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バオ #3ライバル #4工場

バオ#2の続きです!

昨日は投稿できなかったので、2話分投稿しました!


ライバル

僕のライバルは、一見何でもなさそうな同じようなおばけ。けど、その子の才能はハンパじゃない。僕と同じ歳なのに、結構うまい。
僕はそれに対抗するように、剣の練習を張り切った。すると、僕もその子と同じくらい上手くなった。
そうなっちゃうと、やっぱり向こうもライバル心が芽生えたようで、ライバルという関係になった。
追い抜いたり抜かされたりの繰り返し。

そうして、月日は流れ…

ついに、旅に行くおばけを決める、僕にとって初めてのテストが幕を開けた。
対戦相手はというと…

「えっ…」

ま、まさかの…
対戦相手も驚いていた。対戦相手は、

僕のライバルだった。

「さあ、構え!!」
それに気づかない先生の号令。
僕らは睨み合う。
「いくぞ!...........はじめ!!」
「あっ!」
「やっ!」
僕らは飛び出した!
僕は剣を振り上げ、相手の足を狙った。
だが、それを相手は読んで、すぐに防いで攻撃してくる!
僕はすぐに攻撃を避け、着地した。
このテストは一息つくともう負けと言っていいほどだ。
だから着地して一瞬で攻撃を仕掛ける。
右!右!右!右!右!右!右!右!右!右!右!
何度も同じ場所への攻撃を繰り返す!
相手は華麗にそれを守り、僕に攻撃してきた。
すぐに防御!攻撃!
何度もこれが繰り返された。
テスト開始から十分。まだ勝負はつかない。体力はほぼない。多分これが最後の攻撃!
僕も相手も荒い息を吐きながら、最後の攻撃を仕掛けた!!
バコっ!
!!
当たった!

「勝者、バオ!!」
「…やったあ!!!!!」
はあ、はあ、と、荒い息をつく僕ら。
相手が歩いてきた。
「…」
「何?」
そして、微笑んで、無言でグータッチ。
「…」
僕も微笑み返した。


始まり

ついに僕の旅が始まった。
最初は、先生に地図を持たされて、本物の剣の工場へ連れてかれた。

「うわああ!」

そこには、職人の手でたくさんの剣が作られていた。
カン、カン、という音がうるさかった。
「工場で、お前の冒険ルートの説明が教えられる。」
そう先生は言っていた。
「あ、あの、僕、冒険に行くおばけに選ばれた、バオっていうんですが」
僕は老人の職人に話しかけた。
「あ、ああ、お前さんが旅人か」
「は、はい」
「おし、じゃあ今から剣を渡して、旅の道を教えよう」
そう言って老人は工場の奥へ、剣をとりに行った。
「おしおし、これがお前さんの剣じゃ」
老人が見せてくれた剣は、柄が茶色、刃は黒っぽい色の、頑丈そうな剣だった。
「これで冒険に行け。次は道じゃ」
老人は地図を出して話し始めた。
「この工場からまずは北へまっすぐいけ。そこには森がある。その森を一周したらお前さんの学校へ帰れる」
結構大雑把だなあ。
「あの、どこにどんな怪物が出てくるとかないんですか?」
「すまんのお。ワシにも森のことはわからんのじゃ。ほな、冒険頑張れよ!お前さんが帰ってくるのを楽しみに待ってるからの」
「はい!いろいろとありがとうございます!じゃあ、行ってきます!」

僕は工場を後に、まだみぬ世界へ踏み込んでいった。

続く

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