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LINEの生活#12(今のところ30話ちょっとやる予定です) 考えごと

「お前、結構詳しいな」
またもや「お」が言った。ついに東もうんざりして言った。
「『お』、お前、警戒してんのか?警戒しすぎだぞさすがに鬱陶しいわ」
「...」
「お」は黙ったままだ。
「確かに警戒するのも無理はない。...僕は、『ボス』の秘書で、唯一、秘密を伝えられていたんだ。だからこんな感じの情報を知っている」
「その情報は本当に正しいのか?」
おい、『お』!分かっただろ!?警戒しすぎだって!」
「まだ警戒しているのか...僕は本当に秘書だった!......君なら知っているだろう?
「お」は、テンヌキの意味深な質問を無視して、
「お前が本当に秘書だったと言う情報は!?お前は偽物かもしれない!俺たちにデマを...」
「『お』!!」
「...今、家来たちの様子が変だろ?少し焦っているじゃないか。僕を見つけたら、直ちに捕まえろ、と言う放送がそろそろ...」
テンヌキが言いかけたところで、放送が流れた。
ボスの秘書、の文字が、今日、屋敷から逃亡しました。見つけたら、直ちに屋敷にご連絡ください。番号は...』
「...これで分かってくれた?大丈夫。作戦は僕が成功させる!これからはお互いに信頼して行こう」
「...分かったよ」
「お」は少し笑って、テンヌキと握手をした。
東は、その光景を、微笑んで眺めていた。

だが、テンヌキと握手をする「お」の顔は、思い詰めたような表情だった...

シーズン1 完結(言っていませんでしたが、この小説には5つほどシーズンがあります)


シーズン2

文字が一掃されるまで、残り二十八日の朝。
東は目を覚まして、スマホを取ろうとした。だが、できなかった。そして東は苦笑いをした。ここはLINEの世界だった。東は、ここではスマホを持っていなかったのだ。なのに、いつものように、SNSを利用しようとしていた。
「呑気なもんだな...」
隣を見てみると、「お」とテンヌキが眠っていた。東は、二つの文字を起こさないように、冷蔵庫から、パンと牛乳を取り出し、(全て絵文字)朝食を済ました。その後、東は床に寝そべって考え事を始めた。考え事は、SNSもいらないので便利だ。
(...『お』は何を考えているのだろう......)
「お」はずっと、意味深な表情をしている。あいつは何を隠しているのか...あいつは何を...何を見ているんだ-----
東は目を瞑った。
(.......)
.......
(.......)
.......
東は考える。「お」の真意を...
「はっ!まさか!」
東は少し声を上げた。
(あいつはもしかしたら!『ボス』の正体に感づいているんじゃないのか!?なら、あいつが『ボス』だと思っている相手は...)
東は「お」を叩き起こした!
「おい!おい!『お』!」
これで、テンヌキが起きてしまうのではないかと心配したが、ぐっすり眠っているようで、東の声は聞こえていない。
「ふぇあぁ〜?何だヨォ?」
「ちょっと話したいことがある」
却下
「お」は布団を頭まで被った。
「は!?なんで!?」
「寒いもん!」
「今日はあったかいぞ!!」
「マジで寒いから。北風ビュ〜ビュ〜うるさいなあ♪」
「北風なんて、ふいてないっ!!♪」
東は布団を引き剥がそうとするが...
ジリリリリリリリリリリ!!
「また都合の悪い時に...」
東は電話を取った。
「はいもしもし?」
『「お」!「東(ひがし)!」仕事だ!このスマホの予想によると、お前らの文字が四分後に打たれる確率が高いんだ!すぐにこい!』
ひがしじゃなくて、あずまなんだけど...って言うか、そんな予想とかできるのか、と思いながらも、東は答えた。
「はい!今すぐ向かいます!」
電話が切れた。
「おい!『お』!文字の仕事だ!急ぐぞ!」
すると、「お」はガバッと起き上がって...
「東!急ぐぞ!」
「分かってる!」
東と「お」は、急いで外へ飛び出した。
バタン!という音で扉が閉まった。すると、テンヌキが起き上がった。
そろそろか....

続く

さあ、今日も伏線盛り沢山!
皆さん、誰が「ボス」か、考えてみませんか?

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