を叱った。
「えー!?おやつの時間じゃん!うっそお!歯医者さん嫌だ嫌だ嫌だあ!!!」
「わがまま言わないの!」
「まあまあ、静花さん、ちゃんと歯医者さんの時間...1時半には帰っておきますから、いかせてやって良いじゃろう?この子だって毎日、静花さんやワシの手伝いで疲れているんじゃよ。だからちょっとくらい、息抜きさせてやっても良いでしょう?」
おじいちゃんは、優しい声でそう言った。
「まーたそうやって湊太を調子に乗らせて!......今日だけですからね?ちゃんと約束通りに帰って...」
静花は圧をかけた。
「わ、わかっとる、わかっとる。さあ、湊太。早く用意しなさい」
「わーい!やったあ!ありがとう、おじいちゃん!」
おじいちゃんは、ニコッと微笑んで、東の頭を優しく撫でた。
3時になっても、二人は帰ってこなかった。
「マぁマぁー!おじいちゃんとはぐれちゃったァー...」
東が泥まみれになって家に帰ってきたのは、5時12分のことだった。
「ちょっ、湊太!どうしたの!?」
「おじいちゃんが、電車降りてすぐに......急にいなくなっちゃってぇ...」
「いつ!?どこらへんで!?」
そんなことを聞いたって無駄なことを、静花はわかっていた。まだ6歳の子供に、そこまで具体的な説明はしにくいだろう。...大好きなおじいちゃんとはぐれ、悲しみに暮れている子供は特に...
案の定、東はただ泣いているだけだった。
「うわあああああん!!」
「電話、つながらないわね...」
「けーたい、つながらないの...?」
静花は大きなため息をついた。
「東、歯医者さんの予約は、明日にしておいたから。おじいちゃんが帰ってくるまで待とうか...」
「嫌だ嫌だ嫌だあ!!おじいちゃんを探しに行くゥ!」
「...」
静花も、すぐにでも探したかった。でも、電話もつながらないのでは、どうやって探せばいい?何の手がかりもなしに...もしかしたら、最悪の状態になって見つかるかもしれないじゃないか...!!
(でも、そんなこと...湊太に言ったら...)
言えない。絶対に言ってはいけない。
でも、この子は、目を離した隙に、勝手に行ってしまいそうで...
「わかった。行きましょう」
「おじいちゃーん!!」
「修二郎さーん!」
人通りの少なくなった6時の街を、二人はあてもなく、彷徨っていた。
「...いないわね...」
「そんなぁ...」
東が目に涙を浮かべる。静花が、それを宥めようとすると、
「おい、湊太、静花さん、そんなところで何しとるんじゃ?」
「!おじいちゃあん!!」
「修二郎さん!」
修二郎が、何やら大きな袋を抱えて、東たちの元へやってきた。
「何でこんな...この子から目を離すようなことをするんですか!!」
「いやぁ、すまんのう...。前に、湊太が、これを欲しがっていたのを思い出しての...」
そう言って修二郎は、大きな袋の中身を取り出した。
「あっ!それ!」
それは、東が前に、テレビのCMでそれを見て、「欲しい欲しい!これ欲しいいいい!!」と駄々をこねていた、ミニカーの道路セットだった。
「まさか...それを買っていて!?」
「すまんすまん...つい、湊太の喜ぶ顔が目に浮かんだもんで...」
「おじいちゃん!ありがとう!!」
「...はあ、......もう、こんなこと、やめてくださいよ...」
静花は、大袈裟なため息をついた。
2007年。東のおじいちゃん、つまり、東修二郎は、LINEのサービスを開発した。よほど自分が作ったと知られたくなかったのか、世間に公表する際には偽名を使った。それは、東が8歳の頃だった...。
2008年。修二郎は、癌を患い、病院で、寝たきりの生活を始めた。修二郎は、病院でも、スマホをいじっていたらしい。
2009年の正月。病院から、修二郎が消えた。
現代。
東は、薄れゆく意識の中で悟った。これが、あの「走馬灯」と言ったやつだ...てことは自分は、そろそろ死ぬんだ...と。
何で今更こんなことを...こんなに平和だった頃を思い出すのだろうか...
東は、血で染まった自分のお腹を抑えて、後ろに倒れた。
「東ァーーーーーーーーーーーッ‼︎‼︎‼︎」
続く
あ、東?死んじゃった!?へ?一体どういうこと!?とお思いの皆様、...次回をお楽しみに...
あと、大事なことなので3回言いますが、東修二郎が偽名を使ってLINEのサービスを作ったことは、
フィクションですからね!!!!!
...ところで、第100代 内閣総理大臣に岸田文雄氏さんが選ばれましたよね。「お」は、和樹のLINEの世界で、総理大臣的な存在ですが、
LINEの生活の記事の#ハッシュタグに、毎回、死んでしまった「お」が出ているのはなぜでしょうか?
↑伏線やでー